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tenshitachi_no_harukoi:s015
;//S015
#savetitle 「二人分のお弁当」


;**女子寮・昼
#bg bg03a
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;♂MP08
#bgm 0 bgm08


#mes on
#system on


#cg 1 tyu02s 400 0
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#voice YUUNO_0327
【Yuuno】「皐さま、起きてくださいな\001」
#voice SATUKI0274
【Satsuki】「うー……ん」
暖かいベッドの中で、もぞもぞと動く皐さまが可愛い\001
このまま甘やかしたくなるのを堪えて、肩の辺りを揺さぶる。
#voice YUUNO_0328
【Yuuno】「起きてくださいな\001 そろそろ朝食の礼拝の時間ですわ」


#cg 1 tsa03f 200 0
#cg 2 tyu02s 600 0
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#voice SATUKI0275
【Satsuki】「……礼拝……?」
ねぼけまなこで、起きてきた。
寝癖の付いた無防備な髪を、そっと手櫛で整えてあげる。


#cg 2 tyu01s 600 0
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#voice YUUNO_0329
【Yuuno】「ええ、皐さま、昨日も朝食の時間に礼拝をしたではありませんか」
#voice SATUKI0276
【Satsuki】「……そーだったかなぁ……?」
#voice SATUKI0277
【Satsuki】「にゅーがくしきの日は……何もなかったような……」
#voice YUUNO_0330
【Yuuno】「入学式の日は、在校生と新入生の朝食時間が少し違っておりましたから」
#voice YUUNO_0331
【Yuuno】「朝食の開始時間に神様へのお祈りがあるのですよ」
#voice YUUNO_0332
【Yuuno】「そう仰々しいものではありませんし、この寮ならではの儀式ですから、参加した方が良いと思いますの」


#cg 1 clear
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『入寮のしおり』を良く読めば書いてあったことだけど、実際に参加してみて、驚いた。
要は、みんなで手を合わせて「いただきます!」というノリの、単純な『儀式』……というより『挨拶』だったのだから
#voice YUUNO_0333
【Yuuno】「さ、着替えて、朝食に行きましょう?」
#voice SATUKI0278
【Satsuki】「………………」


#cg 2 tyu03s 600 0
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#voice YUUNO_0334
【Yuuno】「皐さま?」
#voice SATUKI0279
【Satsuki】「……ぐぅ」
………………。


#cg 2 tyu04s 600 0
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って、寝てるし!!


;**女子寮食堂・昼
#cg all clear
#bg bg06a
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#voice SISTER0000
【シスター】「天にまします我らの父よ、この食事を用意して下さった方々と、これからいただく私たちを祝福してください。アーメン」
#voice GAKALL0000
【学生たち】「アーメン」

;//SE:ざわざわ
;♀SE001
#se 0 SE001


#cg 1 tsa01s 400 0
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#voice SATUKI0280
【Satsuki】「なるほど。かなり簡略化された儀式だねぇ」


#cg 1 tsa01s 200 0
#cg 2 tyu01s 600 0
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#voice YUUNO_0335
【Yuuno】「それでも、『行う』ことに意味があるのではないでしょうか」
うふふ、先ほどの目を閉じて、神妙にお祈りをしている皐さまの横顔……素敵でしたわ\001
いいえ、お祈りだけでなく、寝起きの皐さまも\001
ボーッとしている皐さまにあれこれと指示して、制服に着替えさせるのだって。
艶やかなお髪を綺麗に梳ることだって。
わたしだけに与えられた、大変名誉な、朝の『儀式』だわ!!


#cg 1 tsa03s 200 0
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#voice SATUKI0281
【Satsuki】「………………」


#cg 2 tyu03s 600 0
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#voice YUUNO_0336
【Yuuno】「って、どうされましたの? お食事、進んでいませんわ?」
#voice SATUKI0282
【Satsuki】「魚、美味しくない」
#voice YUUNO_0337
【Yuuno】「あ、あら……」
そういえば、皐さまは好き嫌いが多いと自己申告していたっけ。


#cg 2 tyu01s 600 0
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#voice YUUNO_0338
【Yuuno】「では、皐さまのお魚はわたしが。皐さまは代わりに、こちらのハムカツを召し上がってくださいます?」
#voice SATUKI0283
【Satsuki】「そうすると、優乃のハムカツがなくなってしまうじゃないか……」


#cg 2 tyu02s 600 0
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#voice YUUNO_0339
【Yuuno】「ですから、その分、皐さまのお魚がわたしのお腹に入るんですよ」
ふふっと笑いながら、自分のハムカツを皐さまのお皿に移動させて、皐さまのお皿の焼き鮭を取り上げた。


#cg 1 tsa01s 200 0
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#voice SATUKI0284
【Satsuki】「優乃……キミは優しいね」
#voice YUUNO_0340
【Yuuno】「さぁ、それはどうでしょう?」
クスッと笑う。
#voice YUUNO_0341
【Yuuno】「わたしはこれから三年間かけて、皐さまの好き嫌いを直そうと考えているところですのよ?」
#voice YUUNO_0342
【Yuuno】「もし、スパルタだったら……それでも、優しいだなんておっしゃることができて?」


