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seisai_no_resonance:sce04_01_07_3
放課後になり、私は校舎の中を歩いていた。
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理由は一応ある……。
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最近、時折、誰かにつけられているような……誰かに見られている
ような視線を感じる事があった。
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実際、その時、誰かがいた……という事は無く、
私は自身の気のせいかなと、思っていた。
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ただ、なんとなく……私をつけ回す人物に心当たりがあった。
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私は教室を出て、廊下を歩いている段階で視線を気にしていた。
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巫女候補として御花会に参加しているから、
他の生徒からの視線だと思った時もあったけど……。
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なんというか、あからさまな敵意みたいな物を感じたから、
私はその視線から逃げるように移動するけど、ついてくる……。
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	AddFeeling 
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誰かと過ごしたい……。
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というか、由布は遠山先輩のところに行ったし、
恵も姿がなかったので、仕方なくというのもあるけれど……。
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でも、広い校舎を歩いていると色々と気がつく事も多い。
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離島と言われる割には生徒の数が意外と多かったりするのだけど、
それ以上に教室の数が多い。
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よくよくこんなに広い学園を作ったものだと感心してしまう。
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考えるとこの学園って、巫女としての素質を持った人しか
入学出来ないって由布がそんな事を言っていた気がする。
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その中でも本当にひと握りの人だけが扱える力……。
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私はお母さんのお守りである勾玉に手を当てる。
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魂の力……巫女としての力……穢れを祓う力……。
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人を超えるような特別な力、だからこそ、特別なのだろうけど、
考えてみると、そういう人達を閉じ込めておく場所でもあるん
だろうなぁ……。
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少し嫌な気もするけれど……。
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そんな事を考えながら、廊下を進んでいると、
後ろから声を掛けられる。
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	AddFeeling 
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賑やかなのも嫌いじゃないけど、独りでいる事も嫌いじゃない。
なんとなく誰にも会いたくないなぁ、って思う事もあったり。
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今まで、いろんな場所を転々として暮らしていたから、友達は
出来難かったし、お母さんがいなくなってからお婆ちゃんの所
にいた時も、独りでいる事は少なくなかった。
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だから、独りには慣れてる、寂しいのも平気。
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だった……けど……
考えるとちょっぴり寂しい気がしてきた……。
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由布も口や態度は素直じゃないけど、とっても世話焼きだし、
恵は誰にでも優しいし、いろいろ気を使ってくれる。
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まだ、この島に来てそんなに経ってないけど、
とても居心地がいいような気もする。
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御花会には、良い人もいれば、苦手な人――
というか、余り良い印象じゃない人と言ったほうが正解かな……
そういう人もいる感じかな……。
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三輪さんは島の風習とか、家柄とかうるさいから、まぁ苦手
といった感じかな……でも意外とちゃんと話すと分かり合える
かもしれないなぁ。
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それを言えば、中村さんもそうかもしれないけれど、
正直、あの出会いはハッキリ言って最悪でしかなかった……。
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実際、彼女の私に対する態度はあの時から変わっていない。
現在進行形だった……。
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教室にいるときも、時折、妙な視線を感じる事もあるし……。
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自身の考えが非常にネガティブな方向を向いている事に気付く。
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ちょっとした自己嫌悪。
考える事をやめ、窓の方を眺めることにする。
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「はぁ……ダメだよね……」
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溜息を吐き、ホッペを平手パンパンと(BROKEN:8_20)
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と、後ろから声を掛けられる。
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「なにやってんのよ、あんた……」
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「え、あ、ちょっとね……」
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「高遠さんって、面白い人なのね……」
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「面白いというか、後先考えてないというか……
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「もうっ、由布ったら、人が落ち着きの無いみたいな
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「ンフッ、高遠さんって由布の言うとおり、
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遠山先輩はクスッと笑う。
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御花会の時の表情からはちょっと想像出来ない感じ。
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「そういえば、高遠さん」
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「は、はい?」
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「ここでの生活には慣れまして?」
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「そうですね、由布も色々と世話を焼いてくれてるので、
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「そう、それはよかったわ。ただ御花会に参加している巫女候補は
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「まぁ、現状でも破天荒な方が多くて、とても生徒の代表とは
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確かに授業にも出なかったり、そもそも学園のどこにいるか
不明だったりする人がいるし、確かに……と、思わなくもない。
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「でも、過去にはもっと凄い伝説を築いた方が数名いる事を
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「あれですか、諏訪のお姫様の話ですか?」
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「そうです、最も有名な(BROKEN:8_20)
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「そんなにすごい人だったんですか?」
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「そうなのよ、巫女としての実力も数百年に一度の逸材とか云われ
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「へぇ……あ、巫女って事は、巫女に選ばれたんだ、その人」
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「ええ、そうよ、巫女となって、島から出され、その後どうなった
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「戻ってこれない?」
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「そうよ、巫女となって送り出された者は島に戻ってくると
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掟……この島の人は様々なモノに縛られてる……。
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でも、毎年二人は必ず島から追い出されるって、
考えれると結構怖いよね……。
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友達とか、仲良くなった人と下手をすると二度と会えないと思うと
それはかなり辛いことなんじゃないのかな?
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それを犠牲にしてでも、みんな巫女になりたいのかな……。
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そんな事を考えていると、黄昏たように遠山先輩が中庭の方を
眺めながら、つぶやいた。
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「そう……巫女に選ばれると言う事は名誉ではあるけど、
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彼女はそう言ってから、頭を一度振り、
今度は真面目ないつもの先輩の顔に戻って言い直す。
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「いえ、誰と選ばれても……それは島の祭事を収める
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「さ、あまり遅くまでこんなところで立ち話をしている場合では
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「ですね、神住姉様」
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なんとなく、その場から別れにくいって、いうのもあったけど、
由布たちと学園寮に帰ることにした。
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由布と話しているときの遠山先輩は思ったより普通で、
普段の近寄りがたい感じがなく、どちらかというと好感の持てる
とてもいい先輩像というイメージだった……。
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夕日に照らされ学園寮が茜色に色づけられて、秋の紅葉の頃に
ある祭りもまた、この島の名物である、という話をしていると、
目の前に珍しい人と遭遇する。
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「む、なんだ珍しい組み合わせだな……」
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「これは向山先輩、ごきげんよう」
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「はぁ、遠山言いたい事は解るが、それは私に対しては愚問という
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「私はまだ何も言ってません……毎度のやり取りですので、
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「わかっているのなら、言う事はない、ではな……」
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そう言って、向山先輩は森の方に去っていく。
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「あの方は……まったく…………」
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「久しぶりに見た気がするわ、でも、森のほうに入っていきました
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「良いわけはありません……でも、あの人に何度言っても、意味は
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「あまりかかわり合わない事が賢明かもしれませんわ」
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「さ、夕食の時間も近いですし入りましょう」
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向山先輩がどうして森の中に入っていったのか気にはなったけど、
由布たちについて寮の中へ入った。
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seisai_no_resonance/sce04_01_07_3.txt · Last modified: 2018/05/22 17:15 (external edit)