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sapphism_no_gensou:6361

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[Narration] 浴槽部分は、海に面した大がかりな出窓となっていて、わずかに色づいた黎明の空が、視野いっぱいに広がった。

[Narration] ニキは驚いて目を丸くする。

[Anri] 最高の眺めだと思わないか……?ボクもとっても気に入ってるんだ。

[Narration] 広い円形の浴槽には、いっぱいにきめこまかい泡が立ち、背景と相まって、雲海を思わせた。

[Anri] さあおいで……流してあげるから。

[Anri] どうしたの?

[Narration] 浴槽の縁に立ったまま、杏里を見下ろして、ニキは言った。

[Niki] 杏里……いやらしいこと……考えて……る……

[Anri] んふ……それはどうかな……?ニキは? 考えてるの……?

[Niki] ……っ……えっ……

[Narration] 困り顔をするニキに、杏里はにやりと笑いかける。

[Narration] 騎乗の姫にかしづく騎士のように、下からニキの手を支え、中央へと導く。

[Narration] 杏里は、海綿を手にとると、ソープを垂らし、肩から背にかけてやさしくこすった。

[Niki] ……あっ……

[Anri] 立ちにくい?ボクにつかまっていてね……もう転ばないように……

[Narration] みずみずしい肢体が、杏里の手の下でふるえ、形を変える。

[Narration] 海綿のしっとりとした感触が、円をかきながら背をのぼっていくと、少女は熱いうめきをもらした。

[Anri] ……ニキ……また胸、大きくなった?

[Narration] ニキは、こく、とちいさく頷いた。

[Anri] ……ふふ……やっぱり。……そうだな……トップが87……?

[Niki] 88……です……下着……キツそう……って……イライザ……さんが……計って……くれたの……

[Anri] ワオ。それで、新しい下着を見繕ってくれたのかい?へえ。さすがだな。イライザ。

[Niki] う……うん…………お……礼……言わな……きゃ……

[Anri] 何かプレゼントで返すといい。いつもお世話になっているお礼にって。

[Niki] ……プレゼン……ト……………よ……く……考えて……み…る……

[Narration] 清潔にこそしているものの、ニキはおよそ服装というものに頓着しない。ともすると、制服のままでソファに丸くなっている彼女を見つけることもある。

[Niki] 杏里……そんな……に……あっ……ん……胸……ばかり……

[Anri] いやかい? ボクはこうしていると、とっても満ち足りた気分になる……ちょっと子供っぽいかな? アハハ……

[Niki] ……ハァ……ハァ…………杏里……

[Narration] 全体から受ける印象とは異なり、とても豊かなニキの胸は、杏里の指の間を踊るように滑り、自在にたわみながら熱をもっていく。

[Niki] …………わかった……杏里……が………怒ってくれない……の……なら…………わた…し……が……杏里…を…………許して……あげ…る……

[Anri] …………本当かい? ニキ。

[Niki] ……うん……でも……お願い……が…あるの……

[Anri] 言ってごらん……?

[Niki] わたし……に…も……他の……人…と…おなじ……ことをして……

[Niki] おなじようにキス……して……おなじように……抱い……て……

[Niki] そうしたら……わたし……

[Anri] …………

[Niki] ……だ…め……?

[Anri] …………いいよ。子猫ちゃんたちみんなと、おんなじことをキミにしてあげる。……欲張りなニキ……

[Niki] うん……欲張り…です…………わたし……

[Niki] 嬉しい…………ハァ……ハァ……ッ……わたし……も杏里……を洗ってあげ……る……

[Narration] ニキも海綿を持つと、おずおずと杏里の体に手をのばした。

[Anri] ありがとう……ニキ。でもそれじゃ、うまく洗えないね……こうしようか……

[Niki] ……アっ……

[Narration] 杏里は少女の体を抱き寄せ、ぴったりと正面から寄り添った。

[Narration] 抱きすくめられて、圧迫されたニキのふたつの胸は居場所を求めて躍った。

[Niki] ハァ…………ァァ……

[Narration] あたたかな杏里の体の感触を、全身の皮膚で確かめると、ニキは大きく息をついた。

[Narration] ようやく息を落ち着けると、腕を背にまわして、杏里の動きを真似ながらマッサージする。

[Narration] その間も、ニキは、さらに杏里の肌をむさぼろうとして身じろぎする体を押さえるのに、必死だった。

[Narration] 杏里は、そんなニキの心の動きを知ってか、自分は、焦らすようにごく浅い愛撫を続ける。

[Anri] ……ニキ、今日さ。走っていくニキを、追いかけている時だけど……ボク、わかったんだ。

[Niki] ……な……に……?

