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seisai_no_resonance:sce02_00_04_0
しばらくして西日が差し込み始める時間――。
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同学年ということもあってか、由布と恵の二人とは
早速打ち解けることが出来た。
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ベッドを長いす代わりに三人で並んで話をする。
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島にやってきた理由から、ここまで行き着いた流れを
私が話すと……二人はそれぞれ驚いた表情を浮かべた。
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「お母さんを探すためって……カナちゃん、行動力すごいね」
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「それにあの末来先輩が、そこまで人助けに動いてくれるなんて、(BROKEN:8_20)
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「そうなの?(BROKEN:8_20)
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「優しい先輩だけど、基本は我関せず……ちょっと天然だしね」
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天然という部分には大いに同意しておく。
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「あんたの目的が母親探しなら神住姉様達にも話して、
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「うーん……協力してもらえるかな?」
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遠山先輩は分からないとしても、三輪さんの険しい視線が頭から
離れない。
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「……踏み込んだことは言わない方がいいかもしれないね」
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「恵?」
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「神住先輩も三輪さんも……お家のことを気にする方だから、
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「…………」
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家柄、三輪さんは特にそのことを気にしていた。
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あとは島の外から来たということも足枷になってしまいそう。
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「保留でいいかな?(BROKEN:8_20)
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「……あんたがそれでいいって言うなら」
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「うん……」
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重い空気が少しやわらいだところで、私から聞くことが一つある。
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「一つ聞いてもいいかな?(BROKEN:8_20)
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「えっ?(BROKEN:8_20)
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「島の子はこの島から出られないって話、何かあるの?」
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「あんた、そんなことも……って言いたいところだけど、
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由布が呆れた様子で長い息を吐いていた。
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「この島で生まれた子……巫女としての資質がある子はね、
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「巫女が絡んでいるなら……そういう取り決め、とか?」
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「ううん、もっと不思議な現象。呪いみたいなものなのかな?
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「死んじゃうって……」
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大げさなと言いかけた言葉を呑み込む。
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「嘘じゃないのよ。実際に外に出ようとして、瀕死で運び込まれた(BROKEN:8_20)
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「子供の頃からそんな話をいっぱい聞かされちゃってるから、
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「…………」
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だから、私が外から来たことに対して、あんなに驚かれたんだ。
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納得は出来たけど……どうして私は無事なんだろう?
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巫女としての資質があると言われてるのに……うーん?
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「あっ、由布ちゃん、カナちゃん、大変!(BROKEN:8_20)
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「まずいっ……急がないと!」
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「えっ、もうそんな時間なんだ」
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「ほら、あんたもぼさっとしてないで行くわよ」
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由布に急かされて、私も立ち上がろうとした時、一つ気がつく。
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「あ……私、今大変なことに気がついた……!」
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「な、何よ?」
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「朝から何も食べてないっ!」
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色々あって忘れていたけど、もうお腹と背中がくっつきそう。
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「……気付くの遅い」
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若干、死活問題にも関わらず、由布から半眼で睨まれてしまった。
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「集まるのが食堂だから……な、何かあるかもねっ」
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「とにかく、遅刻だけは嫌だから。早く行くわよ」
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恵の話にちょっとだけ期待しつつ、
急げ急げと私達は部屋から飛び出していく。
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seisai_no_resonance/sce02_00_04_0.txt · Last modified: 2018/05/22 17:15 (external edit)