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sapphism_no_gensou:2361

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[Narration] もはや人目につかないように──というより、単なるクセのようにこっそりと教室にやってきた杏里は、今回もヘレナの姿を捜して教室内を見回した。

[Helena] ……もう、呆れるわ。

[Anri] うわ、ヘレナ!?すごいね、いつもボクを先に見つけてくれる。

[Anri] これも愛ゆえだろうか?

[Helena] ば、馬鹿なことを言ってないで!

[Helena] それより、用件は同じなんでしょう?

[Anri] うん、そう。

[Helena] 手がかりになるかどうか知らないけど、ウィザースプーンさんが、杏里のことを捜していたわよ。

[Anri] ああ……たぶん、その話はもう聞いたと思うな。

[Helena] そう……だったら、特に目新しい話もないわ。ごめんなさい、杏里。

[Anri] いやあ、ヘレナはいつも良くしてくれているよ。感謝してるとも。

[Anri] ううん、感謝の言葉じゃ足りないぐらいに、愛してるよ、ヘレナ。

[Helena] ば、馬鹿……!

[Anri] 名残惜しいけど、今は行くよ。

[Helena] ええ……頑張ってね。

[Narration] ヘレナに見送られながら、杏里はこそこそと教室を後にした。

[Anri] クローエがボクを?

[Helena] ええ……いつものように、図書館に居るのじゃなくて?

[Anri] そうだね、会いに行ってみよう。

[Narration] ヘレナはしばらく首をひねる杏里を見ていたが、そっと小声で尋ねた。

[Helena] ねえ……実際、どうなの杏里?犯人の目星はついたのかしら?

[Anri] まだ、とてもそこまではね……。

[Narration] ふっ、と杏里の表情がかげる。

[Narration] が、すぐにいつもの陽気さを取り戻した。

[Anri] まあ、大丈夫だよヘレナ。あと1週間とちょっと。

[Anri] 必ず、犯人を見つけてやるさ。

[Helena] うん……頑張ってね。

[Anri] ああ、それじゃ行くよ。

[Narration] 杏里はこそこそと教室を後にした。

sapphism_no_gensou/2361.txt · Last modified: 2013/06/01 22:49 (external edit)