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sapphism_no_gensou:1172

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[Narration] 複雑にくねり、曲がるたびに道幅も変わる。そんなカビくさい地下道を、二人はおっかなびっくり進む。

[Narration] 暗闇をたたえた脇道を、いくつも後にしてきた。その奥で、ちらちらと瞳のような輝きがまたたいたようにも見える。

[Anri] (無論、気のせいだとも)

[Narration] 広場の壁の隙間から入ってきた時には聞こえていた水音も、もう聞こえない。

[Soyeon] ……杏里さん、いらっしゃいますよね?

[Anri] うん。いるとも。

[Narration] 今度はソヨンが先頭に立った。ソヨンはめざとく障害物を発見して、杏里に報せた。

[Narration] クローエの話では、自分たちは船尾側に向かっているはずだ。

[Narration] 杏里も、どこかに犯人の痕跡が無いかどうかよく注意しながら歩く。

[Anri] (それにしてもゴーストか……)

[Anri] (でも…… ソヨンは幽霊とか怖いのかな?)

[Anri] (ボクはちっとも信じてないけど、 年下の美少女の幽霊だったら いてもいいよ。うん)

[Soyeon] ……杏里さん?

[Anri] (いやむしろ、いてほしい……! ボクが満たされぬ思いを解き放ち 天国へ連れていってあげるのに……)

[Anri] (……ニャー)

[Narration] 杏里はぴたと足を止めた。

[Soyeon] あ、杏里さん!?

[Narration] 先に進んでいたソヨンが、慌てて戻ってくる。

[Soyeon] 杏里さん、お返事がないから…………焦ってしまいました……

[Anri] ……ニャー?

[Soyeon] なんですか? 杏里さん。

[Anri] ニャー。

[Soyeon] ……はい?

[Anri] ねえソヨン。今、ネコの鳴き真似、した?

[Soyeon] え……いいえ?していませんけれど……

[Anri] あれ……でも、確かに……あ、あそこだ!

[Narration] 今まさに通り過ぎようとした袋小路の一つ。その遙か上のほうに、小さくうごめくものがある。

[Soyeon] ……ひ、光りました! ほ、ホントです!杏里さん、猫ですよ!

[Narration] 時折明滅しながら、ぼうっと光る青い輝きは、まさにネコの瞳、キャッツアイだった。

[Anri] 暗くてよく見えないけど……かなり小さいな、子猫みたいだ……

[Soyeon] …………こ、子猫……っ

[Anri] どうやって登ったんだろ……というより、降りられない……? あんなところで……

[Soyeon] あ、あたしッ、いきます!

[Anri] ちょ、ちょっとソヨンっ! このボロボロの壁をクライミングする気かい?無理だよ! 危なすぎる!

[Soyeon] 大丈夫です!

[Anri] だいいちそんな格好じゃ……わかった、ボクにまかせてくれ。

[Soyeon] 杏里さん!

[Narration] 杏里は腕まくりすると、壁の手がかりに取りついた。

[Soyeon] 杏里さん、お願いします!

[Anri] ウィ……やっ……よいしょっ……こう見えても……ボクは……木登りだったら……っ……

[Soyeon] 得意だったんですね!

[Anri] いつも下から見ていたもんだよ……

[Narration] 同じく地下道を行くクローエは、格好をつけて安うけあいしてしまったことを、後悔しはじめていた。

[Narration] 実際のところ、ニキとは意志疎通もままならないのだから、彼女が何を発見しようと、クローエには分からない。

[Narration] ただ、ニキを避けている自分を、ソヨンや杏里の前でさらけ出したくないがため、あの場ではイエスと言ってしまった。

[Niki] …………

[Narration] なんとか顔を見分けられるほどの距離を置いて、ニキはついてきていた。

[Chloe] (……彼女にも避けられているのかしら。 無理もないけれど……)

[Narration] ニキには、つい先日、図書室での杏里との親密な抱擁を目撃されたばかりだ。

[Chloe] (でもあの晩は何もなかったの…… ……そんな言い訳をしても仕方ないし)

