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sapphism_no_gensou:4671

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[Narration] 温室にやってきた杏里は、その奥のほうでピョンピョン飛び跳ねているアンシャーリーを見つけた。

[Anri] やあ、アンシャーリー、ずいぶんと楽しそうだねぇ。

[Anri] 一体何をやってるんだい?

[Anne Shirley] ……伝統的な訓練。

[Narration] アンシャーリーは、飛び跳ねるのをやめて答えた。

[Anne Shirley] お父様からもらった苗は成長が早いからこうやってその上を跳ぶの。

[Anne Shirley] じゃないと大きくなった時舐められるですか?

[Anri] よくわからないけど大変だね。ところでなにを植えたんだい?

[Anne Shirley] それはバナナの仲間みたいなものよ。

[Anri] バナナ?コロンビアからバナナ送ってきたの?

[Anne Shirley] あるいはピーナッツの皮、もしくはレタスの芯、時折ピーマンな気分にも。

[Anri] バナナの仲間でピーナッツとレタス?それでピーマンだって?

[Anri] どんな植物だか、想像もつかない。

[Anne Shirley] …………。

[Anri] アンシャーリー?

[Anne Shirley] ならこれを。

[Narration] アンシャーリーが差し出したのは、三角に折りたたまれたパラフィン紙。どうやら粉薬を包んであるようだ。

[Anri] これは?

[Anne Shirley] この木からとれる生薬。

[Anri] ふーん、漢方薬なんだ。

[Anne Shirley] ううん、でも、香港が手に入る。

[Anri] ……いや、いらない。なんとなく予想がついた。

[Anne Shirley] そう?

[Narration] アンシャーリーはパラフィン紙を元に戻すと、再び苗の上を跳び始めた。

[Narration] もはや杏里には興味はないらしい。

[Narration] 杏里は小さくため息をついた。

sapphism_no_gensou/4671.txt · Last modified: 2013/06/01 22:49 (external edit)