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seisai_no_resonance:sce04_01_11_0
いつもの朝になる目覚まし時計のスイッチが入る小さな音で
何故か目が覚めてしまう。
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そして、特徴のある電子音のアラームが部屋に響く。
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「んんっ…………」
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由布は異音に眉をしかめながら、寝返りをうつ。
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ここ最近みなれた光景だった。
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別に由布は寝起きが悪いわけではないけれど、
目覚ましを止めるまでしばらく、ゴロゴロと寝返りを繰り返す。
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そして、ついつい見かねて起こしてしまう。
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「ん~、由布、朝だよ」
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由布の体をユサユサと揺さぶる。
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「ん~……わかってるわよ……もうっ…………」
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あからさまに眠いですっ!
といった感じに由布は目覚ましをとめて、
眠たいまぶたをこすりながら、小さな可愛いあくびをする。
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「おはよ……鼎…………」
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「おはよう、由布」
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「はぁっ、今日は月曜日って思うだけで起きるのも面倒だわ……」
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「そうなのかな……なんだか寮だと曜日感覚がずれてる気がして、
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「どうなのかしら……ま、確かに、私たちは土曜か日曜に一度、
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そういいながら、由布は素早く着替えていく。
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起き上がるまで、ゴロゴロとしてるのに、いざ動き始めると、
寝起きとは思えないくらいハッキリとした風に身支度を整える。
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「どうしたの?」
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「ううん、なんでもない」
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「もう、起きたんならもう少しシャキっとしなさいよ、そんなに
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「ほら、サッサと着替える」
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「由布はしっかりさんだねぇ」
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「なによ、それ……」
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由布はプイッとそっぽを向くけど、その表情は少し照れた感じ
だったのを私は見逃さなかった。
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「もう、なにをニヤニヤしてんのよ、早くしないと放ってくわよ」
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「ちょっと、待ってってば……」
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そんないつものやり取りをして、私たちは学園に向かう用意をして
朝食を取りに行くために部屋を出る。
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「おはよう、由布ちゃん、カナちゃん」
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「うん、おはよ」
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これもいつものやりとり……。
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なんだか、まだ一ヶ月くらいなのに、まるでそれが当たり前の
ような感じ……なんとなく、嬉しい気持ちで満たされていく。
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こんな日常が続けばいいなぁ……って思う。
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でも、私はお母さんを探しに来たんだ、と、いう気持ちも
再認識してしまう瞬間でもあった。
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「どうしたの、鼎、おいてくわよ」
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「ごめんごめん……」
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「いっつも変だけど、変よあんた」
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「いつもは余計だよ……」
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「じゃ、今は変だった、って事は認めるんだ」
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「えー、それも認めたくない……」
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「ねぇ、こんな日常がずっと続かないかな?(BROKEN:8_20)
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「………………」
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「思わない、だって私たちは巫女を目指してるんだもの……」
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「当然、日常としての私たちはあるけど、穢れが出れば払わないと
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「いつかは終わるのよ、その覚悟が無いとただ、辛いだけ……」
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「………………」
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「はぁ、朝からこんな話はやめましょ、一日、憂鬱になるわ」
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「ごめん……」
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「気にしないで、私だってみんなと楽しく過ごしたい、ずっと続け
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彼女達は毎年、知っている人達を島から送り出してるんだ……。
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そして、その人たちが島の人達が知らない間に穢れと戦ってたり
してるのを知ってる……。
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巫女になる為にみんな生活しているんだ、と何度も思わされて
来てる……由布の現実はやってくる、という言葉が私の中で何度も
繰り返し再生されていた。
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「鼎、そんな悲しい……顔しないで、さ、いこ?」
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由布は私の手を取り、そのまま引っ張っていく。
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「ちょ、ちょっと……」
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「そんな顔……あんたらしくない、ほら、さっさと歩く……」
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「ごめん……」
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「あやまんな……」
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「由布ちゃんはとっても優しいよね」
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「恵、うっさい……」
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「ほんと、由布はいつも優しいよね」
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「鼎!」
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「あはは、こうして手をつないで歩くの……ちょっと恥ずかしい
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「………………」
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由布は突然、歩を止め、うつむく。
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「どうしたの?」
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「な、な、な、なんでもないわよっ、
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彼女はバッと(BROKEN:8_20)
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そして、彼女の顔は真っ赤だった……。
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「由布ちゃん……」
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「由布ってば、可愛いなぁ」
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「うっさい!(BROKEN:8_20)
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「はいはい、いこう、恵」
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「うん」
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半分逃げるように歩を進める由布を私と恵は笑みを浮かべながら
追いかけて食堂へ向かった。
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seisai_no_resonance/sce04_01_11_0.txt · Last modified: 2014/04/23 18:46 (external edit)