[Chloe] ……ふぅ……

[Narration] 面倒見のいいヘレナや、イライザに比べ、自分はとてもこの少女の扱いが不得手だ。それはよくわかっている。

[Narration] 別にニキを嫌っている、というわけでもない。

[Narration] ようやく杏里という人間を理解しはじめた最近では、このニキという少女が、なるほど愛らしいとさえ思えた。

[Narration] 杏里の視点になりかわって見ればの話だが。

[Narration] また、同じ“杏里・アンリエット被害者の会”の一員としては、同情すら感じよう。

[Niki] …………

[Narration] ニキの立ち止まった気配を、クローエは敏感に察知した。

[Narration] 振り返ると、ニキはみじろぎもせず、すこし道をはずれた場所の床を凝視している。

[Narration] 何だろうとクローエは歩み寄り、その勢いで何かを蹴飛ばした。

[Narration] 暗闇にごろごろと転がっていったのは、しゃれこうべだった。

[Chloe] うっ……じ、人骨!?

[Narration] そのころ。杏里とソヨンは───

[Anri] わっ、うわっ

[Narration] 壁面には黒いオイルが染みだし、やたらにぬめる。さらに上への手がかりを求めて、水平方向に移動しようとした杏里は、つまさきをすべらせた。

[Soyeon] 杏里さんッ! 右です!もうすこし、右足をあげてっ

[Anri] くっ…………

[Anri] (とは言われけれど……もう1センチでも 右足を上げたら、きっとツる………… むしろツる……絶対に……)

[Soyeon] ああっ、お、落ちちゃうっ!

[Anri] いや……まだなんとか…………え? 猫のほう?

[Anri] (……まだろくに目もあいてないのか…!? 時間が無いぞっ……)

[Soyeon] ああぁぁ、杏里さぁんッ

[Narration] ソヨンの懇願を背に受けて、杏里は一念発起する。

[Narration] 思い切り伸ばした右手の先、ぎりぎり届かない場所にある金属のパイプ。それに取りすがれさえすれば、目的地はすぐだ。

[Anri] くっ……ぐぅっ……い…やあっ!!

[Narration] 杏里は靴先を乗せる壁面のわずかな段差に、力を込め、決死のジャンプをした。

[Narration] しかし───してやったりと、歓喜の表情で握りしめたパイプは、手の中で粉々になった。

[Anri] え?

[Narration] ずだだだ、だ、だーん!

[Soyeon] 杏里さんっ! ご無事ですかっ?

[Anri] すっごく痛ーい!……でも、怪我は無いみたいだ。

[Soyeon] ああっ、杏里さん、あたしやっぱりいきます!

[Anri] そ、ソヨン……やっぱり、ここで待ちかまえて、ナイスキャッチしたほうが……

[Soyeon] ダメですよ! もし落としてしまったりしたら、どうするんですかっ!

[Narration] ボロボロになって言葉もない杏里の前で、ソヨンはチマチョゴリの下帯を、さっとほどきはじめた。

[Anri] あ……ソヨン……?

[Narration] 杏里の目前で、ソヨンはチマ(スカート)を脱ぎ捨てた。

[Narration] 子猫の鳴く壁の一点を、きっ、と見あげ飛びついた。

[Narration] 少女は、杏里が登る間にすでに、足がかりとなる突起の位置を覚えてしまったのだろう。

[Narration] 決して焦ることなく、常に3点で体を保持しながら、確実にその小さな体を持ち上げていく。

[Narration] その身軽さと確かな技術に、杏里は舌を巻く。

[Anri] す、すごいっ、すごいやソヨン!

[Narration] そして、それ以上の大きな感動に体をうちふるわせてもいた。

[Anri] (……ね、猫さんパンツ……!)

