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seisai_no_resonance:sce03_00_01_0
昨日とは違って、制服姿で学園の廊下へやってくる。
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他の学生の姿も多く、朝の喧噪を紡ぎ出していた。
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「じゃあ、私達は教室に行くから」
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「あれ、私は?」
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「ふふっ、カナちゃんは転入生なんだから、
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そういえば、先生に挨拶もしておかないといけない。
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「もしかして、二人とはまた放課後になるのかな?」
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「さあ、それはどうかしらね?」
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意味深に笑った由布が奥の廊下を指さした。
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「職員室はこの先よ、食堂の手前ね」
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「じゃあ、カナちゃん、またねー」
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「うん、それじゃあ」
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二人に手を振ってから、急ぎ足で職員室へ向かっていく。
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食堂の大きな扉を確認してから振り返ると、
職員室と書かれたプレートを見つける。
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「うっ……緊張する」
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特に何かしでかしたわけでもないのに、職員室前まで来ると、
変な汗をかきそうになるのは何故だろう?
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今日に限って言えば、やましいことは一つもないんだけどなぁ。
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と……いつまでも、こうしていても仕方ない。
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職員室の扉をノックしようと、私は手を伸ばす。
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「崎(BROKEN:8_20)
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「わわわわーっ!?」
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耳元で大声を出されて、思わずその場を飛び退いた。
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見ると、私服姿の女性がお腹を抱えて笑ってる。
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ど、どういうこと……?
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「うふふふふ、ビックリした?(BROKEN:8_20)
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「えっ、えっと……はい……とても」
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その女性は見たところ、年上の人に見えるけど、誰なんだろう?
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制服じゃないってことは、この学園の職員さんかな……?
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「ちょっとしたお茶目、肩の力抜いてねっ」
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おかげで肩の力どころか腰まで抜けそうになったけど……。
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「えーっと、高遠鼎さん、ですよね?
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クラス担任……?
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「せ、先生ですか……?」
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「はーい、葉子先生って呼んでね」
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学園長のイメージからして、お堅い雰囲気の先生が多そうって
思っていたけど……。
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葉子先生という方は思っていたより親しみやすそう。
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「高遠さんは巫女候補さんなのねー。うふふ、だから私のクラスに(BROKEN:8_20)
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葉子先生が出席簿をめくりながら、私の情報を確認して微笑む。
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「私の担当する一年生のクラスは特別だから。
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由布も恵も……あと三輪さんも一緒のクラスなんだ。
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もしかして、巫女候補が集められているクラスなのかな?
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そういえば、中村さんって人にはまだ会ってないな……。
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「それじゃあ、廊下で立ち話もなんだし、教室へ案内するわねー。(BROKEN:8_20)
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「あ、はいっ」
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間延びした口調の割には、葉子先生の足取りや所作は
きびきびしてる。
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うーん、第一印象通り……不思議な人だなぁ。
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「ここが高遠さんのクラスになるところよー。
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「大丈夫です」
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私の答えを待っていたかのように予鈴が鳴り響く。
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準備をしている時間は元からなかったみたい。
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葉子先生がニコリと微笑むと、教室の扉を開いた。
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「はーい、みなさーん、席についてくださーい」
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葉子先生に連れられて、そのまま教壇の上までやってくる。
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思ったより学生の数は少なく、二十人いるかどうか……
離島の学園だからこれでも多い方なのかもしれないけど。
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「御覧のように、みなさんに新しいお友達が来ましたよー。
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と、葉子先生に視線を向けられて、慌てて頭を下げた。
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「たっ、高遠鼎です!(BROKEN:8_20)
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「はーい、みなさん、歓迎の拍手~」
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葉子先生に言われて、まばらな拍手が起こる。
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何だろう、この教室に広がる微妙な緊張感……。
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「さて、と、自己紹介も済んだし、空いてる席に座ってね。
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ルームメイトと隣の席になるとは……奇遇というか、
葉子先生が気を遣ってくれたのかな?
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私は指定された机に鞄を置き、由布を横目で見る。
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「学園まで、あんたが側にいるのね……」
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「知ってたんじゃないの?」
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「なんとなくね」
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分かってましたよ、と言いたげに由布は肩をすくめてみせた。
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「それじゃあ、出席を取りましょうかね~」
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「って、あら?(BROKEN:8_20)
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中村さん……まだ会っていない巫女候補の子だ。
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空きの机が多いからか、どの席に座る子かも分からない。
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「巫女候補の方、中村さんのこと、誰か聞いてませんかぁ?」
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「普段からあまり言葉を交わす(BROKEN:8_20)
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「すみません、私もちょっと……」
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葉子先生の視線が私にもやってくるが、言わずもがな、
首を横へ振っておいた。
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そのまま葉子先生の視線は三輪さんへ。
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「御花会以外の動向について把握する義務はありませんので」
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つっけんどんな三輪さんの返答に葉子先生が苦笑した。
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「う~ん、それなら仕方ないですね。欠席扱い、と」
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そのまま葉子先生が出席の確認を続ける。
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それにしても……中村さん、かぁ。
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今度こそ親しみやすい人だといいんだけど、
昨日の向山先輩の話を思い出す限り、望みは薄そう……。
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seisai_no_resonance/sce03_00_01_0.txt · Last modified: 2018/05/22 17:15 (external edit)