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seisai_no_resonance:sce04_01_06_0
朝日の光に照らされ、その刺激で開かない瞳を薄っすらと
開けながら大きなあくびをひとつ。
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「ふぁぁぁっ」
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すぐさま、由布の声が聞こえる。
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「どうやったら、そんな大きなあくびできるのかしら?」
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きっと、すっごい呆れ顔なんだろうな……。
と、まだ開かない瞳のままそんな事を考える。
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由布が窓を開けたようで、微かに塩の香りのする気持ちの良い風が
部屋の中を通り抜ける。
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「んー、気持ちいい朝だね~」
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「のんびりしてると、朝ごはん食べ損ねるわよ。
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「え?(BROKEN:8_20)
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「ちなみに、私は一度起こしたからね?」
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「あわわっ、由布は先に行ってもいいよっ」
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「まだ、大丈夫だから、まってあげるわよ」
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「あはは、ありがと……」
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食堂に着くと、恵が席を取っておいてくれたらしく、
手を振って私達を呼ぶ。
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「カナちゃん、由布ちゃん、こっちだよぉ」
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「あはは、遅くなってごめんね」
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「全然だよ、廊下で待っててもよかったくらいなんだけど、
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「そうね、とりあえずご飯を取りにいかないと」
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「そうだね」
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朝食はビュッフェスタイルで自由に好きな物を取って食べる事が
出来るけど、そのせいで太る人が続出する事が問題になっている
らしい。
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由布はパンとサラダ、紅茶を淹れて、
さっさと恵が取ってくれていた席に座る。
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「朝はやっぱりご飯だよね……」
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昨日は焼き魚を選択したので、今日は煮魚をメインに選択し、
味噌汁とつけ合わせを選びトレーに乗せテーブルへ。
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「よっと、おまたせ」
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「カナちゃん、お茶淹れて来るね。カナちゃんは緑茶でいい?」
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「ありがとー」
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「ううん、ついでだから、気にしないで食べてて」
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恵は自身の飲み物と私のお茶を入れるために席を立つ。
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「いつも思うけど、朝からそんなによく食べれるわね、
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「そんな事……うーん、どうなんだろう……」
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「でも、一番量を食べるのは昼の気がする。お母さんに昼の方が
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「それでよく太らないわね……ホント」
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「由布みたいにちょっとしか食べなくて動ける方が羨ましいような
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「でも、作ってる人はカナちゃんみたいな人だと、
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お茶を淹れて戻ってきた恵が、そう言いながら、
テーブルにお茶の入った湯のみを置き、席につく。
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「でも、島に来る前から、その……結構食べる方だったの?」
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「うん、そうだよ。お母さんもそうだけど、
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「太らないのって羨ましいなぁ……」
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「もう、その話は昨日も散々したよ、もしかしたら、来月あたりに
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「ま、そうならないように気をつけるのね」
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「ごちそうさまでした」
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「フフッ、じゃぁ、いこっか」
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「おっけー」
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学園寮から、いつもの登校ルートを歩く、正門は来客用であり、
寮生である学生は皆、学園の裏側の道を常用している。
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まだ学園に来て一ヶ月も経っていないけれど、
なんだか不思議と馴染んでいる様な妙な気分。
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お母さんはこの島のどこかにいる……。
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私はお母さんを探しに来ているんだ……
それだけは忘れてはいけない。
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由布も恵もまだ出会ってから時間は経ってないけど、大切な友達、
でもまずはお母さんに会える道として、巫女になる事……。
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巫女として選ばれる、その目的のために頑張ってる人達がいて、
そんな中で、私がいきなり入ってきて、快く思ってない人もいる
わけで……。
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「あれ?」
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「どうしたのよ、いきなり変な声だして」
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「そういえばさ、みんななんで巫女になりたがってるんだろう?」
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「はぁ?(BROKEN:8_20)
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由布はいつものように呆れた、という顔をする。
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「私達は巫女になるために幼い時から教育されて来てて、
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「まぁ、後は、島から出る事が出来るってところかしら?」
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「島から出れる……あ、前に言ってたね、島から出られないって、
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「ただ、島に二度と戻ってくることも出来ない掟だから、
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「島から追い出されるって、ことじゃないの?」
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「そうね……」
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由布は悲しい表情を浮かべながら視線を逸らした。
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視線をそらした先に遠山先輩がいる事に気がついた……。
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「島の女の子達はみんな、外の世界に出たいと思ってるから
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「憧れ?」
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「そうだね、憧れ、だから御花会の人達に強い憧れを抱いてる」
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「いま、カナちゃんはかなり話題になってるよ、島の外から来た
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「う、うーん、あんまり目立ちたく無いなぁ……」
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「学園に侵入して、暴れまわったあんたがいうなっ!」
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先まで悲しそうな視線で遠山先輩を追いかけていた由布が
いつもの彼女に戻っていた。
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「だよねー」
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「っとに、あんたは……」
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seisai_no_resonance/sce04_01_06_0.txt · Last modified: 2018/05/22 17:15 (external edit)