User Tools

Site Tools


seisai_no_resonance:sce04_01_13_0
放課後になり、私と由布、恵は図書室で由布が事前に
予約してあった本を取り、教室に運び入れた。
>

思っていた以上に本の量があって、さすがに三人で全てに
目を通すには途方もない時間が必要じゃないかな……
と思ってしまう。
>

「ねぇ、由布ちゃん、運んで来てから……言うのは……って思う
(BROKEN:8_20)
>

「仕方ないじゃない、よくわからない事が多いんだから、ひとまず
(BROKEN:8_20)
>

「由布はどの辺りから見ていく?」
>

「そうね、島の古い文献をまとめた資料……この辺りからかな……
(BROKEN:8_20)
>

「織戸伏史……なんだかそのままだね…………」
>

「でもそれもかなり古い資料とか載ってるみたいだし、
(BROKEN:8_20)
(BROKEN:8_20)
>

「由布ちゃん、無茶しちゃ……ダメだよぉ」
>

「たまには特権使わないとね、こんな時くらいにしか
(BROKEN:8_20)
>

「特権?」
>

「そ、特権、巫女候補って、特権。ある程度のことだったら、
(BROKEN:8_20)
>

「全校集会に出なくても何も言われなかったり、変な行動
(BROKEN:8_20)
>

「授業に出ない……とか?」
>

「ま、そういうのも含むわね、ただ、私たちは学園にいる学生の
(BROKEN:8_20)
(BROKEN:8_20)
>

「それに、変なことしてたら、神住姉様に迷惑かけちゃうし……」
>

「なるほど……」
>

「あ、恵はこっちの本から見ていって」
>

「うん、わかったよ」
>

そうして、私たちは分厚い資料本を教室内で広げていく。
>

手にとった織戸伏史の中身を確認していく……。
>

巫女にまつわる内容は夏に行われる祭りで火の玉の封印の儀式の
ことくらいしか書かれていなかった……。
>

ただ、巫女を島から送る風習に関しては近代に入ってから行われて
いるが実際、いつからこのような祭りが行われているか不明。
>

と、書かれていた……。
>

『穢れ』や『巫女』に触れるような内容は書かれていなかった。
>

何冊目かの本の該当項目を読みあさっていた由布がバタンと
音を立てて本を閉じ、大きな伸びをする。
>

「…………んー」
>

「ダメね、大したことはなーんにも書いてないわ……」
>

「うん、大したことは何も書いてないね……」
>

「こっちも……」
>

「祭りのことに関しても、不明って書かれている部分が多いし、
(BROKEN:8_20)
>

「そうね、実際……松籟会のなかで祭事を司る、祭納衆の人達も
(BROKEN:8_20)
>

「どういうこと?」
>

「祭事に関しての一切は口伝にて行われて、松籟会の中でも
(BROKEN:8_20)
(BROKEN:8_20)
>

「松籟会自体は島の大きな自治政府みたいなものと思えばいいわ。
(BROKEN:8_20)
(BROKEN:8_20)
>

「諏訪、遠山、中村、一ツ橋、村上……実際はあと二、三家の家が
(BROKEN:8_20)
(BROKEN:8_20)
>

「松籟会だけど色々あるっていうのも不思議な話だよね……」
>

「思っているより大きな組織みたいだから……特に諏訪は本土にも
(BROKEN:8_20)
(BROKEN:8_20)
>

「一方、中村家はその島の発展に乗り遅れた家で昔から荒事で有名
(BROKEN:8_20)
>

「島全体で行われる大きなイベントなのに、誰がどういうふうに
(BROKEN:8_20)
(BROKEN:8_20)
>

「資料にさえも載ってないなんて、ホント不思議……」
>

「だよね……それに巫女を送る儀式に関しても記述がほとんど無い
(BROKEN:8_20)
>

「それに穢れに関しても、全くないね……」
>

「事件が起こったとしてもたぶん、すべてもみ消して
(BROKEN:8_20)
>

「確かに……それはありえそうだね…………」
>

その後も、何冊か調べたけれど、有益になりそうな情報は全く
といって出てこなかった……。
>

ただ、謎が謎をよんだということは、それだけ大きな、
何かが隠されているのではないだろうか?
>

と、いうぼんやりしたことだけは確かだ、と、いうこと。
>

日が傾きはじめる前に図書室に本を返しに行き、
寮に戻ることにした。
>

「今日はありがとうね、由布も恵も……」
>

「別にお礼を言われることなんて、何もないわよ、私たちも疑問に
(BROKEN:8_20)
>

「そうだよ、カナちゃん……結局なにもわからなかったけど……」
>

「確かにね……でも、私たちの知らない何かがある。これだけは、
(BROKEN:8_20)
>

「そうだね……でも、それを調べることなんて、できるのかな?」
>

「……現状、たぶん無理……ひとつだけ……あるとすれば」
>

「実際に巫女になる……」
>

全員がだまり、コクりと頷く。
>

「結局、そこか、って感じだけど、そうよね……」
>

「だよね……頑張って、巫女になって、私は……」
>

「………………」
>

「と、ともかく、ここで立ち話してる時間じゃないってことも
(BROKEN:8_20)
>

「ふぁ、私、急いで着替えてくるっ……」
>

「私たちもっ……」
>

食堂に向かうために私たちは急いで着替えることにした……。
>

「んー、今日も疲れたわ……おやすみ、鼎……」
>

「うん……」
>

由布と私は電気を消し、ベッドに潜り込んだ、今日一日の疲労感が
眠気に変換されて、まるで溶けていくような感覚……。
>

「がんばらないとね……」
>

どうすれば良いかはよくわからないけれど、頑張って巫女になる。
>

それだけは確かなこと……と思いながら眠りについた……。
>

	charaNo, max 
>
seisai_no_resonance/sce04_01_13_0.txt · Last modified: 2014/04/23 18:46 (external edit)