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sapphism_no_gensou:7003

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[Narration] カーテンを閉めきった部屋。

[Narration] 杏里たちは、色とりどりのキャンドルを囲み床にじかに座り込んでいる。

[Anri] ふわっとした灯りが、いい雰囲気だね。

[Alma] ええ。なんだか、礼拝の夜を思い出します。キャンドルを手にもって聖歌を歌ったんですよ。

[Anri] 礼拝か……なんでだか、ボクは河原に出てやった花火を思い出すなあ。

[Alma] 子供のころのことは、覚えてらっしゃるんですのね。

[Anri] ごめんね、アルマさん。

[Anri] しかし、このキャンドルは何というか、ちょっとかわった香りがする。ねえ、バンクロフトさん。

[Anne Shirley] イエース。でも、お香だけじゃだめ。はい杏里、これを。記憶喪失の特効薬なの。

[Anri] わ、こんなカラフルな薬の山、はじめて見たよ。

[Anri] えっと……どれを飲めばいいの?

[Anne Shirley] それはどれかと聞かれたら、黒いカプセルがオススメです。

[Anne Shirley] 滞空時間も高度もバツグン。とってもよいオクスリだけど、飲むと死にます。

[Anri] 死ぬ!?

[Anne Shirley] ピンク色のがその解毒剤。だから大丈夫。

[Narration] 杏里は黒とピンクのカプセルを、自分の手のひらの上に置いた。

[Anri] じゃ、この二つを飲めばいいんだね。

[Anri] よーし、怖いけれど、みんなのことを思い出すためだよね!

[Anri] あーん……

[Alma] ああ……がんばってください杏里様!

[Anne Shirley] ところが、ピンク色のおクスリには、一生視界がぐるぐる回る副作用があったのです。

[Alma] まあ!?

[Anri] ……むぐうっ!?も、もう飲んじゃったよ!

[Anri] ……わあー、ぎゅんぎゅんまわるよー!

[Anne Shirley] いやいや、安心めされ。そんなこともあろうかと、水色のおクスリが逆回転して打ち消します。だけど……

[Alma] ……また副作用が?

[Anne Shirley] 死にます。

[Anri] わあ!

[Anne Shirley] その解毒剤が、こちらにご用意した緑色のおクスリとなっております。

[Anne Shirley] 自分をカエルと思いこむおクスリ。ピョンピョン飛びが三度のごはんより大好きに。

[Alma] 杏里様、どうか落ち着いてください!具体的に言うと、床に着地してください!

[Anri] ケロケロッ、ケロケロッ

[Anne Shirley] だから、その紫色と茶色のおクスリを……

[Narration] アンシャーリーの講釈が終わるころには、山盛りいっぱいの薬は、すべて杏里の胃袋の中へ消えていた。

[Anri] うううう、飲み過ぎちゃって困るのォ……

[Alma] はい杏里様、お水です。

[Anri] ふぅー……ありがと。お腹がごろごろいってるよ……

[Anri] ねえ、バンクロフトさん。で、いったいどれが記憶喪失に効くおクスリだったの?

[Anne Shirley] いちばん最後に飲んだやつ。

[Anri] あははははは。

[Anri] は。

[Anri] あんまりいいかげん言ってると、最後にはボクも怒るから!バンクロフトさん!

[Anne Shirley] …………

[Narration] アンシャーリーは、じぶんの拳に歯を押し当てたまま黙りこんでしまった。

[Anri] …………

[Anne Shirley] …………

[Alma] あの……バンクロフトさん……杏里様……あの……

[Narration] アルマがハラハラとしていると、アンシャーリーはぽつりと呟いた。

[Anne Shirley] ……これしかないの。

[Anne Shirley] あたしには、これしかないんだもの。だから仕方ないじゃない。

[Anri] …………バンクロフトさん……

[Alma] ……杏里様?バンクロフトさんも必死なのですわ。

[Alma] それに、やっぱり病気にはよいおクスリが効きますわ?

[Anri] そうか……それもそうだね……ごめんよ、バンクロフトさん。ボクもわる……

[Anne Shirley] スキあり! スキスキぃっ!

[Anri] もがぁっ!

[Anne Shirley] あたしをっ、アンシャーリーと呼ぶまでっ、飲ませるのをっ、やめないっ!

[Narration] アンシャーリーはケケケケと口を三角形にして笑いながら、杏里にじょうごを押し込み、北京ダックさながらに大量のクスリを流し込んだ。

[Alma] バンクロフトさん!

[Anne Shirley] アルマには黄色のおクスリ。えいっ。

[Alma] はぷっ。

[Anri] あははははは。

[Alma] うふふふふふ、杏里様ったら。

[Anri] えー、やだなあ。あははははは。

[Alma] うふふふふふ。

[Anri] あれえ───?

[Anne Shirley] 「アンシャーリーへの愛が不足しています。幻想でも杏里シナリオの語り役ってのは……なんかこう、もっと……」         

エロマンガー崩れさん

[Anri] なに読んでるんだい?

[Anne Shirley] お手紙よ? 設問は

『愛について』。

[Anne Shirley] そうね。アンシャーリーへの愛は、あたしも足りないと思う今日このごろ。じゃあ次。

[Anri] 投げやりだなあ。

[Anne Shirley] 愛について───

「だれかください」「ほしい」              

同ネタ多数

[Anri] みんな愛に飢えてるんだね!?