#cg 1 tsa02s 200 0
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#voice SATUKI0285
【Satsuki】「ふふふ、それでもやはり優乃は優しいよ」
#voice SATUKI0286
【Satsuki】「ボクの好き嫌いを直そうなんて思ってくれた友人なんて、いなかったからね」
#voice SATUKI0287
【Satsuki】「これからも、よろしく頼むね\001」
#voice YUUNO_0343
【Yuuno】(はふん……\001)
ああ、皐さまったら、何て罪なお方……!
ハムカツを頬張りながらでも、わたしをこんなにも虜にしてしまう素敵な笑顔を浮かべることができるなんて……\001


;**暗転
#mes off
#mes clear
#system off
#bg black
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;**学校 教室・昼
#bg bg07a
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#mes on
#system on


――あの日から、わたしの日課がぐっと増えた。
まず、朝は早めに起きて、二人分のお弁当作り。
皐さまの味覚を考慮して、お料理の味にメリハリをつけつつ、素材の味も生かすというのは、我ながらなかなか高度な技術だと思う。
それから、眠れる寮の美女である皐さまを起こし、ねぼけまなこのところを着替えさせ、髪を梳かし、朝の身支度を整えてから、ふたりで寮の朝食を摂る。
意外なことに、皐さまったら放っておくと何も食べない。
空腹に耐えかねた時に、寮の近所のコンビニで、適当な総菜パンを購入して食べているようだ。
夕食がお好みではなかった翌朝、時々、パンの包み袋が落ちている。
#voice YUUNO_0344
【Yuuno】(これは由々しき事態ですわ!)
皐さまの栄養を管理する身としては、添加物だらけの食料なんて口にしていただきたくはない。
できることなら、寮の食事と、わたしの作るお弁当で、しっかりと栄養をつけていただきたいのが本音。
でも、嬉しいことに、皐さまったら、わたしのお弁当は残さずに召し上がってくれる。
好き嫌いは多いのに……これって『愛』のなせる技かしらね\001
……冗談はともかく、少し濃い目の味付けと、素材の味を生かした調理法に拘っているのが、いまのところ効を奏しているのかもしれない
 でも、徐々に味付けを薄くしていって、健康食にも慣れてもらえたら、あるいは!!
#voice KOUSI_0000
【???】「……片倉さん。片倉優乃さん!」


#cg 1 tyu04s 400 0
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#voice YUUNO_0345
【Yuuno】「は、はいっ!!」

;//SE:ガタッ
;♀SE027
#se 0 SE027


教室中の視線がわたしに集中してる……!
#voice KOUSI_0001
【講 師】「で、片倉さん、回答は?」


#cg 1 tyu03s 400 0
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#voice YUUNO_0346
【Yuuno】「あ、あの……」
先生ったら、イジワル。
わたしが何も聞いてなかったの、見てて知ってるくせに……っ。
#voice SATUKI0288
【Satsuki】「ホメオスタシス、だよ」
近くから、皐さまの声が聞こえてきた。
#voice YUUNO_0347
【Yuuno】「ホ……ホメオスタシス……ではないかと……」
先生は小さく肩を竦めて、わたしに座るようにジェスチャーをした。


#cg all clear
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;//SE:着席
;♀SE028
#se 0 SE028


皐さまを見ると、軽くウィンクされた。
それだけで、カーッと頬が熱くなる。
#voice KOUSI_0002
【講 師】「先ほども言ったように、人が常温動物であるのは、人体では常に体温などを一定を保とうとする恒常性が働いているためです」
#voice KOUSI_0003
【講 師】「恒常性を言い換えた言葉が、さっき、片倉さんが助けてもらって発言できた『ホメオスタシス』です」
#voice KOUSI_0004
【講 師】「ま、そういうわけで、授業はちゃんと集中して聞きましょうね、いつも誰かが助けてくれるわけじゃないのですから」
教室のそこかしこから、クスクスと笑い声が上がる。
さっきまでとは違う意味で、またカーッと頬が熱くなったけれど。
#voice SATUKI0289
【Satsuki】「良かったね」
皐さまの囁き声が聞こえてきて、また更に頬が熱くなる。
#voice YUUNO_0348
【Yuuno】(顔から火が出そう、って、こういうことですのね……)
本当に、頬から発火しそうなほどの、熱が溜まっている。
ああ、もう、どうしよう!
こんな真っ赤な顔、クラスのみなさんに……何より、皐さまに見られるのが、恥ずかしいっ!!


;**暗転
#mes off
#mes clear
#system off
#bg black
#cg all clear
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;♂MS
#bgm 0 stop 1000


;//END
#next2 S016
tenshitachi_no_harukoi/s015.txt · Last modified: 2013/09/27 12:27 by axypb