[Anri] ボクずっと、ニキは動物みたいだなって思っていたんだ。けれど……子猫や、子リスとは、少しちがうなって。

[Anri] ……プティルゥ……

[Niki] ……え?

[Anri] ボクの愛しいプティルゥ……ニキはね……オオカミだよ……まだ子供の、あどけないオオカミ……

[Anri] 決してヒトにはなつかない……自然のままだ……油断をすればすぐに牙をむく……

[Niki] ……わたし……そんな……強くない……

[Anri] ドイツ語ではオオカミはなんて?

[Niki] ……ヴォルフ。

[Anri] ヴォルフ……なるほど、それは強そうだ。

[Anri] うん……ボクは、決してニキが弱虫だなんて思わないけれど……やっぱり、プティルゥがいいな。キミにぴったりだと思うよ。

[Narration] 耳元でささやく杏里に、ニキは怪訝な顔でつぶやいた。

[Niki] 不協……和音……

[Anri] え……っ?

[Niki] ピアノで……不協和音のこと……を……wolf……オオカミ……という……の……

[Anri] 知らなかった……プティルゥはいや……?

[Narration] ニキは首を振った。

[Niki] ピアノって……すごく……張りつめているの……だからとても……壊れやすくて…………音もすぐ……狂ってしまう……から……

[Niki] あたしも……杏里のこと……を考えている……と……胸が張り裂けて………すぐに壊れてしまう……みた……い……

[Anri] とても長持ちしているピアノもある。

[Niki] うん……だから、調律するの……

[Anri] そっか……調律師さんて、ピアノを弾いて遊んでるんじゃないんだね……

[Anri] じゃあ、ボクが調律してあげる。

[Niki] ……えっ……

[Anri] ボクがニキを調律してあげるよ……ボクの愛しいプティルゥ……

[Niki] …………うん……して…………わたし……杏里に…………調律……され……たい……

[Anri] ……それじゃあ、ボクの言うとおりにして。

[Anri] いいかい。ボクら、オオカミになろう。これからは人間の言葉は使ったらだめだ。

[Narration] 杏里はニキの手から海綿をつまむと、自分のものと一緒に投げてしまう。

[Anri] ボクが合図すると同時に、ニキは、獣になる……いいね?

[Narration] ニキはとまどいながらも、頷いた。

[Anri] 3……2……1……………ウォーン…………

[Niki] …………

[Anri] クン……クン……クンクン…………

[Narration] 杏里は、しきりにニキの髪に鼻を寄せる。ニキはくすぐったそうに、首をすくめた。

[Anri] クゥ───ン……キュ───ン……

[Niki] …………ァ……

[Anri] クゥ───ン……ハッ……ハッハッハッ……

[Narration] 杏里の舌先が、ニキの耳に触れた。

[Niki] キャ……ッ……

[Narration] 杏里は熱心にニキの耳をなめ、時に優しく歯を立てる。

[Niki] ……ハァ……ハァ……ハァッ…………ク……クゥ───ン……

[Narration] 杏里はお得意の爛漫な笑みを浮かべた。ニキは杏里の愛撫が強弱するにつれ、たどたどしく、鼻にかかった声を漏らした。

[Niki] ……クゥ……ン……クゥ───ン…………キャッ……ウゥ…………

[Narration] 杏里は指をニキの喉元にあて、くすぐった。

[Niki] ……キュッ……キュゥ…ン……

[Narration] されるがままのニキの背に、もう一方の手をまわし、尾てい骨の位置をさぐる。びくん、とニキの体が揺れた。

[Narration] さらに首の愛撫をつづけていると、徐々にニキは興奮を隠さないようになり、ぐるぐる喉を鳴らす真似事をする。

[Anri] ハァ…ハァ…ハァ…ッ

[Narration] ニキは、杏里の脇下から手をまわして両肩をつかむと、おずおずと杏里の顔を舐めだした。

[Narration] 予期したような石鹸の辛さはなかった。中性成分のものらしい。

[Narration] そうとわかると、ニキはいっそう杏里の体にのめりこみ、首から下にかけても構わず、愛撫の範囲を広げていった。

[Narration] 今度は杏里が気持ちよさそうに喉を鳴らし、快感をうったえた。

[Narration] 二人はまさしく獣のようにじゃれあい、もはや何を考えることもなく、浴槽のふちに寝そべって互いをなめあった。

[Narration] やがて、ニキは体を起こし、浴槽のふちに手をつくと杏里に尻を向けて、うるんだまなざしで見つめる。

[Niki] クゥ───ン…………クゥ───ン……

[Narration] 胸を押しつぶすように、体を反りかえらせ、ヒップを逆に高々とかかげる。

[Narration] 左右に揺れるたびに、ゆっくりと泡は落ちて、薄桃色をした少女の秘裂があらわになる。

[Anri] …ハァッ…ハッ…ハッ…ハッ………

[Narration] あまりにもあからさまな少女の誘惑のしぐさに、杏里は心とりみだされ、今すぐにでも覆い被さり、秘裂をめちゃくちゃにかき乱したい衝動でいっぱいになった。

