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sapphism_no_gensou:6300

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[Anri] ハイ! ヘレナ! ……うわ、なんだ、これ!

[Helena] あら、杏里。

[Narration] 机について、おそらく律儀にも報告書だの予習復習だのをしていたのだろう、ヘレナがノックもせずに部屋に入ってきた杏里に振り返る。

[Anri] どうしたの……、これ。

[Narration] 杏里が、部屋の床を見渡しながらたずねる。そこには、十数本の酒瓶が並べられていた。

[Helena] ああ、それね。ジラルドさんからとりあげたものなのよ。

[Anri] ニコルから?

[Helena] ええ。どこで手に入れてきたのか、まったく。学園内は禁酒だっていうのに……。

[Anri] うわぁ、すごいな。スコッチ、バーボン、ブランデー……、世界を一周できそうだ。さすがはニコルだね。

[Helena] ほめることじゃないわよ!

[Anri] まあまあ。さすがのニコルもヘレナの目をごまかすわけにはいかなかったってことだよね。

[Helena] ……ほめたって何もでないわよ。

[Narration] ヘレナの言葉を聞きながら、杏里は並べられた酒瓶をながめる。

[Narration] 様々な銘柄。これを押収する時に、ヘレナとニコルの間でどんな立ち回りが会ったのかと想像すると、それだけで楽しくなってくる。

[Helena] 杏里、あまりいじってはだめよ。明日になったら、学園側に引き渡さなきゃならないんだから。

[Anri] えー、もったいないな。

[Helena] もったいないとか、そういう話ではないわ。それは、持ち込んではいけないものなのよ。

[Narration] たしなめるヘレナの声を聞き流しながら、杏里は様々な形の酒瓶を次々に手にとりながら、ラベルや中の液体の様子を興味深げにながめる。

[Helena] 杏里、お願いだから、散らかしたりしないでね。私、このことの報告書を明日までに作らなきゃいけないんだから。おとなしくしていてね。

[Anri] はいはい。

[Narration] 杏里の返事を背中で受けて、ヘレナは机に向かい直す。

[Helena] (……ニコル・ジラルドという学生の場合、その船内規則への違反の原因は、彼女自身の秩序、規範への軽視、蔑視、不信からくるものであり、これを解決するには……)

[Anri] ねぇ、これってヘレナの国のお酒だよね。おいしいの?

[Helena] ウォッカのこと? おいしいわよ。お薦めはできないけど。(……また、酒類に限らず、船内への違反物品の持ち込みは後を絶えず、これは学生個人のルートが……)

[Anri] ウォッカって強いお酒っていうよねぇ。

[Helena] 蒸留酒ですもの。特に強いわけじゃないわ。(学園に所属する学生の大半が持つ性質上、私物等プライバシーへの配慮は認めざるを得ないものの、現状のあまりにも……)

[Anri] ………………。

[Helena] 寒い国は強いお酒が多いって言うわね。(セキュリティとしては、時には断固とした態度で臨まなければ、こうした違反行為を取り締まるのは難しく、また……)

[Anri] ………………。

[Helena] (学園側としても、警備担当者の権限に最大限の敬意を払わない限り、秩序の維持は難しく、これは船という閉鎖空間においては何よりも重要視するべき問題で……)

[Anri] へ〜れ〜なぁ〜。

[Narration] 不意にヘレナの背中に杏里がもたれかかってくる。

[Helena] きゃあ! あ、杏里、なによ、邪魔しないでって言ったでしょ!?

[Anri] はい、おみじゅ〜。

[Helena] お水? あ、あら、ありがとう。わざわざ気を遣ってくれて。いただくわ。

[Anri] どうじょ〜。

[Narration] 杏里から差し出されたグラスになみなみとつがれた透明の液体を、一息にあおる。

[Helena] ……!!!!!!!!

[Helena] あ、あんり、こ、こりは……!!