[Anne Shirley] ボゲードン報告によると、アンドロメダ星雲には、タダで愛をくれる星があるというの。

[Anne Shirley] というわけです。銀河鉄道に乗りなさい。

[Alma] ボゲードンさんは博識な方なのですね。

[Anne Shirley] 愛について───

「『行殺☆三国志』つくって(マジ)」            

32歳男性さん

[Anne Shirley] 『行殺☆赤穂浪士』くらいに、まけてはくださらんかのー。

[Alma] 『行殺☆キャメロット』というのはいかがでしょうか?

[Anri] 『行殺☆十字軍』なんてのは?

[Alma] 数万単位でお亡くなりになりそう……。

[Anne Shirley] 愛について───

「8回唱えるとエテ公が出現するらしい」          

イライザ超萌えさん

[Anri] エテ公? ホント?ボク、おサルさんがとっても好きなんだ。呼んでもいい?

[Anri] アイアイアイアイアイアイ……

[Alma] あっ、杏里様?今何時でしょう?

[Anri] 2時34分56秒くらい?……あー、何回唱えるんだっけ。

[Anne Shirley] 2万3千4百5十6回?

[Anri] それだ!

[Anri] アイアイアイアイアイアイ……

[Anne Shirley] 愛について───

 「眼鏡?」          

東区箱崎3丁目さん

[Alma] この方は、眼鏡さんを愛してらっしゃるのでしょうか?

[Anne Shirley] ずばりそうだわ。

[Anne Shirley] でも、日本はまだメガネ関係の法が整備されていないのです。つらい道のりですが、負けないようにガンバってください。でも、メガネドラッグって、効くのかしら。

[Alma] わたしも応援しています。

[Anri] アイアイアイアイアイアイ……

[Anne Shirley] 「ホモゲームだけはどうか作らないでください。お願いします」      

空き容量40000MBさん

[Anne Shirley] 透視→行殺→ブルマ→レズ。さて、次は?

[Alma] わたしはオスモウさんだとばかり。

[Anne Shirley] オスモウ? デブ専? なぜに?

[Alma] え……だって可愛いじゃありませんか?オスモウさん。ぶよぶよプルプルして。

[Alma] わたし、あの、お塩をパーッとやるシーン、ぜんぶ録画して編集してあるんです。でも一番ハデだったミトイズミ関が───

[Anne Shirley] イトミミズ関が?

[Alma] はい、イトミミズ関はもう引退されてしまったんです……

[Alma] これからは世界の塩消費バランスが崩れて、塩分ひかえめな時代になるとお父様も申しておりました。

[Anne Shirley] 次です。

[Anne Shirley]             ヘレナしくずしさん

[Anri] うわー、ひどい奴もいるもんだ。

[Anne Shirley] あんただァー。

[Anne Shirley] 次。

[Anne Shirley] 愛について───

「レズビアンの人でタチの人は男になりたいんでしょうか? うちのみせにくる人もどうもそれっぽい(2組くらいいます)」

[Anne Shirley] 「なんで女の子×女の子というずーれーカップルが少ないのか? おしえてください。いやまじで。←愛についてじゃないですね。ごめんです」    

ぱちんこ屋店員さん

[Anne Shirley] 杏里は男になりたい?

[Anri] ボクはボクだってば?そりゃ性別で言えば女だけどさ。

[Alma] スウェーデンでしたら、女の子どうしのカップルも、少数派ではありますが、すこしもヘンではありません。

[Anri] ……だいたい、女らしくとか、男らしくって、よくわからないんだよね。あえて言うなら、その日の気分……かな?

[Anne Shirley] とのことでした。愛することから始めましょう。

[Anne Shirley] それでは、突発おたよりコーナーを終わります。

[Anne Shirley] かちっ、ぼー。めらめらめらめら。

[Alma] まあ、せっかくのお手紙を火にくべてしまうんですの?

[Anri] こうして供養しないと、悪い霊が取り憑いてしまうんだよ。

[Alma] そうなのですか。

[Narration] 嘘です。ライアーではアンケートハガキは全て保管して、燃やしたり、シュレッダーにかけたり、闇鍋の鍋敷きにしたりはしていません。本当です。

[Eliza] 杏里様!?

[Narration] 火災警報を聞きつけ、杏里の部屋にかけつけたイライザはあっけにとられた。

[Narration] しゃがみこんでキャンプファイヤーの炎をみつめるアンシャーリー。

[Narration] その隣で手を握り合わせて、ひたすらグレリゴリオ聖歌を歌い続けるアルマ。

[Narration] 両手いっぱいの花火をふりまわし、部屋をかけずりまわる杏里……

[Eliza] とっておきのクスリと聞いて、いやな予感はしていたのですが……ふぅ……

[Narration] そして、勢いよく作動したスプリンクラーの水流がすべてを押し流した。

[Narration] ───サウナ室

[Anne Shirley] てへ。しっぱいしっぱい。

[Alma] ……お恥ずかしいですわ。

[Anri] ぎぼぢわるいよ……

[Anri] あたまガンガンするし……体が熱かったり寒かったり……ううう……

[Anne Shirley] おクスリは用法を守って、正しく楽しく使いましょう。

sapphism_no_gensou/7003.txt · Last modified: 2013/06/01 22:49 (external edit)