[Narration] クローエは、顔をしかめて、さらに人骨へと目を寄せた。

[Chloe] うっ……何か文字が刻まれてる……死者の尊厳を何だと……

[Narration] 自分で蹴り飛ばした物については、すでに懺悔を済ませたらしい。

[Narration] おそるおそる、大腿骨らしき骨に手を伸ばして読みあげる。

[Chloe] ……m……a……d……

[Chloe] メイド……イン……チャイナ……

[Niki] …………

[Chloe] ……な、何よ。おもちゃじゃない?趣味の悪い……

[Narration] クローエは怒って骨を投げ捨てた。

[Narration] カランカランと骨は暗闇に消えていく。

[Chloe] ……行きましょう。

[Narration] 複雑なつくりの地下道は方向感覚を大いに狂わせたが、逆にクローエにはおおよその自分の位置が見当つきはじめた。

[Narration] ここは、いわば船の内臓と内臓の間隙だ。

[Narration] 今、目にしている壁の規模から、内側の施設を類推できる。

[Narration] 本来なら、ぴったりと組み合わさって、こんな無駄な空間など生じないはずだ……。

[Chloe] (まさに、父と兄の亀裂そのものというわけね……)

[Narration] ふとクローエは思いとどまった。

[Narration] もしかして、本当にカタコンベを作ろうとしていたのかもしれない。

[Narration] ……とすれば、無駄なものや人間的なものが大好きだった父のほうが、合理主義の兄よりも一歩上手だったことになる。

[Narration] 船内に教会や病院があって、墓が無いのはアンバランスだとでも思ったのだろうか。

[Narration] クローエはそんな考えに行き着いて、思わず笑みを漏らした。

[Niki] …………?

[Narration] 物音が通路の先から聞こえてきた。やがてそれは水音であるとわかる。

[Narration] 急に差し込んだ光に、二人は目がくらんだ。

[Narration] ソヨンの決死の登攀は続く。

[Soyeon] ハァ……ハァ……

[Narration] 杏里の到達点はすでに遙か下となり、ついにソヨンは望む高さへたどり着いた。

[Anri] そこだ! あと、ほんのすこし左だよ!

[Soyeon] ハイ!

[Narration] ゆっくりと近づいていくと、向こうも気配がわかるのか、弱々しかった鳴き声がまたいくぶん強くなった。

[Narration] しかし、登り始めた時に比べて、ずいぶんと奥へと入ってしまっているようだ。

[Narration] そろそろと平行に移動しつつ、ソヨンは壁に開いた隙間をのぞきこんだ。

[Soyeon] ……あっ……

[Narration] ソヨンは息を呑んだ。15センチほどの幅しかない、狭い暗がりだ。

[Narration] おせじにも可愛いとは言い難い、油にまみれ骨と皮ばかりにやせた子猫が、そこにいた。

[Narration] そのすぐ隣には、やはり同じように痩せ細り、すでに息絶えてしまった兄弟らしき子猫の姿があった。

[Narration] 親猫の姿は無く、どこへいったかも勿論わかるはずもない。

[Narration] 泣きやまぬ子猫に向かって、ソヨンは夢中で腕を伸ばした。

[Soyeon] おいで……おいで、ホラ……っあたしと一緒に行こう……

[Soyeon] だめ……ここにいたら……死んじゃうよォ……ッ

[Narration] ソヨンは懸命に隙間に腕をさしこんだ。

[Narration] 指先にやわらかい感触があった。なおも触れると、よたよたと歩きながら、ぬくもりへと体を寄せた。

[Narration] そのまま手のひらを下にまわして猫をのせると、慎重にすくいあげる。

[Soyeon] 動いちゃだめ……そう、いい子だから……

[Narration] そろそろと引き寄せた手に乗って子猫が現れる。ソヨンは安堵の息をついた。

[Soyeon] はぁぁ…………よかったァ……もう大丈夫だからね……もう、おまえを死なせやしないからね……

[Narration] ソヨンは、抱きかかえた小さな命に、頬を寄せた。その瞳には、喜びの涙が光っていた。

[Soyeon] ……つかまえました!

