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sapphism_no_gensou:7006

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[Anri] ドッペルゲンガー!?

[Anri] ……って、ドイツのお菓子のこと?

[Chloe] ドイツまでは合ってるけど。お菓子じゃなくてお化け。他人の姿そっくりに化ける、妖怪の名前よ。

[Chloe] 似たような存在は、どこの国の伝説にもいるけれど、とりあえずそう呼ばせてもらうわ。

[Eliza] とにかく、見た目だけはアイーシャ様と完全に瓜二つでした。性格やしゃべり方はまるで違います。

[Helena] 私も、自分の目で見なければ信じられないところだったけれど、今回ばかりは本物だわ。

[Aisha] …………びっくりしました。

[Nicolle] んじゃ、杏里がサウナで会ったってーのも……

[Anri] うーん……どうだったろう。そんなような……違ったような……

[Nicolle] 役に立たないなーもー。

[Soyeon] まだ記憶が戻られないんですね……

[Alma] みなさん。事は急を要します。

[Alma] 他人の姿を借りての悪行など、許されることではありません!

[Alma] 力を合わせて、船のどこかに隠れているドッペルゲンガーを見つけだし、そして───

[Alma] アイーシャさんの尊厳と、船の平和を守りましょう!

[Soyeon] はい! がんばりましょう!

[Nicolle] ヤー!まかしときな!

[Collone] ウォウ!

[Anne Shirley] がってんだー。

[Aisha] すみません……私もお手伝いします。

[Helena] ヤンさんが謝られることはないわ。でも、かえってアイーシャさんは動かないほうがいいと思うの。

[Aisha] でも……それじゃ皆さんに悪いです……

[Chloe] ……杏里? アイーシャさんを。

[Anri] うん。そうだね。ボクと一緒にいて、ヤンさん。そうすれば、他の人も見分けられる。

[Aisha] …………はい。

[Anri] みんな、気をつけてね?相手は一人だ。みんなは二人以上の組になって行動するんだ。

[Narration] こうして、ドッペルゲンガー捕獲作戦が実行に移された!

[Nicolle] でもあいつ、逃げ足はっやいんだよなあ。コロだけじゃ捕まえられるかどうか……

[Helena] その上、PSのカメラにも映らないことがわかったわ。どうやってか、電子ロックのかかったドアでも通用しないみたいだし。

[Helena] 向こうが隠れる気になったら、発見は困難ね……

[Nicolle] うーん、そりゃまいったな。

[Niki] …………

[Nicolle] ところでさあ知ってる?自分のドッペルゲンガーを見ると、そいつは死ぬんだぜ?

[Helena] なんですって……!

[Niki] …………(!)

[Nicolle] まあ、迷信だから。

[Helena] その迷信や伝説にこうして困っているんじゃない!

[Nicolle] あーそっか。

[Helena] なにか苦手なものは無いの? ニンニクとか、十字架とか……

[Nicolle] 聞いたことないなぁ……ただ、姿を写しとった相手が死ねば消えるそうだけど。

[Niki] …………(!!)

[Narration] ニキはショックのあまりその場に立ちすくんでしまった。

[Narration] するとうしろから、ドンと誰かがぶつかる。

[Aisha] おっと、ごめん。あー、満腹満腹。もー食べられないよう。

[Narration] ぶつかったのは、ぽんぽんと腹を叩きながら、爪楊枝をシーハーシーハーさせているアイーシャだった。

[Narration] 確かに姿は瓜二つだ。しかし、はっきりとアイーシャ本人とは違うとわかる。

[Niki] ァ…………

[Aisha] お、かわいいねーちゃんじゃん

[Narration] 絶句して見上げているニキを、偽アイーシャはしげしげと見つめた。

[Narration] じりじりとあとずさるニキを壁の間にはさんで、偽アイーシャはニキの髪にくんくんと鼻を寄せた。

[Narration] ニキはびくっと身をすくませる。

[Aisha] ……んー。……いい匂い。

[Aisha] 腹もくちたことだし、次にやるこたあ、当然決まってる。うん。

[Aisha] なぁ、あんたもわかるよな?子猫ちゃん。

[Aisha] 顔、真っ赤だぜ。

[Niki] …………(ぷるぷるぷる)。

[Aisha] 最初はみんな嫌がるんだよ。

[Aisha] いいから、おとなしくしてな……あっという間に天国だぜ。

[Aisha] えびぞりになって、ミャーミャー鳴かせてやるから。

[Niki] …………ァ……ィ…ャ……ッ

[Aisha] 向こうむいてケツ出せって。ホラっ。ああ、もう我慢できねー。

[Narration] そう言いながら、自分もいそいそとスカートに手を入れて下着に手をかける。

[Narration] ドカッ!!