[Narration] だが、あくまでその眼孔は冷たく、立ったまま、じっと見おろしている。

[Niki] キュゥ……ン……キュゥゥン…………ヒュゥン…………ハァッ……ハッ……ハァッ……キュゥゥゥン……!!

[Narration] 耳まで赤く染めたニキの声は、うるみきり、ほとんど涙声だ。

[Narration] 杏里はさらに自分を高めるように、ちいさく唸り声をあげる。

[Anri] ……ゥォ───ン………………ヒュォ───ン……

[Narration] ニキをみつめたまま、杏里は遠吠えをやめようとしない。

[Narration] うずき求める体を抱えて、気が狂いそうなニキは、ひたすらもどかしげに体をゆすり、杏里の遠吠えに応えた。

[Niki] ……ゥオ……ン…………ウォォ……ン…………ウォォォ─────ンンンッ!!!!

[Narration] 一度としてあげたことのない声をふりしぼって少女が絶叫すると、ついに杏里は駆け出し、少女へと襲いかかった。

[Narration] 覆い被さり、体をこすりつけ、無我夢中で愛撫する。ニキは歓喜の涙をあふれさせながら、大河のような快楽のただ中へと身を投じた。

[Narration] かん高い叫びをあげる二匹の獣。

[Niki] キャァァウッ! ……アアアンッ……!!アンッ……アアンッ! アンッ、アン!

[Anri] ハァッ、ハァッ、ハァッ、ハァァッ!

[Niki] アン、キャンッ、アンッ、アゥンッ!キャウッ、アアンッ、ハァッ、アアンッ!

[Narration] 杏里は呼吸する間も惜しみながら、ニキを仰向けに返すと、少女の片脚をかかえあげ、熱くなった互いの秘唇を溶け合わせた。

[Narration] 杏里は抱え上げた脚を強く抱きしめ、組みしたがえながら、むちゃくちゃに腰を押しつける。

[Anri] ウン……ウンッ……ウウッ……フウウウッ……ああっ……ウンッ……!

[Niki] ハァァッ……ハァッ、ハァッ、ハァッ!

[Narration] 杏里の低いうめきに、かすれたようなニキの甲高い叫びが重なりあい、野生的なハーモニーとなって高まり合っていく。

[Narration] もっとも敏感な部分がめくれ、痺れるような強烈な感覚を送り続けている。

[Narration] にも関わらず、杏里は狂気にとりつかれたように、自分を少女自身にこすりつけ続けた。

[Narration] 息があがり、呼吸すら困難になったニキは、口をぱくぱくさせながらも杏里に両手をさしのべて、強く求めた。

[Niki] ……ッ……ァァッ……キャァ……ン……

[Narration] 杏里はより深く体を押し込んだ。少女の体はパキリと折れそうなほどに曲がりながらも、杏里を受け入れた。

[Narration] 狂おしく、宙に突き出された舌と舌が重なり合い、また、離れる。

[Anri] フッ! フゥッ! フゥゥ!

[Niki] アアッ……アアアッ……ヒアアッ……!

[Narration] 目を虚ろにしたニキの指先が、血のにじむほどに杏里の背をかきむしる。それが合図だった。

[Narration] 途方もない閃光が訪れ、二人は、身を重ねてはじめて、同時の絶頂を迎えた。

[Narration] 互いをきつく抱きしめあいながら、びくびく震え、のたうちまわる。

[Niki] ……ハァッ……ハァっ……あふっ……ハァ…………アア……ン……ンンッ……

[Narration] 二人はずるずると浴槽の中にひきずり戻された。浴槽の縁に手をつきながら、ゆっくりと時間をかけて、荒い息を整えていく。

[Anri] クーン……キューン……

[Narration] 杏里は子狼のような甘え声をたてて、ニキにすりよった。体を湯に深く浸からせて、まだ大きく上下しているニキの胸へと頬をあずける。

[Narration] 朝焼けの光に満たされながら、ニキは何度も何度も、杏里の濡れた髪をなでおろした。

sapphism_no_gensou/6361.txt · Last modified: 2018/05/22 17:15 (external edit)