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seisai_no_resonance:sce05_03_04_0
朝食後、八弥子さんは登校し、私は謹慎処分があるため、
部屋に戻ってくる。
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ルームメイトの由布と入れ違いになったらしく、
部屋はもぬけの空だった。
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「朝の挨拶ぐらいはしたかったんだけど……仕方ないか」
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謹慎処分の通達がいつ来るのか分からないけれど、
私は少し休むためにベッドに転がる。
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歩き通しな上、寝ていないので疲労も限界に達していた。
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「……連絡が来たら起こしてくれるよね」
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呑気な考えかもしれないけど、ベッドの誘惑には敵わない。
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こうして横になっただけでも意識が落ちそうになる。
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「はぁ……もうダメかも」
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耐えきれないほど瞼が重くて、目を閉じると――。
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「……はっ!?」
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私、寝ていた……?
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慌ててベッドの横にある時計を見ると、
お昼を過ぎて、午後の授業が始まる時間だった。
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「うぅ、全然記憶が無いや……」
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口元からよだれとか垂れてないか確認しつつ、
ずるずるとベッドから這い出る。
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すると、すぐに机の上に書類があることに気付いた。
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「あ……謹慎処分って書いてある」
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三日間の謹慎処分を伝える旨と、その横にメモが貼り付けてある。
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メモには綺麗な字で『気持ちよさそうに寝ていたから、起こさないでおきました。葉子先生より』と書かれていた。
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「……うぅ、葉子先生来てたんだ」
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寝入っていたからか、気配すら感じなかったよ……。
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変な寝言を言ったりとか、派手ないびきをかいてたりしないだろうかと不安になってきた。
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そんなことを気にしながら、謹慎処分についての書類に目を通す。
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謹慎といっても寮内は自由に歩けるらしく、
違反を重ねれば、停学や退学といった不穏な単語も見当たらない。
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思ったよりも緩い。多少のイレギュラーは一度か二度ぐらいなら、
目を瞑ってくれる――はず。
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なんて考えるのは、奈岐の悪癖がうつったかな……?
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でも、休んで体力が回復したし、奈岐を捜しに行く時間もある。
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これだけの条件が揃っていながら、大人しくしている選択肢を
選べるほど出来た人間じゃない。
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「よーしっ、放課後までに捕まえてやるっ」
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声を出して気合いを入れた後、謹慎処分なんのその、
私は奈岐を捜すために、再び部屋から飛び出していく。
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奈岐を放課後までに捕まえて、八弥子さん達の前に突きだして――それから、ちゃんと謝ろう。もう一度。
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seisai_no_resonance/sce05_03_04_0.txt · Last modified: 2014/04/23 18:46 (external edit)