[Anri] あははははは〜! このきゅーじゅーろくってかいてあるのがすごくってねぇ〜。

[Helena] そ、それはすぴりたすじゃない……、あ、め、めが……。

[Anri] わーい、へれなもぐるぐるまわる〜。

[Helena] ま、ま〜わ〜る〜……。

[Helena] あ、あん……。ん、あ、杏里、だから、あなたって人は、いつも、いつも……。

[Anri] うう〜、ごめん、ごめんってば〜。

[Narration] ヘレナは、アルコール度数96度の蒸留酒スピリタスをあおった直後、すでに酩酊していた杏里と二人して、目をまわしながら、ベッドへと倒れ込んだ。

[Narration] 林立する酒瓶を適当に蹴倒してベッドへ身を投げる。感覚をなくしてふわつく体は熱を帯び、二人して競うように服を脱ぎだした。

[Narration] そして、服を脱いだヘレナに条件反射して、杏里が絡みついてくる。

[Helena] ん、はぁ……。あれほど、言ったでしょ。ん、んん……、人のお酒を勝手にあけちゃけませんって……。

[Anri] はい〜、ボクが悪かったですぅ〜。

[Narration] 四つん這いになって首をうなだれるヘレナの背中に、杏里は唇をつたわせる。うなじで十分に時間をかけてから、背筋をくだっていく。

[Helena] あ、だめ、そこ……。せ、世界の、大半の国で、い、飲酒に制限があるのは、……ふぁ! か、体に十分なアルコールの分解力ができるのを待つため、なのに……。

[Anri] そうだけど〜、おいしそうだったんだもの〜。

[Narration] 背中からまわされた手が、大きな、重力にひかれて垂れる乳房を、優しく感触を楽しむようにすくい上げている。

[Helena] ふんん……、んぁ……。あ、お願い、ち、乳首も……。あ、め、酩酊状態での犯罪は特に罪が重くなるのよ……。しゅ、宗教によっては、酒を罪としてるものも……。

[Anri] だって、ヘレナにも飲んでほしかったんだもの〜。

[Narration] 杏里の指先が時折、ヘレナのかたくしこった胸の先端を弾く。そのたびにヘレナが嬌声をあげて背をそらせ、乳房が揺れる。

[Helena] あ、ひぁ……! ん、だめ、強く、しないで……、あん……! だ、第一、学園内での飲酒は、二週間以上の受講停止なのに……。飲ませた方も同じよ……。

[Anri] ご〜め〜ん〜な〜さ〜い〜。ヘレナが受講停止になったら、毎日、Hしてあげるから〜。

[Narration] 杏里の指が、ヘレナのあつく潤った秘密の扉を開く。どんな美酒にもまけない液体がとろりと指をつたって流れ出す。蜜壺をかきまぜるほどにあふれ出す。

[Helena] あ、はあ、あ、ひぁあ……! ん、だめ、もっとぉ……、いやぁ、だめ……!……杏里は今度の処分で親呼び出しなのよ、わかってるの……?

[Anri] うう〜、そしたら、ヘレナのおとーさんとおかーさんにもあいさつしなきゃね〜。

[Narration] 中指で秘唇を上下にすりあげながら、杏里の親指と人差し指は、ヘレナの敏感な突起を探す。包皮の上から十分に揉みしだき、かたさを確かめて、剥きあげる。

[Helena] ふあぁ……! す、すごい、だめ、こんなのぉ……! あ、は、あぁ……! 杏里ったら、あんまり規則違反、ばっかり、してると、退学に。

[Anri] そしたら、ハネムーンはどこにしよーか、ヘレナぁ〜。

[Narration] 杏里の指がラストスパートをかけて踊り出す。尻の曲線をつたい、後ろの穴さえ、刺激する。腰をくねらせるヘレナをあしらう闘牛士のように責め立てる。

[Helena] あ、だめ、そこ、いいの……! ん、んん、もっと、強く、さわって……! あ、だめ、杏里、退学になったら行くとこないって……。人生設計はしっかりしないと……。

[Anri] ヘレナがきっといい奥さんになってくれるもの〜いいよ〜、一緒にいこうよ〜。

[Narration] 狭い秘裂に杏里の指が滑り込む。背筋を舌で責め、乳房を掌で遊びながら、最後の瞬間を見計らう。耐えるヘレナが限界を迎えた時、杏里がクリトリスを押し潰した。

[Helena] あ、あぁ、あ、あ……、だめ、もう、もう……、い、いく、あ、ん、んん……、杏里、杏里、もう、あ、あ、ふぁ、あ、い、いく、あ、ああああっ……!

