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seisai_no_resonance:sce05_03_08_4
ガバッ――と蛍光灯の光に飛び起きる。
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「ね、寝てたっ!?」
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「カナカナ、よだれよだれー」
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何故か聞こえてきた八弥子さんの声に慌てて口元をぬぐう。
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「わわっ!?」
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「あははっ、冗談冗談、たれてないよー」
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「うぅ、おはようございます……寝てました」
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ついでに目元も擦りながら、
何故か部屋にいる八弥子さんに挨拶する。
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「ねね、カナカナっていい知らせと悪い知らせ、
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「同時に、ってダメですか?」
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「ガジが日本語喋れたら良かったんだけどねー」
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八弥子さんの頭に噛み付いているガジが尻尾を振るわせた。
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これは同意してる……という解釈でいいのだろうか?
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「じゃあ、いい知らせからでお願いします」
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「りょーかい。それじゃ、いいお知らせー!」
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八弥子さんがパチパチと手を(BROKEN:8_20)
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「なんと、ミライっちがナギっちを捕獲!
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「わ、末来さん、ホントに奈岐を見つけたんだ……」
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「んー?」
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「あ、いえっ、それでもう一つのお知らせは?」
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慌てて話題を振っておく。
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奈岐は末来さんの予想通り、神社にいたのだろうか……?
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「で、捕獲されたナギっちだけど、今度は部屋で立てこもり中」
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「……あはは、確かに悪い知らせです」
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どうやら素直に帰ってきてくれたわけじゃないらしい。
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「ヤヤが何言っても聞いてくれないし、
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「ぐっすり寝てました……」
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「そゆことー♪(BROKEN:8_20)
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「もろちんです、引きずり出してみせます!」
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まだまだ残っている課題の山を見ないようにしつつ、
八弥子さんに意気込んでみせる。
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今、課題を見たら心が折れそうなので、早々に立ち上がった。
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「カナカナ、やる気満々だー!」
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「ふふんっ、任せて下さい。一応は奈岐のパートナーですから」
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胸を張ってから、不敵に微笑んで見せる。
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「じゃあ、行こ!(BROKEN:8_20)
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「了解ですっ!」
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八弥子さんに頷いて、私達は奈岐の部屋へ向かうことにした。
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コンコンッとドアを数回ノックする。
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「奈岐、いるって聞いたよー?」
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返事は無く、代わりに複雑なドアの鍵が立ちはだかってくれた。
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改造されているので、葉子先生辺りから鍵を借りてきても、
開かないのは目に見えている。
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窓から入るにしても、ここは寮の三階――巫女の力を使えば可能
かもしれないけど、それは荒業すぎるだろう。
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「奈岐、聞こえてる?(BROKEN:8_20)
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ドアの向こうに気配こそ感じるものの、返事は一切無い。
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「カナカナでも反応無しかぁ……ナギっちも頑固だなぁ」
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「うーん……少し言葉を交わすだけで解決出来ること、
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ドアを離れ、手すりに持たれていた八弥子さんに話しかける。
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「ナギっちはああ見えて怖がりだしね。
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「見鬼、人の心を覗く鬼……そう言ってましたね」
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きっと見なくてもいい悪意も見てきてしまった。
だからこそ、人の感情を畏怖する気持ちは分かる。
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「特にさ、この島の人達がナギっちに向ける気持ちって、
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鬼子として、見鬼のことを知る者からは遠ざけられ、
類い稀なる才智はさぞ多くの敵を作ってきたことだろう。
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「普通ならこの島のことが嫌いになりそうですけど、
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「巫女の力で出来ること?」
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あ……と思わず口を開いてしまう。
そういえば、八弥子さんには詳しい事情を話していなかった。
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そんな私の様子を見た八弥子さんは目の前で手をぱたぱたと振る。
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「カナカナ、話しにくい秘密なら話さなくていいよ。
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「……八弥子さん。そうですね、じゃあ今はお言葉に甘えて」
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私の言葉に八弥子さんがニコリと微笑んでくれた。
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さて、奈岐の問題は全然解決していないわけだけど……
何か良い案は無いかと思考を繰り返す。
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seisai_no_resonance/sce05_03_08_4.txt · Last modified: 2018/05/22 17:15 (external edit)