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seisai_no_resonance:sce01_00_10_0
守衛さんの死角から森に入り、学園の塀を目指す。
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もう一度このまま学園に忍び込んで、次こそ末来さんと会う。
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それから今の状況を伝えよう。
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安全だと言っていた学園に手を回してまで、松籟会とやらが、
私を島から遠ざけようとしている。
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それに……もしかしたら、学園長と会って話したことで、
松籟会に私が生きていることが伝わったかもしれない。
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命を危険に晒すか、お母さんを探し続けるか――。
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学園長が迫った選択に対しての答えは変わらない。
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でも、避けられる危険は出来るだけ避けたい。
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「刃物が出てくるのも、海水を飲むのも……もうごめんだよ」
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学園の塀が見えたところで手近な木に手を伸ばす。
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そして、そのまま木に登ろうとした時――。
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「やめようよ、危ないよぅ」
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「恵、弱気なこと言わないで」
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聞き覚えのある声に慌てて身を隠す。
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茂みから様子を窺うと、校門前で会った女学生……
確か風間由布って子と恵って呼ばれている子が並んでいる。
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こんな森の中で……何を?
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「でも、由布ちゃん~……」
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恵さんが由布さんの服を掴み、泣き出しそうな声をあげていた。
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「恵、昼間に学園の近くで目撃されたのよ。候補生でもない子が
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「でも、あたし達が一番に行くことないと思うの……
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「恵は怖いの?(BROKEN:8_20)
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「待って、待ってよ!(BROKEN:8_20)
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恵さんの手を振りほどき、由布さんが森の奥へ向かっていく。
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「うぅ……ひ、一人じゃ危ないよ!」
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学園と森の奥に見比べながら立ち止まった恵さんが声を上げる。
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それでも由布さんは立ち止まらず、その背中が遠ざかっていく。
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「由布ちゃんっ……待ってよぅ!」
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その姿が見えなくなる前に恵さんが走り出していた。
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学園では無く、由布さんの後を追って森の奥へ。
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「……何をしようとしてるんだろう?」
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一人じゃ危ない――そんな不穏な言葉が聞こえてきた。
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茂みから抜け出し、二人が消えた先を見やる。
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「これは……」
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『立ち入り禁止』と書かれた看板と柵が道を塞いでいた。
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この先に学生二人が進む理由はすぐに思い当たらない。
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ただ嫌な予感だけがする。
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「見て見ぬ振りなんて……出来ないか」
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私は学園に忍び込むのを後回しにして、
森の奥に消えた二人を追いかけることにした。
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柵をすり抜けて、立ち入り禁止と書かれた先へ向かう。
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seisai_no_resonance/sce01_00_10_0.txt · Last modified: 2018/05/22 17:15 (external edit)