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seisai_no_resonance:sce04_01_10_2
などと、考えながらも、三人で海岸まで来ていたり……。
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学園から徒歩で二十分から三十分くらい森に挟まれた道路を下り、
開けた道に出ると、目の前に海岸が広がっているところに出る。
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この海岸は、学園に通う人間以外は基本的に立ち入りを禁止
されていて、島の人でも近づいてはいけない区域らしい。
それで女学園専用のプライベートビーチ扱いになってるみたい。
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由布の話によると、こんな感じで島の人が基本的に入れない区域
というのが沢山あって、特に島の北側は、松籟会によって厳重に
警備されているらしかった。
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でも、私が島に来て、ウロウロしていた時って
誰も見なかった気がするんだけど……。
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どういうことだっんだろ?
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「由布ちゃん、カナちゃん、こっち見て、カニさんがいるよ」
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「そりゃいるでしょ……海岸なんだから…………」
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「確かにそうだよね……さすがにまだ海の水は冷たいよね」
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「ひと月前に、溺れた人の方が詳しいんじゃないの?」
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「あの時は必死で、それに途中で意識を失って、
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「誰かに助けて貰ったんだよね?」
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言っていいものかどうか迷ったけれど、隠すのも何か違うと思い、
おもいきって言ってみる。
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「実は、末来さんに助けられたんだ……」
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「………………」
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「末来先輩が助けて……?」
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「うん、理由は分からないけど、私の命を救ってくれたの」
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「カナちゃんがこの島に来るのを知っていたのかな?(BROKEN:8_20)
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「……実はよくわからないの、なんで優しくしてくれるのか」
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「ふーん、なんだか不思議な話だよね……」
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「そうね、でも鼎が巫女候補として……巫女の力を示して巫女候補
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「私たちの知らないところで、いろんなことが動いてる……」
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「そうだね、私たちは巫女候補として、というより巫女になる為に
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「そんな感じだよね……」
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「なんだか……モヤモヤとするね…………」
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「でも、巫女は存在してて、穢れも存在する。だから私たちは巫女
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「私もお母さんを見つけて……」
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「見つけて、どうするの?」
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「実はね…………」
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「実は……」
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「たいして考えて無い、とか言わないでよ?」
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「あはは……その通りなんだよね」
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「バカ……」
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「だって、七年前に島に帰らないといけないって言って、出て
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「でもね、お母さんに会えたら……何かモヤモヤした気持ちが
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「鼎って、やっぱりバカよね……」
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「バカで悪かったわね……」
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「でも、そういうところ、羨ましくもあるわ」
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「そうだね……私なんか、考え方がとても後ろ向きだと思ってる、
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「由布、恵……」
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「でも、巫女になったらお母さんに会えるっていうのも考えると
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「んー、どういう意味なんだろうね?(BROKEN:8_20)
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「そんなの聞いたことないわ……確かに私たちの巫女に関する儀式
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「知らないんだったら、儀式なんてできないじゃん」
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「松籟会の祭納衆の長老……と、いうか神官だけが、祭事の一切を
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「………………」
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「でも、この祭事……つまり儀式は何百年もこの島で
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「でも、巫女になった人は島の外に出て行って、
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「そうね…………」
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「どうしたの、由布ちゃん」
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「矛盾してるよね……」
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「うん……」
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「矛盾?(BROKEN:8_20)
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「私たちの知らない、何か……何かがあるのかもしれないわね」
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「だね……」
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「とにかく、知るためには巫女にならないと……
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「まだ、巫女選出まで一ヶ月以上あるけど、頑張って、
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「だね、みんな目的や目標はそれぞれあるだろうけど……」
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「私も……頑張るね」
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静かに波音の響く海外で、由布も恵も……そして、私も
改めて巫女になる為の決意のようなものを確かめ合った。
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なんだか、心のモヤモヤが少し晴れたような気もした。
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seisai_no_resonance/sce04_01_10_2.txt · Last modified: 2014/04/23 18:46 (external edit)