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seisai_no_resonance:sce06_03_13_0
登校後、それぞれの教室へ向かう前に、
八弥子さん――ヤヤといくつか言葉を交わしておく。
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「学園にいる限りは安全だと思うよ。
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一番の懸案事項を早速と口にしてくれる。
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「でも、場所を選んでるイメージは無いんですけど」
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「カナカナ、そもそも帯刀してたらバレるじゃん?
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「あと、また敬語に戻ってるよー」
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そして、ぷにっと頬をつつかれる。
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「うっ……いきなり難しいですよ……
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「あははっ、カナカナ、なんだか可愛いなぁ」
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ヤヤがぐしぐしを私の頭を撫で始めた。
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いつもガジを撫でて慣れているのか、がさつに見える撫で方でも、不思議と嫌な感じはしない。
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やっぱり年上の先輩って雰囲気があるせいだろうか?
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「んー?(BROKEN:8_20)
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「そ、そんな目で見てないよっ」
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「でも、おっぱい大きいのが好き」
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「否定はしないけどっ」
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「あははっ!(BROKEN:8_20)
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「ヤヤはカナカナのそんな真っ直ぐなとこ、好きだよ」
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頭を撫でられながら、褒められると、
少しくすぐったい気持ちになる。
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「おー、カナカナが少し赤くなった」
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「うぅ……もしかして、からかってる?」
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「ふふっ、ヤヤも真似して素直に言っただけ」
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「でもさ、カナカナ――」
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ヤヤが頭を撫でる手を止めて、私の瞳を覗き込んだ。
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「ヤヤがカナカナを好きだーって言ってても、
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「ん……どういうこと?」
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「理由は複雑。でも、それだけ忘れないよーに」
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そんな言い方をされると余計に気になる。
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「…………」
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私より少し身長の高いヤヤを見上げて抗議の視線を向けた。
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「そんな目で見てもダメだよー」
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「私、ヤヤのこと、頼りになる先輩だと思ってる。
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「んー……」
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ヤヤが視線を上にあげて考える。
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「ヤヤがさ、昨日、秘密って言ったこと、もう教えちゃおっか」
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「あはは……秘密ばらすの早いね」
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「黙ってるの苦手だしねー。でさ、ちょっと本気の話」
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「ナギっちがカナカナを任せたって言ったじゃん?
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「嬉しかった……?」
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うんうんとヤヤが頷く。
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「だってさ、ナギっちに遠慮せず、カナカナに触れていいし、
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「カナカナはさ、ヤヤに無いものをしっかりと持ってる。
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臆した様子も無く、照れるようなことをヤヤが言う。
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御陰でまた顔が熱くなったのが分かる。
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「敬語をやめてもらって、距離を縮めて――
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「またその理屈?(BROKEN:8_20)
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「ヤヤがそう言ってくれても、私は言えないの?」
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「そゆことー、その気持ちがラブに近いものならね」
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また唐突に出てきた単語に目を瞬かせる。
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ら、ラブって……それって……そういう意味でいいの?
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でも、この場合は話の流れからして、きっと――。
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そんなことを慌てて頭の中で整理していた時。
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チュッ――と啄む音を立てて、私の額にヤヤの唇が触れていた。
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「わっ……わわわ……」
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「ふふふーっ、ヤヤはカナカナのことはラブだよー」
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にこやかに言われるけど、額に感じた感触がまだ残ってて、
どうにも言葉が出てこない。
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「ホントはカナカナが嫌じゃなければ、もっと触れたいんだけど、
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性別やらそういうのは置いておいてと言われても……。
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これって、どういう風に解釈しても、
単純な答えに辿り着けてしまう。
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「むぅ……これ、誘われるだけ誘われてるみたい」
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「あははっ、そうかもね」
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ヤヤが声を上げて笑いながら、私の頭を再び撫でる。
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「カナカナがフリーになったから、
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「私は元々フリー……っていうか、理由があるなら教えて欲しい」
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「誘われるだけって、何だかもやもやするよ」
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「カナカナはおっぱい大きいの好きだもんねー」
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「そ、それはそうだけど、はぐらかさないでっ」
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素直にまず認めてしまえる自分が少し悲しいけど、
ヤヤに食い下がっておく。
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そんなやりとりをしていた時、
校舎からチャイムの音が響いてきた。
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「さーて、授業だよー。遅刻するとヨーコ先生が怖いぞー」
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「……後でまた聞くからねっ」
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「ふふっ、これが頑固なとこかなー」
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「むぅ、どうせ頑固者だよ。じゃあ、また昼休みに」
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「うん、また後でねー」
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しれっと手を振るヤヤを一睨みしてから、
私は校舎へと急いだ。
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色々言われたけど、遅刻すると葉子先生が怖いのは確かだし――。
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seisai_no_resonance/sce06_03_13_0.txt · Last modified: 2014/04/23 18:46 (external edit)