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sapphism_no_gensou:3411

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[Anri] こんばんわ、アイーシャ!

[Aisha] あ、杏里……。

[Anri] また、キミの声が聞きたくなって、つい、電話をかけてしまったよ!

[Aisha] ……昼間、会ったばかりなのに? 雨に濡れてしまったけど、大丈夫? 風邪とかひかなければいいけれど。

[Anri] ボクの方はご心配なく。今もこうして、お風呂に入ってあったまっているからね! アイーシャの方こそ、気をつけてね!

[Aisha] うん、ありがとう……。でも、そもそも、あんなスコールの中を、走り回ったりしなければよかったのかもしれないわよ?

[Anri] うーん、そう言われちゃうと。でも、滅多にできないことができたんだもの、ボクはとっても満足してるよ!

[Aisha] ……それもそうね。私も、おもしろかった。

[Anri] そうだろう!? あの、体を叩く強い雨の心地よさ、体にはりつく、濡れたシャツの感触!

[Aisha] ええ、靴なんて意味が無くなるくらい、水浸しの中を走ってたのよね。

[Anri] そう! そして、雨は上がり、雲間からのぞく太陽!

[Aisha] ………………。

[Anri] 普段よりもいっそう、あの陽光がすがすがしいと思わなかったかい?

[Aisha] ……そうね。

[Anri] うん、また、スコールが近づいたら教えてよ。

[Aisha] だめよ、きっと、今度こそ、風邪をひいてしまうから。

[Anri] ちぇ。それじゃ、アイーシャ、今日は少しだけ、温かくして寝てね。おやすみ!

[Aisha] おやすみなさい、杏里。

[Anri] 寝坊しました……。

[Aisha] あ、気にしないで。忙しいから疲れてたのよ。

[Anri] う〜、ごめんなさい。

[Aisha] だから、気にしないでいいのよ。私、一人でも平気だったし。

[Anri] 目覚ましかけたんだけど、止めちゃって……。

[Aisha] だから! 気にしないでって!

[Anri] だって、アイーシャがそうやって優しくしてくれるほど、なんかすまない気持ちがこみ上げてきて。

[Aisha] そう思ってくれるだけでいいのよ。

[Anri] また、ぐぐっと。

[Aisha] ……。

[Narration] 受話器が、苦笑混じりのため息が拾ってくる。

[Anri] ……呆れさせてごめんね。

[Aisha] もう……、そんな謝り方もないでしょう?

[Anri] でも、なんだか嬉しいよ。アイーシャがなんかどんどん素敵に、綺麗になっていく気がする。ううん、ごめん、気のせいじゃないよね。

[Aisha] え、なに、それ……。

[Anri] ほんとにそう思ってるよ。なんて言うのかな、キミが内側から花開いていくのがわかる。

[Anri] それを見ていられるのが嬉しいな。

[Aisha] ……なんて答えればいいのよ。

[Anri] なんでもいいよ。今は声を聞かせてくれれば。

[Aisha] ……きっと、杏里に影響されたんだわ、私。

[Anri] 輝きはキミ自身のものだよ。ボクが手伝えたのなら、それは嬉しいんだけどね。

[Aisha] ……輝き、なんて……。

[Anri] どうしたの?

[Aisha] ……ううん、なんでもない。会いに来れなかったからって、杏里、変なことばっかり言うのね。

[Anri] あ、しまった。変なことじゃないのに。

[Narration] 杏里の声に、微かな笑い声が応える。

[Anri] わかった、埋め合わせはするよ。

[Aisha] え?

[Anri] 今日の分も含めて、たっぷりアイーシャとすごす時間をつくろう! ね、日曜日にデートしよう。

[Aisha] 強引な論法ね。筋が通っているのかいないのか、まるでわからないわ。

[Aisha] でも、ありがとう。私も杏里に会いたい。

[Aisha] 日曜日、楽しみにしてるから……。

[Narration] 通話が終わり電子音が響く子機を、杏里はしばらく見つめていた。そして。

[Anri] やったぁ!

[Narration] 杏里は歓声をあげると同時に子機を高く放り投げる。そして、頭の先まで湯船に沈み込んだ。

[Anri] ふぅ、今日も忙しかったな。まじめに捜査すると大変だ。

[Anri] でも、犯人が学生はほとんど知らない通路を使ったっていうのは、きっと重要な情報に違いないぞ。

[Anri] 教えてくれたイライザに感謝しなくちゃ。

[Anri] おまけに素敵なチップももらえたし……。あ、ボクが払ったのか

[Anri] そして、今日のトピックス、さすがはヘレナ!

[Anri] ソヨンがボクが犯人であることを否定してくれなかったのは残念だけど、仕方ないよね。

[Anri] あれ? 犯人は女性らしいってことは、結局、ボクへの疑いは全然晴れないのか。

[Anri] あれあれ?

[Anri] しかし、悪ふざけがすぎちゃったかな? ヘレナのお説教の長かったこと……。

[Anri] 同じ二人で時間をすごすなら、Hした方が絶対いいのに……。

[Anri] ……こんなこと言うから怒られるんだろうけどさ。

[Anri] でも、ニキがあんなにボクのために頑張ってくれるなんて、感動しちゃうな。

[Anri] おかげで、職員用通路や教員用通路の場所にずいぶん、詳しくなってしまった。

[Anri] ……夜這いに使えないかな……。

[Anri] いや、いやいや、今、そんなことを考えちゃ、レイプ犯のやつと一緒だ!

[Anri] よし、一刻も早く犯人を見つけて、自由に通路を使えるようにするぞ!

[Anri] しかし、アンシャーリーの捜査は、さすがに彼女らしい……、とは思うけど、ちょっと問題ありだなぁ……。

[Anri] まあ、捜査方法がばれたりすることはないと思うけど。

[Anri] まあ、先生達の日曜夜の動向がわかったんだからいっか。

[Anri] いいんだよな、きっと。アンシャーリー、副作用なんかでないよね……。

[Anri] そして、ビジターズのおチビちゃん達もご苦労様でしたっと。

[Anri] ま、ちょっと苦労したけど、立派な情報になったからよかったよかった。

[Anri] よかった、よね?

[Anri] 明日はどよーび! 推理のじかーん!

[Anri] それでもって、あさってはにちよーび!デートの日!

[Anri] 頑張るぞ、おー!

sapphism_no_gensou/3411.txt · Last modified: 2013/06/01 22:49 (external edit)