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seisai_no_resonance:sce04_01_04_0
「そこまで、ですわ」
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「くっ……」
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三輪さんは地面から這うように起き上がり、
悔しそうな視線をこちらに向けた。
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「ハ(BROKEN:8_20)
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前に穢れと戦ったときよりも強い疲労感に襲われ、
ふらりと倒れそうになる。
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が、やわらかいクッションに抱きしめられ、
倒れることはなかった。
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「鼎、大丈夫?」
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私の身体を支えながら、笑顔を見せる。
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「え、あ、はい……なんとか」
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「早く変身を解いて、由布が倒れるから」
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「え?」
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「幸魂は支え、魂を結ぶ関係……鼎が疲弊した状況だと、
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「心を落ち着けて、魂を解放するの……」
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彼女の囁くような声に導かれて、変身を解く。
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「よくやったね、鼎」
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彼女は私の頭をひとなでして離れた。
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「ハ(BROKEN:8_20)
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変身を解いた由布が疲労困憊の顔で傍にやってきてつぶやく。
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なんとなくだけど、いつもと違う感じを由布も私も感じていた。
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でも、それが何か?(BROKEN:8_20)
疲労感に立っているのも困難で、二人で地べたに座ってしまった。
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「一年生達はしばらく休むのね、まだ皆、力の使い方を学んでいか
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「高遠さんは少ない経験の中でよくやったと思います。由布もよく
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「は、はいっ、神住姉様っ」
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「縁子も善戦していたと思います。もっと禰津さんを
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「これからも、頑張りなさい」
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「はい、神住先輩」
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遠山先輩は一通りに声を掛け終わると、いつもとは違う雰囲気を
身に纏っているかのように見えた。
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「次は保科さん、あなたが幸魂で、私が戦います」
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「ふーん、まぁ、そうだよねー」
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「不服がありまして?」
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「いいや、ちょっと楽しみかなぁっ」
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八弥子さんの周りに風が生み出されていく。
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風は光と共に渦となり、彼女を飲み込んで弾ける!
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その場の空気が震え、巫女装束を纏った姿の八弥子さんが
フワリと地面に降り立つ。
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「こちらも、行きますわっ」
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清浄な空気が淀んだように震え、影のようなモノが走り、
遠山先輩の元に集まる。
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うねり、絡みついてゆく……。
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そして、次の瞬間には巫女装束を纏った遠山先輩が
黒い渦の中から姿を現す。
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「保科さん、準備なさい」
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「は、はいっ!」
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遠山先輩に促されて、恵も変身する。
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「準備完了かな?」
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「ええ……」
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「じゃ、はじめようか、一年生達はみんな、
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「では、はじめっ!」
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「恵っ!(BROKEN:8_20)
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倒れて変身を解いている恵に皆集まる。
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「う、うん……大丈夫だよ由布ちゃん……」
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「大丈夫ですか?」
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「す、すいません……」
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「謝んなくてもいいよ、幸魂の方が場合によると負担が
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「正確には違いますが……攻守のバランス、それぞれが持っている
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「絆……ですか?」
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「そ、信頼感というか、巫女のペアはお互いの魂を結ばれたような
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「さすがに倒れるまでになるとは思ってなかったから、
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「神住はたまに戦闘に夢中になる傾向があるのは、
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「すいません……」
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「相手に濁った念を込めて戦うのは、巫女として絶対にしては
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「こうやって、模擬戦を繰り返すこと、御花会の運営をすること、
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「戦う事が義務付けられているけど、巫女は穢れる存在となっては
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「了解、了解ー」
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八弥子さんは本当に楽しそうに言った。
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遠山先輩も、確かにと言わんばかりの顔をしていたけれど、
この二人の強さは今の私から考えると比べモノにならないくらい
強い……。
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八弥子さんは独特の体術と手にした巨大な鉄球を
たくみに使った荒々しい戦闘をする。
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普段は優雅なイメージの遠山先輩は大きな鎌を自由に使いこなし、
あんなに大きな武器を持っているのに、その動きと速度は凄まじく
速く、本当に二人の戦いは私たちより遥かに上だった。
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「本日はここまでにしますわ、今日、また戦えといっても、
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「そうだね、今日はもうやめておこう」
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「祭事に出る巫女が決まるまでには、何戦も繰り返せるだけの力を
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「………………」
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「私のミス……母さん……」
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seisai_no_resonance/sce04_01_04_0.txt · Last modified: 2018/05/22 17:15 (external edit)