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seisai_no_resonance:sce04_01_06_2
特に義務感があったわけでもなく、本当になんとなく気になった
だけで、放課後になってすぐ教室を出て、校舎を一通り見てまわり
現在中庭を捜索中。
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何を?(BROKEN:8_20)
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と、答えるのが正解かな?
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そんな事を考えながら、辺りを見回す。
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向山先輩らしい姿はどこにも無い、何日か前に少しだけ出会えた
けれど、まわりに言わせればそれも奇跡みたいなものらしい。
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島に来たあの日に何度も出会えたのは確かに奇跡だったのかな、
と真剣に考えてしまうくらいだ。
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「うーん、いないなぁ」
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「あら、高遠さん、誰か……由布でも探しているのかしら?」
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「遠山先輩、いや、由布を探しているわけじゃなく……」
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「そう、そうじゃないのね……」
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「遠山先輩は由布の事を探しているんですか?」
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「いいえ、なんとなく聞いてみただけよ、それに今は
(BROKEN:8_20)
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「先生に頼まれて、ですか?」
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「ええ、そうよ、御花会はいわば生徒の代表組織ですから、
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「えっと、じゃぁ私も手伝った方がいいですか?」
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「いいえ、別に構わないわ、言ったでしょ、様子を見に来たと」
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「確かに、そう言ってました」
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「それに、もう用事も済んでいますから、
(BROKEN:8_20)
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「そ、そうですか……」
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「それでは、高遠さん、ごきげんよう」
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そういって、遠山先輩はふらりと戻って行く、どこまでも優雅に
ふんわりとした空気を纏っているようにも見えた。
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由布の憧れの先輩……か。
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先輩といえば、向山先輩を探してたんだ……。
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結局、色々な場所を見てまわったけれど、向山先輩に
出会える事はなかった。
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さすがに暗くなるまで探すほどの用事でもないので、
部屋に戻ろう。
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放課後になって、いきなり教室を出て行ったので、由布にも恵にも
説明してなかったから、もしかしたら、聞かれるかもしれないけど
なんて説明しようかな……。
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廊下を歩きながら、そんな事を考える。
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うーん、正直に言っても、濁してもなんだか、
面倒な気がしてきたけど、正直に言うべきだよね……。
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ただ、モフモフしたいから……とは言えないか……。
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部屋の前で苦笑しながら、ドアノブに手を掛け、部屋に入る。
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「たっだいまー」
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勢いよく部屋に入ると、着替え中の由布が固まって私を見ていた。
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「…………」
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「えーっと……」
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前回は怒られたので、今回はどうしようかな……。
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とにかく、この妙な空気を脱しないと。と、とっさに思い、
閃いた言葉を由布に投げかける。
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「今日の下着、可愛いね。寄せてあげてるとこも……」
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「…………」
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由布の怒りがこちらにも伝わってくる、彼女はおもむろに、
枕を掴み取る。
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「一言よけいなんじゃー!」
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「ふぎゅっ!」
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相変らずの精密射撃で顔面ヒット。
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私がベッドに倒れている間に由布は着替えを終えて、
ため息をついた。
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「別に見られても、どうってことはないけど、なんで人が脱いでる
(BROKEN:8_20)
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間が悪いってことだね……。
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「あはは、ごめん……」
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「別にそれも、あやまる必要はないけど……」
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「でも、寄せてあげるのは大切だよね!」
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そう言った瞬間に自身が失言をした事に気がつく。
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由布のこめかみがピクピクと怒りの信号を発信している。
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「……悪かったわねっ!(BROKEN:8_20)
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彼女は素早く枕を掴み取り、こちらに向かって放り投げる。
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速度、方向、威力、全てにおいて精密と言わんばかりの精度で
私の顔面を見事に捉える。
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「ご、ごめんってばぁっ……ぎゅっ」
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こんなやり取りをしながら、今日も一日が過ぎて行った。
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seisai_no_resonance/sce04_01_06_2.txt · Last modified: 2018/05/22 17:15 (external edit)