User Tools

Site Tools


sapphism_no_gensou:3361

Place translations on the >s

[Helena] 杏里、起きなさい! 杏里!

[Anri] ん、ん〜。

[Helena] 起きなさいってば、杏里!?

[Anri] ん〜、も、もうちょっと〜。

[Helena] もうちょっとじゃありません!とっとと起きなさい!

[Anri] ふ、ふあ〜ぁ。

[Narration] 体を強く揺り動かされて、杏里は目を覚ました。見慣れた部屋だ。ヘレナの部屋のベッドの上。

[Anri] あ、おはよう、ヘレナ。

[Helena] おはようじゃないわよ。まったく、熟睡してるとは思わなかったわ。

[Anri] ごめんごめん。でも、ここのベッドって、すごい寝心地がいいんだよね。ヘレナの匂いがするからかな?

[Helena] な、なにをバカなことを言ってるのよ、あなたは!

[Anri] ごめんごめん。Hの後って、つい眠くなっちゃうんだ。それにほら、ヘレナとすると、激しくって。

[Helena] バカなことを言ってるんじゃありません!

[Narration] まったく悪びれない杏里の答えに、ヘレナは赤面して言葉を返す。

[Helena] まったくもう……。

[Anri] おかえり、ヘレナ。どうだった?

[Helena] ……ただいま。どうだったも何もないわ。ものの見事に大遅刻よ。私が着いた時には、ファンさんの面会時間は終わっていたわ。

[Narration] ため息をついて、ヘレナは答える。

[Anri] えー、それじゃ手がかりは何もなしってこと!?あーあ、ヘレナがボクにお説教なんかしてるから。

[Helena] だれのせいだと思っているのよ! ……まるっきり何もなかったわけじゃないわよ。PSの方がファンさんから状況を聞き取った調書は見せてもらったから。

[Anri] へえ! で? どんなことが書いてあったんだい? ソヨンはボクが犯人なんかじゃないって、証言してくれた?

[Helena] ……そんな都合のいいこと、あるわけないでしょう? 第一、ファンさんは襲われた時、目隠しをされていたのよ?

[Anri] え……、そうだったんだ。

[Helena] 調書を要約すると、こんなところよ。だいたい日曜夜十一時過ぎ頃、部屋に忍び込んできた犯人に、ファンさんは気絶させられた。

[Helena] 目隠しをされ、手足を拘束された。口にも、おそらくファンさん自身の下着でふさがれた。そして、レイプされた。

[Anri] ………………。

[Narration] ヘレナは、つとめて調書に書いてあったままを伝えようと、抑えた口調で話す。杏里はそれを黙って聞いていた。

[Helena] ファンさんは途中で意識がなくなったそうよ。そのまま、月曜日に職員に発見されるまでの記憶はないみたいね。

[Helena] あと……、ファンさんが感じたことなんだけど、襲われている最中の、犯人の息づかいや、肌の感触、体の匂いとか……。

[Helena] そういうものを思い出してみると、犯人は女性だと思ったんですって。その、ファンさんの体の傷の具合からも、犯人はほぼ、女性で間違いないみたいね。

[Anri] ……それ、ボクにとって有利な証言じゃないよね?

[Helena] 思いっきり不利よ。でも、ファンさんも立派だわ。つらいことだったのに、そこまで思い出してくれたんですもの。

[Anri] そうだね……。うん、ソヨンのためにも、なんとしても犯人を見つけなきゃね。うん、もっともっと手がかりが必要だ。

[Helena] ええ、そうね。頑張ってね、杏里。

[Anri] うん!

sapphism_no_gensou/3361.txt · Last modified: 2018/05/22 17:15 (external edit)