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seisai_no_resonance:sce07_04_04_0
甲高い金属音を響かせ、三輪さんの細剣を跳ね上げる。
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中空を舞った細剣が砂浜に転がっていく。
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「くっ……まさか<RB='おく'>後<RB>れを取るとは」
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「私達は憧れや理想で巫女になるわけじゃない」
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「なら、何のために……?」
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武器を失った三輪さんに向け、私は剣の切っ先を向けた。
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「助けるため――なんて押しつけがましいことは言わない」
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「呪われた因習を(BROKEN:8_20)
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「…………」
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「向山先輩みたいなことを言うようになりましたね」
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三輪さんが失笑し、星霊石の力を戻していく。
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「そこまでっ!」
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力の解除は敗北を意味する。
三輪さんは自ら敗北を選択した?
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「私に与えられた力は、剣を使うことのみ――
(BROKEN:8_20)
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「そういうことにしておくよ。でも、ありがとう」
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「…………」
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何も言わず目を伏せた三輪さんが踵を返す。
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「三輪さん……ごめんなさい、あたしの力が足りないせいで」
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「松籟会の方々がいらした前で、醜態を晒したこと――
(BROKEN:8_20)
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「私が高遠さんに敗北を認めたのは事実。
(BROKEN:8_20)
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「三輪さん……」
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物言いたげに恵が三輪さんを見る。
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けれど、彼女はもう話す気がないのか、巫女の列へ戻っていく。
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「さて……この勝利、奴らにどう映っているだろうな」
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力を解除した奈岐が横目で松籟会の人達を見る。
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私も勾玉に力を戻し、奈岐の視線の先を追いかけた。
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遠山と呼ばれたお爺さんと、中村さんに指示を出した女性が
何かを話しているのが見える。
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様子を見る限り、あまりいい話では無さそうなのは確か。
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「動きがあるとすれば……次の対戦以降か」
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「どういうこと?」
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「着物の老人は遠山神住の祖父、隣にいるのは中村真琴の叔母だ」
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「叔母の方が遠山の老人に、このまま私達を勝たせていいものか、
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この距離からでも読み取れるらしく、
奈岐は小声で私に教えてくれる。
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「私達が穢れの情報を握っていることを奴らは知った。
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「さて、既にチェックメイトの状態からどう動く?」
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私達の口を封じたいのであれば、巫女にして……
そのまま贄として穢れに喰わせるのが一番だろう。
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奈岐の言うようにチェックメイトだと思うけど、
でも……まだ何か動きがある。
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「松籟会の老人どもに何が出来る?」
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奈岐がそう呟いた時、私達に言葉がかけられた。
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「向山さん、高遠さん、次の試合を始めます。
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「あ、はいっ」
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次は由布達と八弥子さん達の戦いだ。
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邪魔にならないように、奈岐と共に巫女の列へ戻る。
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入れ替わるように、由布と遠山先輩、八弥子さんと中村さんが
学園長の前へ歩み出していく。
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そうして、次の試合が始まる気配が漂い始めても、
奈岐の視線は松籟会の人達へ向けられたままだった。
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seisai_no_resonance/sce07_04_04_0.txt · Last modified: 2014/04/23 18:46 (external edit)