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seisai_no_resonance:sce04_01_03_0
鳥の囀りが聴こえる……。
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朝の日差しがカーテンの間から漏れているのを確認して、
寝ぼけ眼を擦りながら時計を見る。
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六時三十分を少し過ぎた頃……。
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いつも朝起きて、ご飯を食べる時間には、まだ一時間くらい。
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由布もまだ寝てるし、無理に起こしたら何を言われるか……。
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でも、なんとなく目が冴えてしまって、今から再び寝ると、
確実に起きれずに由布に怒られてしまう気がした。
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とりあえず、少し散歩にでも行って時間を潰そう。
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由布を起こさないように、静かに部屋を出る。
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さすがにまだ早い時間なので、人の気配はなかった。
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廊下を進み、ロビーに向かう。
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「当然だけど、この時間だと誰もいない……」
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朝と言っても、食後とかに通ると、時間ギリギリまで
くつろいでいる人とかもいるけど、人の気配は全然なかった。
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噂では食堂は朝から人が一生懸命、お昼の弁当を自作している、
という話を由布がしていたのを思い出す。
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さすがに行って、親しくもない人の邪魔をするのも気が引ける、
と思い、とりあえず寮の周りを散歩する事に……。
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「寝間着でいっても、大丈夫だよね……」
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自身の服装を確認しながら、そんな独り言をいいつつも、
ロビーから外に出る。
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朝の爽やかな日差しを受け、
全身が目覚めるような錯覚を覚える。
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「んー、朝だー」
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大きく伸び、なんだか爽やかな気持ちになる。
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朝起きて、散歩するのっていいかも……。
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そんな事を考えながら、寮の周りをゆっくりと歩いていると、
意外な人物が声を掛けてくる。
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「あら、高遠さん……早起きですのね」
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私服姿の遠山先輩は爽やかな表情でそう聞いてきた。
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「はい、なんだか、目が覚めちゃって」
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「そう……由布はまだ寝ているのね」
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「ええ、気持ちよさそうに寝ていたので起こすのも、
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「気持ちよさそうに……ね」
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「……さ、私は部屋に戻ります。
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「はい、なんでしょう?」
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「あなたの自由だから、あまり言いませんけど、
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「巫女候補はこの学園において、他の学生にとって
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「どのような時でも、人に見られていると思っておかなければ、
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なんだか、遠山先輩にスイッチが入ってしまったみたい……。
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「わかりました?」
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「は、はい……」
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途中から彼女が何を言っているのか、聴いてなかったけれど……
人目は気にしろって事だよね。
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「あら、もうこんな時間……それではね、今日は御花会があるので
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「はい」
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遠山先輩は優雅な雰囲気を出しながら、寮内に戻っていった。
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「怒られてたねぇ」
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いきなり後ろから声がしてアセって振り向くと、
八弥子さんが楽しそうに笑っていた。
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「八弥子さん、見てたんですかぁ」
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「うん、バッチシ!」
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「別にネグリジェとか下着じゃないから、
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「ですよね……」
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「まぁ、カスミンも別に悪気があって言ってるわけじゃないから、
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「そうなんですか?」
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「ま、あのコの場合、育った環境とか、自身の立場とか、
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「八弥子さんは遠山先輩と親しいんですか?」
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「親しいというか……幼馴染みたいなものだし」
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そっか、島の子って、みんな幼馴染って言ってたな。
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「ヤヤもカスミンも小さい時から巫女の修行とかも
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「最近はあんまり、会話とかないけど……」
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「なんだか、複雑な事情とか……」
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「うーん、やっぱり御花会の所為かなぁ、去年は上級生とか
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「環境や家に縛られる事ってのは少なからずあるけど、
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八弥子さんは何かを言おうとしたが、なぜか途中でやめてしまう。
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「ま、言うほど悪いコじゃないから、カナカナも、あんまり気に
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「カナカナも、部屋に戻って支度した方がいいよ。じゃぁねぇ~」
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「え……ま、まってくださいよぉ」
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「もう、あんたはどこほっつき歩いてんの?」
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戻ってくると、いつもの起床時間を少し過ぎていた。
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「いやぁ、早く起きたから散歩に行ってたんだけど……」
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「あっきれた……そんな格好で出歩いてたの?」
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「う、うん……そして、遠山先輩に注意されちゃった……」
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「あたりまえ、もう……あたし達は御花会の巫女候補なんだから、
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由布からも遠山先輩と同じようなことをクドクドと注意され……。
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「わかった?」
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「わかったってば、先輩にも同じこと言われたから……」
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「なら、いいんだけど……さ、急いで着替えなさいよ」
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「急がないと、朝ご飯食べる時間無くなっちゃうわよ」
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「おはよう、由布ちゃん、カナちゃん」
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「おはよ」
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「そういえば、噂になってるよカナちゃん」
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「え?(BROKEN:8_20)
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「理由は知らないけど、神住先輩と朝一緒にいたんだよね」
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「あ、あー、いたと言えば、いたかな……」
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「いたというより、怒られた。が、正解よ」
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「まぁ、そうだけど……」
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「そうなの?(BROKEN:8_20)
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「ちゃんと否定しておいたの?」
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「う、うん」
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「言いたい子達には言わせておけばいいのよ」
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「でも、カナちゃんはなんで神住先輩に怒られてたの?」
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「このバカったら、寝間着で外をうろついてたのよ」
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「それで、注意されたってこと?」
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「ま、まぁ……」
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「フフッ、カナちゃんらしいと、言えばカナちゃんらしいかな」
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「カナちゃんってTシャツと短パンだったよね……
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「私もだと思ったんだけど……」
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「だから、言ったでしょあたし達は……」
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「わ、わかったから……もうっ……」
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「あ、でもカナちゃん、一応、寮内は女の子ばっかりだけど、
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「そういう意味もあるから、気をつけないとダメだよ?」
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「うん、大丈夫、今度から気をつけるよ。たまの早起きで、
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「神住姉様と散歩できたかもしれないのに……あんた、あたしを
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「気遣って、起こさなかったのにぃ……」
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seisai_no_resonance/sce04_01_03_0.txt · Last modified: 2018/05/22 17:15 (external edit)