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seisai_no_resonance:sce04_05_09_0
朝になり、いつのまにか由布が部屋に戻ってきていた。
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彼女の寝顔はとても充実した笑みを浮かべながら寝ており、
ついつい意地悪したくなって、頬を突っついて遊んでいたら
起こしてしまい、とても怒られた。
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そんなやり取りをしながら、私と由布は友人としても彼女との間の
距離を縮めることができたような気がした。
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そして、朝、食事を終え、由布たちと学園に向かおうと
寮を出ようとしていると……。
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「高遠、少しいいか?」
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「えっと、ちょっと待ってね」
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「由布、先に行ってて」
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「別に構わないけど……」
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由布は心配そうに私を見る、私は微笑を返し、由布達を見送った。
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「で、どうしたの、中村さん」
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「すまないな、気を使わせてしまって……」
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「ううん、気にしないで」
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「突然なんだが……その、なんだ……」
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「なになに?」
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「いや……こういうのは、なんだか……言いづらいというか……」
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「…………」
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二人の間に妙な沈黙が続く……。
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彼女は小さく咳払いをして、意を決したように私を見つめた。
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そして、真剣な眼差しでしっかりと私を捉え、口を開く。
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「昼休み、私と付き合って貰えないか?」
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「………………」
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つきあう?
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突き合う?
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それは無いよね……。
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「その、昼休みに私の為に少し時間を取ってくれないか?」
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「えっと、構わないけど、いきなりどうしたの?」
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「そ、その、大した事では……ないんだ、その、と、とにかく、
(BROKEN:8_20)
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そう言って、彼女は足早に去っていった……。
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「中村さん……」
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なんだか、あまりの突然の展開について行けず、しばらくその場に
立ち尽くしてしまう。
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「どんな用事があるんだろ……」
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「わわわっ、急がないと……」
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私は急いで学園に向かった。
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教室に入って、席に着くと由布が声を掛けてきてくれる。
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中村さんはまだ教室には来ていないようだった。
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「彼女なんだったの?」
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「大したことじゃないよ」
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「わざわざ忙しい時間に人を捕まえて、大したことじゃないって、
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「悪気があるわけじゃないと思うよ、それにちゃんと間に合って、
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「あの子はいつも、よくわからない時間に来るから……
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「考えてない……と、いうのはあるかもね……」
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「ま、あんたが別に気にしないっていうんだったら……いいけど」
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「あはは、心配してくれて、ありがと」
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「大したことじゃないわよ……」
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seisai_no_resonance/sce04_05_09_0.txt · Last modified: 2018/05/22 17:15 (external edit)