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sapphism_no_gensou:3281

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[Anri] アンシャーリーとニキがそれぞれ手伝ってくれるって言ってくれたのはありがたいんだけど……。

[Anri] ……二人とも、どうやって手伝うつもりなんだろう?

[Anri] ニキは他人とあまり話すことしないし……。アンシャーリーもなぁ。

[Anri] うーん、でも、シャーロック・ホームズスタイルはけっこう似合うかも。それで、虫眼鏡で床の足跡を見つけたりする……。

[Anri] 逆に、オーソドックスなトレンチコートと帽子で、刑事コロンボ風もいいかもしんないな。ドアを少しだけ開けさせて、「すみませんがね、お話をちょっと」とか。

[Anri] ……あまり役に立ってくれなさそうだなぁ……。

[Unknown] そこのお嬢さん、お茶はいかが?

[Anri] え?

[Narration] 不意の呼びかけに、杏里は振り返る。

[Anri] やあ、アンシャーリー。また、このパターンでご登場だね。

[Narration] 杏里の勝手な空想のリクエストに答えることなく、アンシャーリーはいつもの制服姿で、杏里の後ろに立っていた。

[Anne Shirley] こんにちわ、杏里。さあ、そこのベンチに座って。素敵なティータイムが始まるわよ。もうすぐ、時計を持った兎がやってくるから。

[Anri] なんだか、今日も素敵な夢を見てるみたいだね。

[Anne Shirley] いいえ、見ているのはすべてリアルよ。さて杏里、あなたはあたしに聞かなければならないことがある。

[Anri] はい?

[Narration] あくまで口調を、そして時には表情や視線すら、変えずに話題だけを切り替えるアンシャーリー。

[Anri] あ? え? えーと、こないだ言ってた事件の調査のこと。ずいぶん早くない?

[Anne Shirley] そうでもないわ。聞くの? 聞かないの?

[Anri] あ、聞きます、聞きます!

[Narration] 杏里とアンシャーリーは空中庭園の一角に備え付けられているパラソル付きのテーブルに腰を落ち着ける。

[Narration] アンシャーリーはどこから出したものか、自前のティーセットを手際よくその上に並べていく。

[Anne Shirley] 杏里、お茶は?

[Anri] いや、ボクはいいよ。

[Anne Shirley] そう、それは残念ね。あたしのスペシャルブレンドなのに。

[Anri] (いや、だからいらないんだけどね)

[Anri] それで、アンシャーリーはボクにどんな情報を教えてくれるんだい?

[Anne Shirley] そうね……。あたしとボゲードンが調べた情報と、どちらが杏里はお好みかしら?

[Anri] は? あ、えっと、じゃあ、両方。

[Anne Shirley] 杏里、運命は、つねに一つの選択肢しか選ばせてくれないのよ。あたしか、ボゲードンか、その両方か。

[Anri] うん、じゃ、両方。

[Anne Shirley] 抜け目がないのね、杏里。

[Anri] おかげさまで。

[Narration] 悠然とすら感じられる面もちで、アンシャーリーは杏里と言葉を交わす。

[Anne Shirley] それでは、長い長い話を始めるとしましょう。

[Anri] あの、出来れば手短に。

[Anne Shirley] 努力してみるわ。さて、情報ね。

[Unknown] ちょっと待ったぁ!

[Clare] 事件の情報すかさずキャッチ!

[Mirriela] どんなネタでも逃さずキャッチ!

[Coe] ちいちゃなことでもがっちりキャッチ!

[Visitors] 我ら、美少女探偵団!

[Anne Shirley] それでね、ボゲードンの大活躍で、教員の半数以上から日曜夜のことを聞き出せたのよ。

[Anri] なるほど。でも、どうやって? その、ボクにもボゲードンってあまりよく見えないんだけど。

[Clare] ちょ、ちょっとぉ!

[Mirriela] ……流されてるな。

[Coe] あらら〜。

[Anne Shirley] そうね、すべての人にボゲードンが受け入れられるとは思ってないわ。でも、あたしがいれば大丈夫。

[Anri] そういうものなの?で、先生達から、どうやって聞き出したわけ?

