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seisai_no_resonance:sce07_06_04_3
数ヶ月後――
織戸伏島に本格的な夏が訪れていた。
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結局、今年は儀式が行われることは無かった。
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直前まで巫女を用意していたけれど、お母さんが頑張ると言った
通り、不思議と災いの前兆すら起きなかった
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決してこれで巫女の歴史に終止符が打たれたわけじゃない。
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でも、まだ考える時間、準備をする猶予を得ることが出来た。
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理事長達は再び松籟会と対立を続けながら、
別の方(BROKEN:8_20)
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そして、私と末来さんは――
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「お母さんと同じ服っ!(BROKEN:8_20)
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「とても似合っている。鼎、すごく可愛いよ」
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波打ち際を二人で歩きながら言葉を交わす。
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「ふふっ、探したかいがありました」
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「帽子も似合ってる。鼎、すごく可愛い」
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「末来さんってば、可愛いばっかりです」
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「だって、可愛い」
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「あはは……」
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あの一件以来、今まで以上に末来さんが甘くなってしまった。
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猫かわいがりもいいところ、べったりである。
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それでも悪い気がしないのは……
私も末来さんに甘くなっているからなのかもしれない。
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「私、こうしていられるのが、まだ夢みたいに思えます」
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「夢……?」
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「はい。だから、こうして末来さんと手を繋ぐんです」
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「末来さんを助け出して、お母さんとの約束を思い出せば、
(BROKEN:8_20)
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「お母さんも頑張ってくれたし、私も頑張らないと」
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「ふふっ、そうだね。未来がくれた時間でボクは生きている。
(BROKEN:8_20)
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「そうです、もう末来さんを取られたりしませんっ」
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繋いだ手に力をこめる。
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「うん、もう鼎から離れたりはしない」
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指先が絡まり合い、互いを繋ぎ止める。
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「鼎、勾玉は持っている?」
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「勾玉ですか?(BROKEN:8_20)
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「その勾玉は絆を紡いでくれる。鼎という存在を現してくれる」
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「困った時、絶対に鼎を助けてくれるものだよ」
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服の中にしまってある勾玉が仄かに熱を放つ。
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でも、その熱はいつもと違うように思える。
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「お母さんのお守りですから、効果はありますよ」
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「うん。だから、どんな時も最後まで諦めちゃいけない。
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「ふふっ、末来さん、お母さんと同じこと言ってます」
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「そうだね、未来もきっと同じことを言うと思った」
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足を前に進めると、波飛沫が立つ。
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海水の冷たさが心地良くて、私は目を細める。
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そのまま末来さんと手を取り合ったまま歩いて行く。
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「そうだ、呼び方でずっと迷っていたんです」
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「末来さんと末来お母さん、どっちがいいですか?」
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「唐突だね。でも、そんなの決まってるよ」
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楽しげに微笑んだ末来さんが唇を動かす。
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やっぱり――と、その答えを聞いた私は吹き出して笑う。
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私はこれからもこの織戸伏島で、末来さんと一緒に生きて、
お母さんとの約束を果たしてみせる。
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だから、その時まで待っててね――お母さん。
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SetEndingCharaData( 8 )
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seisai_no_resonance/sce07_06_04_3.txt · Last modified: 2018/05/22 17:15 (external edit)