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seisai_no_resonance:sce07_04_08_0
夕刻――寮の部屋に戻ってくる。
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奈岐は少し疲れた様子でマントを脱ぐと、
椅子に腰かけた。
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「奈岐……本当にもう平気なの?」
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「心配をかけたが、大丈夫だ。ただ――」
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奈岐が片手で星霊石を掲げ、その透明な石を覗き込む。
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「自分の思考に、身体が追いつかないこともあるだろう。
(BROKEN:8_20)
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「程度って……それ、無茶してたってことだよね」
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「やってみるまで、無茶だとは思わなかった。
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奈岐は腕を下ろすと私に向かい直る。
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「ただ……これが切り札になるのは確かだ」
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「この状況下、松籟会の連中に圧倒的な勝利を見せつけ、
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そのためなら、また無茶をするという意思表示に聞こえ、
私は頷くことが出来なかった。
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今日の試合を思い返す限り、奈岐の力が無ければ、
勝利出来たかどうかは分からない。
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でも……。
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「鼎、無茶と無謀の違いはわきまえているつもりだ。
(BROKEN:8_20)
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「ね……奈岐、信じていいんだよね?」
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「ああ、信じてくれ」
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頷いた奈岐は私を元気付けるかのように微笑んでくれる。
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それでも、胸に残った一抹の不安が消えることは無かった。
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seisai_no_resonance/sce07_04_08_0.txt · Last modified: 2014/04/23 18:46 (external edit)