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seisai_no_resonance:sce04_01_29_2
「いやっ……ああっ……ダメ……私の中の何かが……壊れていく
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「恵っ!」
>

そして、私が恵を抱きとめようとした瞬間……。
>

「……ウソ…………何……これ…………」
>

恵の胸から鋭い刃物が突き出て、次の瞬間、激しい鮮血が飛び散り
壊れた人形のように恵はパタリと倒れる。
>

「由布ちゃん…………ごめん…………ね」
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「もう……十分頑張りましたわ……保科さん…………」
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「神住……姉様…………」
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「あら、由布……来てたのね…………」
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「姉様っ……恵をっ…………なんでっ……」
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「だって……この子も壊れちゃったんですもの……それに目的は
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「そ、そんな……そんなことで……先輩は……先輩はそんな人
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「………………あなたが……あなたが由布を取るから……」
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「あなたが私の由布を取るから……私は世界の全てを手にする……
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「ウフフ……フフフフフ…………」
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そう言って遠山先輩は影と共に消える……。
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「恵っ……恵ぃぃぃぃっ……」
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由布は恵の亡骸を抱きしめて泣き叫んだ、ただ、その亡骸も
少しづつ光の屑となって……サラサラと溶け出す。
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「う……ウソ……恵…………」
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「な、なんで……穢れみたいに……消えないで…………恵っ」
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「姉様……いくら姉様でも…………」
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「………………」
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「行くよ、鼎……」
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「う、うん…………」
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「フフフ……私がこの力を手にするの……ええ……力で屈服させて
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「さぁ、封印よ退け!」
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穢れの魂が大量に注ぎ込まれ、最後の大きな魂を吸収した星霊石を
不気味な岩に向かい掲げる……。
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地鳴りと共に空間が震え、その扉が開いていく……。
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「来る……来るわ…………」
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「姉様っ!(BROKEN:8_20)
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「え……ウソ…………お母さん?」
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「…………ど、どいうこと……ですの……」
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暗い闇から、銀色に輝く身体を持つ、不気味な存在が揺らり……
と出現する、その威圧感は圧倒的だけれど、どこか懐かしく、
母親の雰囲気を感じる……。
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私は妙な既視感と違和感を感じ、困惑する。
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「違う……私が聞いた話と違いますわっ……」
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「姉様……」
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「……………………」
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「!?」
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不気味なその存在は目の前にいる魂を刈り取ろうとしてか、
剣を振るう。
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「…………ウソ……由布っ!」
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重い金属音が祠に響き渡る。
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「危ない……ところだったね…………」
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「末来先輩!?」
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「説明してる時間はないんだ……ごめんね、祠の入口とは反対方向
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「でも……」
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「とりあえず態勢を立て直そう……今のままじゃダメ……だから」
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「……ウソ……ウソよ……アイツに騙されたのね…………私……
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「遠山先輩っ……早く……こっちへ…………」
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狼狽える遠山先輩を無理に捕まえて、末来さんに言われた抜け道で
外へ逃げる。
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「……………………」
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「やぁ……待っていたよ……あなたに会えるのを…………」
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「頼継様……」
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「昌次郎もついてくるのかい、バカだなぁ……」
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「あなたのいない、この世界など……どこに価値がありましょう」
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「本当に大馬鹿な奴だ……」
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「褒め言葉として……受け取っておきます」
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「しかたない……さぁ……行こうか…………」
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「一緒になろう………………さん……」
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「私は……全てが欲しかったの……由布…………由布…………」
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「ああ……私は…………」
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遠山先輩はブツブツと同じことを何度も繰り返し呟いていた、
彼女の何かが壊れてしまったみたいに……。
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「神住…………不憫な子…………」
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末来さんは遠山先輩をあやすように、優しく撫でていた……。
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「姉様…………」
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「この子を恨まないで……そして鼎、由布、キミ達は前に進んで
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「ど、どういうこと……ですか……それに……あの変なの……
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「あっているようで、間違ってる……かな」
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「あれは未来でもあるけど、未来じゃない……この島は黄泉と
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「それで……お母さんは?」
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「簡単に言うと、未来は自身を犠牲にして、一時的に壊れた封印を
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「それじゃぁ…………巫女になったら会えるっていうのは……」
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「巫女になると……アレと対峙することになる……打ち勝て
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「そ、そんな…………」
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「じゃぁ……巫女……って…………」
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「簡単に言えば……人柱…………」
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「ウソ……じゃぁ、巫女になった人は……」
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末来さんは目を閉じ首を振る……。
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その指し示す意味は一つしか無い。
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「じゃ、じゃぁ……お母さんは巫女じゃなかったってこと……」
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「いいや、未来は巫女だったよ、稀代のね……だから生き残った、
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「稀代の巫女、ウソ……高遠なんて家、存在してない……」
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「純潔の巫女の血を受け継ぐ者……と言えばわかるかな……」
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「ウソ……鼎の母親って……諏訪の伝説の凶暴で凶悪な問題児って
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「凶暴で凶悪な問題児……なんとなく否定出来ない……」
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「でも……諏訪……って…………」
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「想像にお任せするよ……これはボクが説明すべきことじゃない」
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「そして、今は……封印から出てきたアレをどうするか……だ」
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「ど、どうにか……できるんですか……なんだか、とても
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「鼎と由布なら……出来る……かも…………」
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「かも……なんだ…………」
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「うん、ボクが協力しなければ……たぶん無理だろう……」
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「アレが地上に出てくると、穢れが溢れ、魂は……
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「じゃ、じゃぁ……なんとかしないと…………」
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「うん……そのためには鼎、由布の力が必要……」
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「とりあえず、さっき来た道からは彼女は出られない……それは
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「まず、祠に戻る、ボクが彼女の動きを鈍くさせることは出来る、
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「そうすれば、きっと普通に戦えることは出来ると思う……
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「出来るかわからないけど……」
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「やれることは……やってみる……」
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「うん……それでいい……じゃ、行こう…………」
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「はいっ!」
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「………………」
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「あの二人を取り込んだの……」
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不気味なその者は何も答えず、ただ剣を振り上げる。
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「ぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおお……」
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剣を振り上げると、闇が広がっていく……。
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「な、なに……これ……身体が…………うごかない…………」
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「大丈夫……ボクに任せて…………」
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末来さんの自立型の飛行物体が四方に広がっていき、光を放ち、
闇を打ち消していく……。
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「………………あまり長く持たない……から……」
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「由布……行くよ…………」
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「うん……鼎……」
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seisai_no_resonance/sce04_01_29_2.txt · Last modified: 2018/05/22 17:15 (external edit)