[Anne Shirley] 別に、普通に。お茶を出して、お話をしただけよ。

[Anri] それか……。

[Narration] アンシャーリーの出すお茶には、なぜか気分が高揚したり、逆に激しく落ち込んだり、とにかく不思議な効果があることを杏里は知っている。

[Narration] そのお茶の効果次第では、さすがのH・B・ポーラースターの教員達でも、素直に聞かれたことに答えてもおかしくないだろう。

[Anne Shirley] それでは、これからはこのボゲードンに語っていただきましょう。

[Anri] できれば、同時通訳をお願いできるかな!

[Clare] だから待っててばぁ! わたし達にも聞かせてよぉ!

[Narration] テーブルを叩いて、クレアが割り込んでくる。

[Anri] やあ、クレア。

[Clare] 今気づいたふりなんかしないでください!

[Anne Shirley] まずは、社会科学部のレイチェル・フォックスからいきましょうか。

[Mirriela] お、おい、クレア、先輩、勝手に話し始めてるぞ。

[Coe] うわぁ、メモ、メモ〜。

[Anri] いや、別に無視してたわけじゃないんだけどね。ご覧のようにアンシャーリーの話がなかなか途切れなくて。

[Clare] 杏里先輩が捜査に協力しろって言ったんじゃないですか! なのに、こんなのってある!? あんまりじゃないですかぁ!

[Mirriela] おい、こら、クレアも手伝え!

[Anne Shirley] 21時42分、部屋で夜食を作って食べる。22時28分、お風呂へ。23時22分、就寝。続いて、音楽科のシグリア・マーシャローニス。夕食から部屋へ……。

[Coe] あぁ、アンシャーリーさぁん、もっとゆっくりはなしてくださいよぉ〜。

[Clare] あ、あ、待って!わたしも今、メモ帳出すから!

[Anri] ……三人とも、お茶はいるかい?

[Visitors] いりません!

[Anne Shirley] あ、杏里、あたしとボゲードンにお願い。

[Narration] 二時間後、ほとんど休みなしに話し続けたアンシャーリーの報告は終わった。

[Anne Shirley] それでね、ボゲードンの大活躍で、教員の半数以上から日曜夜のことを聞き出せたのよ。

[Anri] なるほど。でも、どうやって? その、ボクにもボゲードンってあまりよく見えないんだけど。

[Anne Shirley] そうね、すべての人にボゲードンが受け入れられるとは思ってないわ。でも、あたしがいれば大丈夫。

[Anri] そういうものなの? で、先生達から、どうやって聞き出したわけ?

[Anne Shirley] 別に、普通に。お茶を出して、お話をしただけよ。

[Anri] それか……。

[Narration] アンシャーリーの出すお茶には、なぜか気分が高揚したり、逆に激しく落ち込んだり、とにかく不思議な効果があることを杏里は知っている。

[Narration] そのお茶の効果次第では、さすがのH・B・ポーラースターの教員達でも、素直に聞かれたことに答えてもおかしくないだろう。

[Anne Shirley] それでは、これからはこのボゲードンに語っていただきましょう。

[Anri] できれば、同時通訳をお願いできるかな!

[Anne Shirley] それが杏里の願いなら。まずは、社会科学部のレイチェル・フォックスからいきましょうか。

[Anne Shirley] 21時42分、部屋で夜食を作って食べる。22時28分、お風呂へ。23時22分、就寝。続いて、音楽科のシグリア・マーシャローニス。夕食から部屋へ……。

[Anri] ちょ、ちょっと待って、今、メモをとるから。

[Anne Shirley] メモは物質世界に刻まれた小さな傷に過ぎないわ。本当に必要な言葉は、内的宇宙の中で霊的存在に昇華するのよ。

[Anri] その記憶法は今度ゆっくり教わるよ。

[Anne Shirley] 時間はとらせないわ。お茶を飲めば大丈夫。

[Anri] いや、いい。

[Anne Shirley] お薬は?

[Anri] それもいい。

[Anne Shirley] では、あたしとボゲードンだけでいただきましょう。では、報告を続けます。

[Narration] 二時間後、ほとんど休みなしに話し続けたアンシャーリーの報告が終わった。

sapphism_no_gensou/3281.txt · Last modified: 2013/06/01 22:49 (external edit)