[Soyeon] これから降りますから、杏里さん……あの……っ……

[Anri] わかった! 足を置く場所を教えるよ!ゆっくり降りてきて!

[Soyeon] ハイ!

[Narration] 杏里は下から叫びながら、ソヨンを誘導した。

[Narration] 中ほどまでソヨンが降りてきたところで、杏里は、内心安堵の息をついた。

[Narration] そしてまた、悔しさに歯がみもする。

[Anri] (ああ……も、もうあとほんの少しで……ソヨンのおしりタイムが終わっちゃうんだっ……)

[Soyeon] あ、杏里さん……このまま、まっすぐでよろしいんですかっ!?

[Soyeon] だ、黙ったままでいられると……は、恥ずかしいですよ!

[Narration] ソヨンはここに至って、ようやく自分の格好をかえりみる気持ちが生まれ、顔を赤らめた。

[Narration] 下着一枚だけのヒップむきだしで、杏里に向かって、大きく脚を開いたり、閉じたり、尻を突き出したり……

[Soyeon] いや〜〜っ、は、恥ずかしいですっ!見ちゃだめですっ!

[Anri] そ、そんなことないよっ!可愛いよ! とってもキュートだよ!

[Soyeon] そんなことありません!目を閉じていてくださいっ、杏里さん!

[Anri] それじゃ、ナビゲートできないじゃないか!

[Soyeon] もう大丈夫ですから!

[Anri] ちゃんと下に降りるまでが、壁のぼりだよ!見つめるよボクは!そりゃもう、穴があくほど!

[Soyeon] お気に入りに穴をあけないでください!

[Anri] 失敬! では、なめまわすように!

[Soyeon] なめるのもだめです!

[Anri] (……あああ、あと五メートルもない)

[Anri] (じ、時間よぉ、止まれぇぇっ!)

[Narration] 杏里がそう念じながら、チマを胸にかきいだくと、果たしてソヨンの降りる動きは止んだ。

[Soyeon] …………

[Anri] あれ?……ど、どうしたんだい、ソヨン!?

[Soyeon] あっ……だめ……だめだったら……

[Narration] 子猫はソヨンの胸元を抜け出し、肩へと這い登ってしまっていた。子猫にとってはそれが乳房を求める自然な動きなのだった。

[Narration] ソヨンはなんとか子猫をつかまえようとするが、腕がうまくあがらない。

[Soyeon] だめっ、動かないで! 危ないよっ!

[Soyeon] あっ、ああ……!

[Narration] 転び落ちそうになる子猫を、ソヨンはとっさに体をひねり、両手で捕まえた。

[Soyeon] っ……きゃぁぁぁぁぁぁっ!

[Anri] わぁっ、ソヨ───ンッ!!

[Narration] クローエとニキは広がる水面を呆然と眺めていた。

[Chloe] …………

[Niki] …………

[Chloe] プールよ?

[Narration] こくんとニキも頷く。

[Narration] 地下道は途中から、地下水道の様相を呈し、船の中央部にあるプールへとつながっていた。

[Narration] プールの水は、浄水設備を通して、常に循環している。どうやらその一部が、あの地下道へ引き込まれているらしい。

[Chloe] カリヨンのゴーストって……なに?

[Narration] クローエは自分に問いかけるように言った。

[Niki] …………

[Narration] 広場に戻った杏里は、並んでベンチに座り、ソヨンに手当を受けている。

[Soyeon] 杏里さん。すみません、ちょっとしみますよ……

[Anri] だ、だいじょう……ぶ! ……!!!

[Narration] すり傷に消毒薬を噴霧されて、声もなく叫ぶ杏里。

[Narration] 手当を続けるソヨンの膝の上では、子猫が小さな寝息を立てていた。

[Narration] 授業から開放されたビジターたちが通りがかり、めずらしいものでも見るように子猫をのぞきこんでいく。

[Narration] 蒸しタオルで子猫の汚れを落としてやると、はっきりとした縞の模様が現れた。

[Narration] まだ生まれて2週間たっているかどうかの、片手で軽々と持てるほど小さい子猫だ。

[Narration] 「この猫、しっぽが無いんですね?」ビジターの一人に言われ、ソヨンははじめてそれに気がついた。

[Soyeon] 本当だ……。さっきは夢中で気がつかなかった……!

