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;S024「美夜の寂しさ」 #savetitle ◇美夜の寂しさ ;※ここは美夜視点です ;**ビーチ・昼 #bg bg39a #wipe fade #mes on #system on ;♂MP22 #bgm 0 bgm22 #cg 1 tmi01m 400 0 #wipe fade #voice MIYA_0319 【Miya】「……あぁ、今日も太陽と海がまぶしいわね」 南の島に来てからというもの、毎日が楽しく、遊んでばかりで過ぎていく。 夏休みが終われば、学校と家の仕事でスケジュールはあっという間にうまっていくでしょうね。 だから、たまにはこんな休暇もいいと思う。 #cg 1 tmi01m 200 0 #cg 2 tri02m 600 0 #wipe fade #voice RISA_0674 【Risa】「ねー、美夜、このトロピカルジュース美味しいわね\001」 それに璃紗も、とても嬉しそうだし。 彼女の水着姿が見放題なのもたまらないわ。 #cg 1 tmi01m 200 0 #cg 2 tri01m 600 0 #wipe fade #voice RISA_0675 【Risa】「美夜のって、私と同じジュースよね」 #voice MIYA_0320 【Miya】「ええ、パイナップルの味が特にきいていて美味しいわね」 #voice RISA_0676 【Risa】「そうなのよね、でももう1個のマンゴーたっぷりなのも美味しそうで迷ったのよね」 #cg 1 tmi01m 150 0 #cg 2 tri01m 400 0 #cg 3 trk01m 650 0 #wipe fade #voice RIKKA_0384 【Rikka】「あっ、リサ姉、だったらワタシの、味見する?」 #voice RISA_0677 【Risa】「えっ、いいの?」 横にいた六夏さんが、璃紗にジュースを差し出す。 六夏さんが飲んでいたのは、璃紗が今し方飲みたいと言った、マンゴーメインのジュース。 #cg 3 trk02m 650 0 #wipe fade #voice RIKKA_0385 【Rikka】「こっちも美味しいよ」 #cg 2 tri02m 400 0 #wipe fade #voice RISA_0678 【Risa】「それじゃあ、ひとくち……んっ、美味しい」 #cg 1 tmi03m 150 0 #wipe fade #voice MIYA_0321 【Miya】「………………」 この2人……やっぱり仲が良いわよね。 もう、疑ってはいないものの、なんとなく面白くないわ。 2人の様子をじっと見ていると、六夏さんが何を勘違いしたのか、わたくしにもジュースを差し出してきた。 #cg 3 trk01m 650 0 #wipe fade #voice RIKKA_0386 【Rikka】「あの……よかったら、美夜さまも味見しませんか?」 #voice MIYA_0322 【Miya】「………………」 黙ってるわたくしを、六夏さんが子犬のような目で見つめる。 下級生からは騎士なんて呼ばれているけれど、わたくしたち前では、甘えたがりのヘタレな子でしかない。 そんな子を拒否しても、仕方ないわね…… #cg 1 tmi01m 150 0 #wipe fade #voice MIYA_0323 【Miya】「じゃあ、いただくわ……ごくごく、ごく……」 #cg 2 tri03m 400 0 #wipe fade #voice RISA_0679 【Risa】「美夜……ちょっと、飲み過ぎなんじゃ……」 #voice MIYA_0324 【Miya】「ごちそうさま、マンゴー味の方が少し甘めね。でも美味しかったわ」 #cg 3 trk03m 650 0 #wipe fade #voice RIKKA_0387 【Rikka】「美夜さま、のど乾いていたんですね……」 気がつけば、グラスがカラになっていた。 #cg 2 tri01m 400 0 #wipe fade #voice RISA_0680 【Risa】「もう美夜ったら、全部飲んじゃうなんて……六夏、今私がお代わりもらってくるわ」 立ち上がる璃紗を、グッと引きとめる。 #voice MIYA_0325 【Miya】「わたくしがもらってくるから、2人はここにいていいわ」 #voice RIKKA_0388 【Rikka】「そんな、ワタシが行きますから」 #voice MIYA_0326 【Miya】「いいのよ……」 #cg all clear #wipe fade 2人から離れて、蓬莱泉家専用『海の家』に行く。 麗奈先生がここでの飲み食いはフリーだと、初日に言われたので。 わたくしや玲緒さまなどは、スイーツや果物を好きなだけ、ここで調達することにしていた。 店員……おそらく蓬莱泉家の使用人……にジュースを頼むと、それが用意できるまでの間、ぼんやりと海を眺めた。 #cg 1 tmi01m 400 0 #wipe fade #voice MIYA_0327 【Miya】「璃紗と一緒に、南の島でバカンス……部屋もきれいだし、食べ放題に飲み放題、ここは何もかも満たされているわ」 満たされているというのに、それでもわたくしの中では、何かが足りない。 #cg 1 tmi03m 400 0 #wipe fade #voice MIYA_0328 【Miya】「これ以上、わたくしは何を望んでいるというの……」 ようやく、ジュースが出来上がり。 それを持って、璃紗たちの元へと戻る。 六夏さんとお喋りしながら、わたくしを待っている璃紗の姿が目に入った。 たまに海に向かって、手を振っているのは。 海で遊んでいる、七海さんや紗良さんに向かって……なんだと思う。 可愛い笑顔を振りまいてる、璃紗。 途端に胸が、チクッと痛んだ。 #voice MIYA_0329 【Miya】「……あっ、わたくしは……ぅぅっ」 唐突に、気づいてしまった。 自分が何に悩んで、何を欲しがっていたのか。 璃紗が、わたくしの方を向く。 そしてそのまま、驚いたように走ってきた。 #cg 1 tmi03m 200 0 #cg 2 tri04m 600 0 #wipe fade #voice RISA_0681 【Risa】「み、美夜……それ、何?」 #cg 1 tmi01m 200 0 #wipe fade #voice MIYA_0330 【Miya】「なにって……ジュースよ」 両手にそれぞれ抱えていた、お盆。 その上にはトロピカルジュースが載っている。 #voice RISA_0682 【Risa】「それはわかるけど……量が……」 #voice MIYA_0331 【Miya】「食べ物じゃないから、璃紗と六夏さんで3杯ずつくらい飲めるわよね。わたくしは残りをいただくわ」 #cg 2 tri03m 600 0 #wipe fade #voice RISA_0683 【Risa】「お腹ごぼごぼになるわよ」 #voice MIYA_0332 【Miya】「大丈夫よ。暑いんだから、これくらい」 #voice RISA_0684 【Risa】「………………」 #cg 1 tmi01m 150 0 #cg 2 tri03m 400 0 #cg 3 trk03m 650 0 #wipe fade #voice RIKKA_0389 【Rikka】「………………」 #cg all clear #wipe fade 璃紗も六夏さんも遠慮しているのか、ジュースを2杯までしか飲まなくて、後は七海さんたちにあげてしまった。 #cg 1 tmi01m 400 0 #wipe fade #voice MIYA_0333 【Miya】「……ごく……ごく、ごく……」 わたくしは残りのジュースを飲みながら。 自分で気付いてしまった、その望みについて考えていた。 ;**暗転 #mes off #mes clear #system off #bg black #cg all clear #wipe fade ;**リゾートホテルの部屋・昼 #bg bg37a #wipe fade #mes on #system on 翌日。 朝食をすませた後、部屋にこもっていたわたくしを、璃紗が誘いに来た。 #cg 1 tri02f2 400 0 #wipe fade #voice RISA_0685 【Risa】「ねぇ、美夜。今日はみんなで沖にクルーズ行って、釣りするんだって……楽しみね」 声がうきうきしている。 よっぽど、そのクルーズが楽しみなようね。 #voice RISA_0686 【Risa】「美夜も準備して、早く行きましょう」 #cg 1 tmi03f2 200 0 #cg 2 tri02f2 600 0 #wipe fade #voice MIYA_0334 【Miya】「今日は、ちょっと……」 #cg 2 tri01f2 600 0 #wipe fade #voice RISA_0687 【Risa】「ちょっと……何??」 #voice MIYA_0335 【Miya】「えっと、その……具合が、悪いのよ……」 #cg 2 tri04f2 600 0 #wipe fade #voice RISA_0688 【Risa】「えっ、大丈夫!? もしかして、風邪でもひいた?」 #cg 1 tmi01f2 200 0 #wipe fade #voice MIYA_0336 【Miya】「ちょっと疲れているだけよ。今日は一日、部屋で寝ているわ」 #cg 2 tri03f2 600 0 #wipe fade #voice RISA_0689 【Risa】「そ、そう……」 #voice MIYA_0337 【Miya】「わたくしは行けないけど、璃紗はクルーズ楽しんできてね」 #voice RISA_0690 【Risa】「……わかったわ、じゃあ……」 #cg all clear #wipe fade そう言いながらも、璃紗はすごく残念そう。 寂しげに一人、行ってしまった。 ;**暗転 #mes off #mes clear #system off #bg black #cg all clear #wipe fade ;**リゾートホテルの部屋・昼 #bg bg37a #wipe fade #mes on #system on #cg 1 tmi01f2 400 0 #wipe fade #voice MIYA_0338 【Miya】「………………さてと」 部屋に1人になったわたくしは、小声で呟いた。 #cg 1 tmi03f2 400 0 #wipe fade #voice MIYA_0339 【Miya】「……璃紗……ごめんなさい」 去り際の寂しそうな璃紗を思い出すと、罪悪感はあったけれど。 #voice MIYA_0340 【Miya】「こうするしかなかったのよ……」 そう、自分に言い聞かせる。 本当は具合なんて、悪くはなかった。 仮病を装っただけ。 あるものを、手に入れる為に。 #voice MIYA_0341 【Miya】「仮病とはいえ、一応は布団の中にいないとね……」 #cg all clear #wipe fade ベッドの中に体をすべりこませて、横になる。 そして、そこでこれから起きるであろう『ある事』を、信じて待つ。 #voice MIYA_0342 【Miya】「………………」 さっきまでは部屋の外で、たくさんの人の出入りする音が聞こえてきたけれど。 みんなもうビーチに行ってしまったので、今は静かだ。 たまにホテルの従業員が、ドアの外を行き来するのが聞こえるけど。 #voice MIYA_0343 【Miya】「本当に……静かだわ……」 そのまま耳をすまして、じっとしている。 自分が思い描いたことを、ひたすらに信じて。 #voice MIYA_0344 【Miya】「………………ん……?」 遠くから聞こえてくる、走ってくる足音…… #voice MIYA_0345 【Miya】「……きたわ」 その音は、この部屋の前で止まり、そしてゆっくりとドアが開く。 ;//SE:ドアの開く音 ;♀SE015 #se 0 SE015 #cg 1 tri03m 400 0 #wipe fade #voice RISA_0691 【Risa】「はぁ、はぁ……美夜、具合どう?」 #voice MIYA_0346 【Miya】「………………」 そこには、わたくしが心配で戻ってきた、璃紗の姿があった。 信じていた通り……だったわ。 #cg 1 tmi03p 200 0 #cg 2 tri03m 600 0 #wipe fade #voice MIYA_0347 【Miya】「璃紗……クルーズは?」 #cg 2 tri01m 600 0 #wipe fade #voice RISA_0692 【Risa】「みんなには、私も行けなくなったって言ってあるわ」 そう言うなり、璃紗はベッドの近くに腰掛けて、わたくしの額に触れる。 #cg 2 tri03m 600 0 #wipe fade #voice RISA_0693 【Risa】「熱とかはない? 美夜は無理すると、すぐに体調を崩すから……」 #voice MIYA_0348 【Miya】「………………」 #cg 2 tri01m 600 0 #wipe fade #voice RISA_0694 【Risa】「熱はないみたいね……下に行って薬もらってこようかしら。病状、詳しく聞かせて?」 璃紗はあれこれと、気を使ってくれる。 本当にわたくしが、病気だと思っている。 これ以上、嘘をつき続けても……意味はないわね。 わたくしは本当のことを、璃紗に告白した。 #voice MIYA_0349 【Miya】「あの……ごめんなさい、璃紗」 #cg 2 tri03m 600 0 #wipe fade #voice RISA_0695 【Risa】「美夜……?」 #voice MIYA_0350 【Miya】「具合悪いなんて、実は嘘なのよ」 #voice RISA_0696 【Risa】「えっ?」 #voice MIYA_0351 【Miya】「仮病なの」 #voice RISA_0697 【Risa】「な、なぁーんだ……はぁ~」 安心して、力が抜けたようにその場に座り込む。 でも、すぐに理由を聞かれた。 #voice RISA_0698 【Risa】「もう、美夜ったら……なんでそんな嘘ついたの?」 #voice MIYA_0352 【Miya】「みんなといるのも楽しいけど、本当は……」 #voice RISA_0699 【Risa】「本当は……何なの??」 #voice MIYA_0353 【Miya】「本当はね、もっと……璃紗と、2人きりでいたいのよ……」 #cg 2 tri04m 600 0 #wipe fade #voice RISA_0700 【Risa】「えええっ! もう、美夜ったら……」 #voice MIYA_0354 【Miya】「……怒った、璃紗?」 #cg 2 tri08m 600 0 #wipe fade #voice RISA_0701 【Risa】「もちろんよ、他のみんなも美夜の事、とっても心配していたのよ」 #voice MIYA_0355 【Miya】「そう……」 #cg 2 tri03m 600 0 #wipe fade #voice RISA_0702 【Risa】「私だって……すっごく、心配したんだから……」 #voice MIYA_0356 【Miya】「悪かったわ、ごめんなさい」 #voice RISA_0703 【Risa】「もう、もう、もう……ぷっ」 最初は怒っていた璃紗だけど、そのうち吹き出してしまった。 #voice MIYA_0357 【Miya】「璃紗……?」 #cg 2 tri01m 600 0 #wipe fade #voice RISA_0704 【Risa】「私もね、実はちょっとだけ同じ気持ちだったのよ……美夜と」 #cg 1 tmi04p 200 0 #wipe fade #voice MIYA_0358 【Miya】「えっ、璃紗も?」 #voice RISA_0705 【Risa】「ええ。みんなと一緒も楽しいけれど、今ここに美夜と2人っきりだったら素敵なのに……って思ったこと、何度かあったの」 #cg 1 tmi01p 200 0 #wipe fade #voice MIYA_0359 【Miya】「璃紗……ぁぁ」 璃紗もわたくしと、同じ気持ちでいてくれたんだわ。 それが今、すごく嬉しい。 #voice RISA_0706 【Risa】「今日だけはずっと、一緒にいようね……美夜」 #voice MIYA_0360 【Miya】「璃紗……」 #cg all clear #bg black #wipe fade ;※EV010 #bg EV10 #wipe fade #voice RISA_0707 【Risa】「もう、美夜ったら……甘えんぼうね」 #voice MIYA_0361 【Miya】「……たまには、いいでしょう?」 #voice RISA_0708 【Risa】「そうね……なんか、嬉しい\001」 わたくしはベッドの上で寝そべりながら、璃紗の膝の上に頭を乗せて、うっとりしていた。 行けなかったクルージング気分を取り戻そうという璃紗の提案に乗って、水着にまで着替えてしまった。 こういうの、初めてかも……すごく気恥ずかしいけれど、ドキドキしてきた。 でも何だか無性に、璃紗に甘えたかった。 #voice MIYA_0362 【Miya】「璃紗……本当にごめんなさい」 #voice RISA_0709 【Risa】「もう謝らないで、美夜。私、本当に嬉しいのよ……」 そう言いながら、璃紗がわたくしの黒髪を、そっと手で撫でてくれた。 ああ……なんか、とっても心地良い。 愛しい璃紗と、こんな幸せな時間を与えてもらえるのは、この世でわたくしだけなのよね…… ;※EV010P1 #bg EV10P1 #wipe fade #voice RISA_0710 【Risa】「美夜、たまには私に甘えてね……なんかこういうの、嬉しいわ」 #voice MIYA_0363 【Miya】「璃紗ったら……いつもは璃紗の方が、わたくしに甘えている感じだものね」 #voice RISA_0711 【Risa】「そ、そんな事は………………ある、かも……」 #voice MIYA_0364 【Miya】「わたくし、こうやって貰えて、幸せよ……ありがとう、璃紗」 ちょっとだけ、嬉し涙が浮かんでしまった。 そんなわたくしを見つめて、璃紗は優しく穏やかに微笑んでいた。 嬉しい……嬉しすぎて、思わず璃紗の腰に抱きついてしまった。 #voice RISA_0712 【Risa】「あんっ、もう……美夜ったら……」 #voice MIYA_0365 【Miya】「ありがとう、璃紗……んちゅっ」 璃紗の可愛い太股に、唇をつける。 それだけで璃紗は、可愛い声をもらした。 #voice RISA_0713 【Risa】「んんっ……いきなりなんだから、美夜は……」 #voice MIYA_0366 【Miya】「今日はずっと……一緒ね」 #voice RISA_0714A 【Risa】「ええ……一緒よ」 満たされなかったものを、埋めるように。 わたくしは璃紗の体を抱きしめて、愛撫のようなキスを続けた。 今日一日、愛しい璃紗を独り占め出来る幸福に酔いながら…… ;**暗転 #mes off #mes clear #system off #bg black #cg all clear #wipe fade ;♂MS #bgm 0 stop 1000 #wipecancel disabled #waitcancel disabled #log off #bg eyecatch05 #wipe vshutter #wait 3000 #bg black #wipe fade #log on #waitcancel enabled #wipecancel enabled ;//END #next2 S025