[Anri] へ、ヘレナ、ボクも、あ、もう、だめ、あ、あ、ぁ…………。

[Narration] 背をそらせ、手足をつっぱりながら、身体を震わせるヘレナ。やがて、力を失ってベッドに倒れ込む。そのかたわらに、杏里も力無く沈み込む。

[Helena] す、すごい……、こ、こんなのって……。私、わたしぃ……、だめ、まだ、いってるの……。

[Anri] ボクも……、頭がフラフラだよぉ……。ヘレナの声が、まわってるよぉ……。あ、だめだ、消えるぅ……。

[Narration] なおも激しく身体の火を燃やしながら、二人の意識は闇へと落ちていった……。

[Helena] 起きなさい! 杏里・アンリエット!

[Anri] ……う、う、う゛〜……。

[Narration] ヘレナの一喝が、杏里の意識を覚まさせると同時に、激しい頭痛を引き起こす。

[Anri] あ゛〜? ヘレナ〜?

[Helena] いつまで寝ているの!もう起床時間はとっくにすぎているのよ!

[Anri] あ゛、う゛、も、もっと静かな声で〜。

[Narration] ヘレナの一語一語が、杏里の脳髄に突き刺さる。見渡せば、ヘレナの部屋だというのがわかる。陽の光で明るい室内、喚起された空気、微かに残るアルコールの……。

[Anri] あ゛、う゛、う゛う゛〜……!

[Narration] わずかに残ったその匂いを知覚するたびに、激しく杏里の頭が痛みに揺さぶられる。朧げな昨夜の記憶をたどろうとすれば、さらに痛みが増す。

[Helena] まったく、なんてザマなのよ!あなた、自分のしたことを憶えてるの!?

[Anri] 憶えてる、憶えてるけど〜、思い出せない〜、頭が痛い〜。

[Helena] 憶えてるんだったら、反省なさい!

[Anri] してる〜、ごめんなさい〜、ヘレナ〜。

[Narration] 謝りながら、杏里の頭に疑問がよぎる。確かに、夕べは二人して酔っぱらった。しかし、不意をついて飲ませたヘレナの方が、明らかに量は多くなかっただろうか?

[Anri] ヘレナ〜?

[Helena] なに!? 早く服を着なさい! いつまでそんなはしたない格好でいるつもり!?

[Anri] すぐ着るから怒鳴らないで〜。ヘレナはなんともないの〜?

[Helena] なんともって何が?

[Anri] あ〜、その〜、二日酔い〜。

[Helena] ……そんな理由でのろのろとしてるって言うの、あなたは! 二日酔いなんてだらしない!

[Anri] そ、そんな〜、ボクだけこんな目にあってるの〜?不公平だ〜。

[Helena] 言い訳はもういい! さっさとシャワーをあびて目を覚ましてきなさい! いい、私の部屋で朝を迎えておいて、授業に遅刻なんて絶対に許しませんからね!

[Anri] あ゛〜。

[Helena] 起きなさい、杏里!

[Anri] ごめんよ、ごめんよ、ヘレナ〜。

[Helena] 杏里ったら!

[Narration] 自分の名を呼ぶヘレナの声を耳にしながら、杏里は激しい頭痛と吐き気をもろとも仁、再び意識を闇の中へと落としていった。

sapphism_no_gensou/6300.txt · Last modified: 2018/05/22 17:15 (external edit)