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seisai_no_resonance:sce08_04_15_2
「たああぁッ!!」
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穢れの腕を切り裂き、胴体に剣を突き立てる。
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剣自体を発火させ、そのまま穢れを祓う。
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「はぁっ、はぁっ……これで二体……!」
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剣を構え直すと、次の穢れ達が距離を詰めてきている。
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このペースだと、遠山先輩と中村さんに合流出来ない。
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祓う数より現れる穢れの方が多い以上、
逆に追い詰められてしまうだけだ。
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「くっ……」
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「鼎、御魂で私の支援を。一気に突破する」
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「奈岐、でもそれは……!」
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他に策は、他に何か考えはないか。
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次々と迫り来る穢れを牽制するのが精一杯で、
先輩達や理事長達の様子を確認出来ない。
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打開策が無いとなると、奈岐の星霊石を使うしか……でも。
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「――ッ!?」
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考える間もなく、穢れが飛びかかってきて、鋭い爪を振り下ろす。
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何とか剣で一撃を受け止めたものの、巫女の力がなければ、
骨まで折れていたであろう衝撃が全身に反響していく。
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「やられるわけにはっ!」
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剣に炎を宿し、穢れの爪を押し返し始める。
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しかし、相手は一匹では無く――。
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「鼎っ!(BROKEN:8_20)
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視線を向けた時には、新手の穢れが両手を振り上げていた。
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鋭い爪の切っ先が弧を描きながら、私へ迫ってくる。
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「しまっ……!」
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剣を封じられている今、回避手段は無い。
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絶望的な光景が頭を過ぎっていく――その時だった。
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「これは……?」
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頬に微かな風を感じる。
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どこか優しげな風には覚えがあって、
驚くよりも先に声を上げていた。
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「八弥子さん……!?」
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突(BROKEN:8_20)
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そして、突風がかまいたちのように穢れの腕を切り裂き、
その鋭い爪ごと無力化していった。
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「カナカナ、ナギっち!(BROKEN:8_20)
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巫女服を纏った八弥子さんの姿に目を疑う。
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「そんな、まだ動けるような状態じゃないはずなのに……!」
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「禰津、どうして……お前……」
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「ヨーコ先生に無理言って教えてもらったんだよ」
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「カナカナとナギっちが頑張ってる今さ、
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八弥子さんがニッコリと微笑む。
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でも、その額にはびっしょりと汗が滲んでいた。
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「禰津、お前、傷が……!」
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八弥子さんのお腹の辺り、傷を負った場所が赤く染まっている。
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まだ治りきっていない傷跡が開いているんだ。
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「ヤヤね、やらないで後悔するのは嫌なんだ。
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「それに、今はさ……自分の血との戦いなんだと思う。
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「…………」
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「禰津、金澤葉子に伝言を頼んでいたが、改めて言わせてくれ。
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「ナギっち、それはもう済んだことだよ。
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「…………」
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奈岐が目を伏せ、唇を噛んだ。
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「禰津、御魂で鼎の支援を。一対ならば、道を切り開ける」
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「……うん。ナギっち、ありがと」
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「よーし、カナカナ、ヤヤの石に触れて」
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八弥子さんに歩み寄り、首元で輝く星霊石に触れる。
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「八弥子さん、お願いしますっ」
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「まっかせて!」
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剣を握り締めると、私の炎に風が宿り、勢いを増していく。
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八弥子さんの追い風――これなら行ける!
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「……禰津、あえて言うぞ。死は逃避だ。だから死ぬなよ」
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「ふふっ、ナギっちは優しいねー」
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そう言ったけれど、奈岐の言葉に八弥子さんは頷かず、
穢れ達へ向かった。
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「よーし、カナカナ!(BROKEN:8_20)
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「はいっ!(BROKEN:8_20)
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さっきよりも数倍の勢いで燃え上がる剣を振るい、
私は穢れの一角へ突撃していく。
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この一対の力で道を切り開く!!
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seisai_no_resonance/sce08_04_15_2.txt · Last modified: 2014/04/23 18:46 (external edit)