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seisai_no_resonance:sce06_03_12_0
翌朝の食堂――。
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予定時刻通りに八弥子さんと落ち合い、朝食を共にする。
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「あ、そうだ、八弥子さん、改めてよろしくお願いします」
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食後のお茶となったところで、私はそう切り出す。
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「んー?(BROKEN:8_20)
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今日も頭の上にいるガジを撫でていた八弥子さんが
まばたきを繰り返した。
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「守ってくれるって話、色々と期待しちゃってます」
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「ああ、うん、それねー。カナカナは勾玉を使えないし、
(BROKEN:8_20)
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「八弥子さんは反撃出来るんですか?(BROKEN:8_20)
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「そんなとこかなぁ。とりあえず方(BROKEN:8_20)
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あの中村さんの剣術に対して、さらりと言える八弥子さんがすごいというか……。
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「あ、星霊石を使えば、問題無いか」
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八弥子さんは私と違って、使用の制限は受けていないはず。
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「ふふっ。ま、それも一つの手だよねー」
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「…………?」
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得意げに微笑んだ八弥子さんがテーブルに身を乗り出し、
私の顔を覗き込んだ。
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「えっと?(BROKEN:8_20)
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「ねね、カナカナ、しばらく一緒だしさ、
(BROKEN:8_20)
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「直して欲しいところですか?(BROKEN:8_20)
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「あははっ、違う違う。それはカナカナのいいところ」
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そして、八弥子さんがビシッと人差し指を立てて宣言する。
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「直して欲しいところは――ずばり敬語っ!(BROKEN:8_20)
(BROKEN:8_20)
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「え、えええぇっ!?」
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唐突な要求に思わず声をあげてしまった。
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慣れてしまえばそれまでなんだろうけど、
でも、いきなりは……ちょっと難しいと思う。
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「じゃ、カナカナ、ヤヤのこと呼んでみて!」
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八弥子さんがとても楽しそうに迫ってくる。
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「う、ぐぐぐぐ……!」
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今の今まで八弥子さんと呼び、敬語で接してきたからか、
まず言葉が出てこない。
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呻いては、口をぱくぱくとさせる悲しい始末。
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でも、こういうのは慣れだし、
とにかく慣れることから始めないと。
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深呼吸して落ち着けと自分に繰り返した後、
私は八弥子さんに向かって口を開いた。
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「や、ヤヤさんっ……じゃなくてっ!(BROKEN:8_20)
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「あっ、わわわっ、ご、ごめんっ、八弥子さんの名前を大声でっ」
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「あははっ!(BROKEN:8_20)
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八弥子さん――違った。
ヤヤに指先で頬をぷにぷにと突かれてしまう。
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奈岐とは違って、見た目もしっかり先輩だから、
余計に難易度が上がってしまっている。
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「うぐぐぐぐっ」
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「はーい、もう一回っ!」
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これは……ホントに何とかなるんだろうか?
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分かってはいたけど、自分の不器用さを再確認させられてしまう。
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「や……ヤヤ……ヤヤ!(BROKEN:8_20)
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「惜しーい。っていうか、カナカナ?(BROKEN:8_20)
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「ほ、本気でやってますよっ!」
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にへへと笑う八弥子さん相手に頬を膨らませてから、
再び彼女の名前を呼ぶ――そんな朝食後の僅かな時間。
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結局、私が彼女を名前で呼べるようになったのは、
登校するために食堂を出た頃だった。
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seisai_no_resonance/sce06_03_12_0.txt · Last modified: 2014/04/23 18:46 (external edit)