User Tools

Site Tools


seisai_no_resonance:sce04_05_09_1
チャイムの音が鳴り響き、昼休みの時間を告げる。
>

「鼎、今日はどうするの?」
>

「由布は今日も集まり?」
>

「当然よ」
>

「私はいつものごとくパスで、それに用があるから」
>

「ふーん……」
>

「それじゃね」
>

そう言って、私は由布と別れ教室を後にした。
>

そういえば、中村さんは今日も遅めに教室に入ってきたのに、
さっき私が教室を出た時にはすでにいなかったけど……。
>

いつの間に出て行ったんだろう……。
>

でも、中庭には中村さんの姿は無いし、どういうことだろう?
>

そう思っていると、後ろから声を掛けられる。
>

「!?」
>

「す、すまないな、待たせた……」
>

「え、ううん、大丈夫だよ」
>

「で、用事って何かな?」
>

「あ、ああ……その、なんだ……こういう事は初めてで……その
(BROKEN:8_20)
>

「えっと……」
>

彼女が大きな何かを隠して持っている事に気がつく、なんだろうと
思っていると、彼女はそれを私に向かって突き出す。
>

「こ、これをっ、た、食べてくれっ!」
>

それはとても大きな包だった。
>

食べて?
>

形状から見て、重箱……だよね、確かに私って結構な量を食べる
自信はあるけれど、さすがにこのサイズは……。
>

「その……なんだ……親交を深めるには弁当を……作ってあげる
(BROKEN:8_20)
(BROKEN:8_20)
>

「え、えっと……」
>

「い、いらなかったな……すまない……」
>

「えっ、そ、そうじゃなくって、ちょっと、いきなりだったから、
(BROKEN:8_20)
>

「そ、そうか……それはよかった」
>

「えっと、ここで?」
>

「人目が気になるんだったら、どこか空き教室にでも入るか?」
>

「空き教室?」
>

「ああ、普段、鍵が掛かっていない空き教室がいくつかあるんだ」
>

「えっと……勝手に使っても大丈夫なの?」
>

「一度も文句を言われたことはないから、大丈夫だろう」
>

「さ、いくぞ」
>

「お、オッケー」
>

私は中村さんと共に空き教室に誰もいないことを確認して、
教室に入った。
>

「ここでいいか?」
>

「え、あ、うん……」
>

彼女は淡々と重箱の包みを開き、机に並べていく。
>

やっぱり見た目通りで中も大量に食べ物が入っていた。
>

見た目も、作りもハッキリ言ってバッチリだとは思うんだけど、
さすがの私もこれを全部食べるのは……ちょっと無理と思うほどの
量が入っていた。
>

「高遠がどれくらい食べれるか分からなかったから、とりあえず
(BROKEN:8_20)
>

「これって、朝に厨房で作ったの?」
>

「仕込みも考えれば昨日の晩からだな。ほら、だし巻きは自信が
(BROKEN:8_20)
>

「う、うん……はむっ……ホントだ、美味しいっ」
>

「喜んでくれるのか!?(BROKEN:8_20)
>

「さすが?」
>

「な、なんでもない、こっちの話だ、ほら、遠慮せずにどんどん
(BROKEN:8_20)
>

「じゃ、じゃぁ……こっちの唐揚げを……はむっ、鳥じゃないんだ
(BROKEN:8_20)
>

「ああ、この時期はまだ脂が乗ってないから旬じゃないが、
(BROKEN:8_20)
>

「カツオ!(BROKEN:8_20)
>

「と、いうか意外……中村さんって……料理上手なんだね……」
>

「意外とはなんだ、別に私は無骨な乱暴者というわけじゃないぞ」
>

「な、なんだ、その違うの?(BROKEN:8_20)
>

「だって……初めて会った時も、学園で会った時も……」
>

「あ……あれは…………」
>

「あの時はすまなかったな……私は……その、家に命令されたこと
(BROKEN:8_20)
>

「私と今、仲良くしてるのも?」
>

「確かに、それもある……しかし、今はその……なんだ、
(BROKEN:8_20)
(BROKEN:8_20)
>

「……………………」
>

「だから、この間、八弥子さんと話をしてたんだ……」
>

「見ていたのか……」
>

「あの人のアドバイスで、お昼の弁当を作ってあげれば、
(BROKEN:8_20)
>

「それに、お前は大食いだから……と言っていた…………」
>

だ、だからって、この量は無いよぉ……美味しいのは確かだけど、
私だってこれを食べきるのは難しそうだよ……も、もう……
八弥子さん恨みますよ……。
>

でも、せっかく作ってきてもらったんだから……頑張って
食べないといけないよね……。
>

「ご、ごちそう……さまぁ……もう、食べらんない……」
>

「す、すごいな……お前……」
>

「中村さんの料理がとっても美味しいから……な、なんだか、
(BROKEN:8_20)
>

「そ、そんな……うまかったか……口にあって、よかった……」
>

「予鈴か……ふむ、お重は私が片付けておくから、
(BROKEN:8_20)
>

「え、わ、悪いよ……」
>

「いや、いいんだ、その……ありがとう、高遠」
>

「中村さん……」
>

中村さんに感謝しながらも、食べ過ぎてかなり色々ピンチだったり
するんだけど……。
>

私は素直に彼女の言葉に甘え、その場を去ることにした……。
>

ひとまず保健室に行って、胃薬だけでも貰おう……。
>

お腹が重くて……死んじゃう…………。
>

保健室で薬を飲んで、気持ち楽になって教室に戻る途中、
八弥子さんに出会う。
>

「カナカナどうしたの?(BROKEN:8_20)
>

「元気が無いわけじゃないんですけど……お腹が重くて……」
>

「食あたり?」
>

「八弥子さんの策で私のお腹がパンパンです……」
>

「策?(BROKEN:8_20)
(BROKEN:8_20)
>

「ええ、大容量のお弁当攻撃に私はノックダウン寸前です、
(BROKEN:8_20)
>

「えー、それはちょっと羨ましい……」
>

「美味しいのが問題なんです。量が多い分、食べきれないと
(BROKEN:8_20)
(BROKEN:8_20)
>

「んで、食べきれない量を一人で食べた……と、バカな子だねぇ、
(BROKEN:8_20)
>

「ば、バカ???」
>

「食べきれないから、一緒に食べてって言えばいいのにさ……」
>

「あ……」
>

「お互いが、お互いを思いやるってのが大事なんじゃないかな?」
>

「それに、一人で食べるより、二人で食べる方が楽しいでしょ」
>

「そろそろ本鈴なるよ、早く教室戻ったほうがいいんじゃない?」
>

「わ、あ、ですね……」
>
seisai_no_resonance/sce04_05_09_1.txt · Last modified: 2014/04/23 18:46 (external edit)