[Anri] 栄養不足で切れちゃったのかな?

[Soyeon] そんなことって、あるんですか?

[Anri] さあ?アイチチチ……

[Anri] 一休みして、なにか食べさせたら、その子猫ちゃんにもお風呂に入らせてあげたいね。

[Soyeon] えっ? ……ええ。

[Narration] 程なくして、クローエとニキは、壁の穴とは反対の、広場への出入り口から戻ってきた。

[Chloe] ただいま。

[Anri] やあ、クローエ、ニキ!無事に戻れてよかったよ。

[Chloe] ……なによ、あなたたち。わたし達だけ働かせておいて、猫を拾っていたの?

[Anri] そんな言い方ってないよ、クローエ。

[Anri] 子猫は助かったし!ボクは有意義な時間を過ごせたし!……良いことづくめじゃないか!?

[Narration] 腰に手をやってあきれるクローエは、ふとソヨンの膝を覗き込む。

[Chloe] ……あら、マンクス?

[Soyeon] ご存じなんですか、先輩?この子、尻尾が無いんです。

[Chloe] マンクス猫よ。遺伝的に尻尾を持たない猫なの。安心しなさいソヨン。

[Chloe] それに、船と一番関わりのある猫といっても良いのじゃないかしら。ずいぶんさまざまな伝説があるのよ。

[Anri] へえ。どんな……?

[Chloe] 曰く、スペイン艦隊の生き残りである。曰く、フェニキア人の貿易船が日本から買い入れてきた。

[Chloe] 曰く、ノアの箱船に最後に乗り込んだ一匹で、扉に尻尾を挟まれてしまった。───云々。

[Soyeon] へえ〜。

[Narration] 杏里とクローエは、地下道で見たものの情報を交換した。

[Narration] クローエは知識で、杏里たちは単なる幸運によって外に出ることできたが、実際には非常に複雑で迷いやすい場所であること。

[Narration] 一方はプールにつながっていること。

[Narration] さらにもう一方が、どこへつながっているかは不明だ。

[Chloe] 循環システムに戻らない水流となれば、どこからか漏れているのだわ。もう一度探求してみる必要があるわね。

[Narration] カリヨンのゴーストについては、結局、どちらのコンビもそれらしいものを発見することができなかった。

[Chloe] でも……ニキが妙なものを見つけたの。有力な手がかりになるんじゃないかしら。

[Narration] クローエは声を潜めて説明した。

[Narration] それは、プール側の地下道の入り口付近に隠されていたものだった。

[Chloe] ウェットスーツと、簡易酸素ボンベ。それと、よくわからない装置。なにかしら……大きな手袋のような……

[Anri] すごい! そんなものが!?

[Anri] ……持ってこなかったの?

[Chloe] ええ。わたしの独断だけど……いじるべきではないと思って。

[Chloe] 犯人にとって必要なものなら、あの場所にまた犯人が現れるに違いないわ。下手に動かしてしまったら、気づかれるでしょう。

[Anri] おお……うんうん、その通りだよ!ありがとう、ニキ、クローエ!機会をみはからって、調べに行かなきゃ。

[Chloe] 声が大きいわよ。あと、そうだわ、壁の入り口……

[Anri] ご覧のとおり。植木でカモフラージュしておいたよ。やっぱりソヨンに指摘されてね。

[Anri] ニキも、ご苦労さま。

[Niki] …………

[Narration] やはりニキはゴーストの正体が掴めなかったことが、まだ気がかりなようだった。

sapphism_no_gensou/1172.txt · Last modified: 2013/06/01 22:49 (external edit)