[Narration] その尻を、思い切りバッシュが蹴り飛ばした。

[Aisha] ミギャッ!

[Aisha] ……か……くぁ……っ……

[Narration] アイーシャはしゃがみこみ、お尻を押さえながら悶絶している。

[Aisha] 痛ってぇ……なにすん……!

[Nicolle] そりゃ、こっちのセリフ。あたしの級友に手を出したら、ひどいぜ。

[Helena] ……私の大切な後輩にもね。

[Aisha] てめ……さっきのチビと、デカパイのねーちゃん……

[Nicolle] なーにを昼間からさかってるんだか。

[Nicolle] ……いやまあ、実際やることは杏里と変わらないけど、強引すぎるっての!

[Nicolle] どうせ無理矢理するなら……

[Nicolle] こっちのヘレナにしとけ。

[Helena] ニコル!

[Collone] ウ──────ッ!!!

[Aisha] ひぃッ! またこいつかよ!

[Narration] 偽アイーシャはコローネに吠えたてられると、猛ダッシュして逃げ出した。

[Narration] むかった先はエレベーターホールだ。そこでは、ちょうど一台のエレベーターの扉が閉じようとしていた。

[Collone] ウォウォウッ!

[Helena] エレベーターで逃げられてしまうわ!

[Nicolle] いや、もう間に合わない!こっちの勝ちだ!

[Narration] すでに、握り拳ほどの隙間もない扉がゆっくりと閉まっていく。

[Narration] 偽アイーシャはまったく勢いを殺さぬまま、そのわずかな隙間に飛び込む。

[Nicolle] えっ?

[Helena] そんな───っ

[Narration] プシュッ───

[Narration] エレベーターは上階へと登りはじめた。

[Narration] 偽アイーシャの姿は、文字通りするりと滑り込んだように見えた。

[Narration]  ピンピロポロリロ……♪

[Narration]  ぼくら ぼくらのリーダーは♪

[Narration]  ネズミーマウス ネズミーマウス ネズミネズミマウス♪

[Anne Shirley] ハイ、あたしアンシャーリー。お電話ありがとう。

[Anne Shirley] まあ、それはそれはご丁寧に。

[Narration] 携帯電話に向かってアンシャーリーは大きくうなずきかける。

[Narration] そしておもむろにスイッチを切る。

[Chloe] ちょっと! アンシャーリー!?誰からよ?

[Anne Shirley] ……お寿司屋さん?

[Narration] ピンピロポロリロ……

[Anne Shirley] ハイ、あたしアンシャーリー。

[Chloe] 貸してっ。

[Chloe] どうしたの!?

[Soyeon] 『あ、クローエ先輩! よかった!』

[Narration] イライザやアルマと一緒に行動していた、ソヨンからだった。

[Soyeon] 『出ました! ドッペルゲンガーです!』

[Soyeon] 『そちらに向かいました! 強いですよ! すごく!』

[Chloe] 怪我は? 大丈夫なの?

[Soyeon] 『なんとか……ただアルマさんが』

[Chloe] アルマが?

[Soyeon] 『驚いた拍子に池に落ちて───』

[Chloe] ハァ?

[Anne Shirley] 来たわ、お寿司やさん。アラ?

[Narration] アンシャーリーの目の前に電話が投げ返される。

[Anne Shirley] もしもし?

[Aisha] どうなってんの、このお城はっ!どこまで行っても海海海海───ッ!

[Narration] 偽アイーシャは、通路を疾走しながら毒づいた。

[Chloe] 残念ね!

[Chloe] この先も、みな海よ。第一ここはお城じゃない。船よ!

[Aisha] ちィっ!

[Aisha] うるさい! このライアーメン!だまされるもんか!

[Chloe] 止まりなさい! さもないと!

[Narration] 跳躍した偽アイーシャめがけ、クローエはその長い脚を閃かせた。

[Narration] ブーツの先が相手を捉えた。

[Narration] ところが偽アイーシャは、その脚に飛び乗るかのように、勢いを殺さず、さらに高く飛びあがる足がかりとした。

[Narration] くるくると宙でトンボを切った偽アイーシャは、そのまま講堂の手すりにとりついた。

[Aisha] べーっ、だ。

[Chloe] ───なんて奴!

[Anne Shirley] まあ、アイーシャったら、何も穿いてないわ?

[Anne Shirley] ほら?黒くて太くて長いモノがチラチラ……

[Chloe] ……な、なによそれ!

sapphism_no_gensou/7006.txt · Last modified: 2013/06/01 22:49 (external edit)