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seisai_no_resonance:sce06_04_13_0
部屋に戻ると、疲労感からか倒れ込むようにしてベッドに転がる。
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その間、奈岐がマントを椅子にかけてから、
長いため息を吐き出していた。
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そして、窓に近づき、カーテンを閉じていく。
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「鼎、話をする前に一つだけ確認をさせて欲しい」
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「何?」
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「これでも……まだ片倉末来を信じると言うのか?」
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「…………」
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末来さん……。
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お母さんに会うには、巫女になる必要があると言った末来さん。
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でも、巫女という因習は……生贄という生々しいものだった。
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何かの生贄となることでお母さんに会える?
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そんなことってあるだろうか?
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「――悪意ある解釈かもしれないが、
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末来さんはお母さんがこの島にいると教えてくれた。
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でも、巫女にならないと会えない……そういうことなら……。
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「分からない……巫女に対して、みんなが憧れているのに、
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巫女を生み出すという因習に従えば、私の代わりは何人もいる。
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なのに、どうして私を助けてまで……巫女になることを?
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「確かめる必要がある。ただし……その相手は片倉末来じゃない」
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「じゃあ……誰に?」
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「私と同じモノ――同じ鬼子だ」
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奈岐はどこか沈痛な面持ちでそう言っていた。
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seisai_no_resonance/sce06_04_13_0.txt · Last modified: 2014/04/23 18:46 (external edit)