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okujou_no_yurirei-san:3124

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剣峰桐

……陽香。その、大丈夫?

休み時間、愛来んとこに旅立とうとしたオレを捕まえて、桐がなんか聞いてきた。

ものすげぇシンコクな顔して。どうしたんだろ。

古場陽香

なにが?

剣峰桐

な、なにがって。

剣峰桐

その、学園祭で陽香がやらかしたキスのことよ。ずいぶんと噂も広がっちゃったし、問題になっているって聞いて……。

あー。そのことか。

最近、こっち見ながらヒソヒソやってるヤツがいるんだけど、やっぱ「噂になってる」ってヤツだったのか。

まあ、そりゃ仕方ねぇというか、噂したいなら勝手にやってくれってヤツで。オレは噂してるだけのヤツのことなんか気にしてねぇし。気になるのは愛来のことだけだ。

でも桐、今なんか気になること言ったよな。

古場陽香

モンダイって?

剣峰桐

……そりゃ問題にもなるでしょ。

剣峰桐

学内で、学園祭で、たくさんの人の前で、キスしてさ……。それだけでも十分なのに、女同士でなんて。

古場陽香

あー、そこ? やっぱジューヨー?

剣峰桐

………………。

深い深いため息をつく桐。相変わらずシンコクな顔でオレのこと見てる。

……おいおい、なんかだんだん不安になってきたぞ。オレ、そんなヤベぇの?

オ、オレはいい。なにも怖いことなんかねぇ。ロッカーだし。ロッカーってそんなイキザマしてナンボだし。

でも、もしかして、このことで愛来に迷惑かかるってこと、あったりするのか?

剣峰桐

……立ち入ったことを聞いちゃうけどさ。その、どうしてキスしたの?

古場陽香

え? だって……。

なんでそんなこと聞くんだコイツ。そんなん言うまでもねーだろ。グモンだグモン。

てか、そんなこと聞かれたら、あの日のこと思いだしちまう。

ステージのライトに照らされて、愛来がオレのこと見つめてて、オレも見つめ返して、そんで……。

古場陽香

す、……好きだからだよ。オレ、愛来のことが好きだから。

古場陽香

し、しかも愛来だってステージに上がってきてくれてさ。あんなに顔が近くにあんだぜ?そりゃキスすんだろ!

剣峰桐

バカ、声が大きいでしょ!

古場陽香

…………。

剣峰桐

陽香にとっては、女同士っていうのは、あんまり気にならないことなのね。

古場陽香

つか、ツッコまれるまで気にしなかったぜ。

本当はツッコまれても気にしねぇけど。

古場陽香

ロッカーは些細なことぁ気にしねーんだ!ビートを外したら怒り狂うけどさ。

剣峰桐

……そ。

桐はしばらく黙って、何か考えてるみたいだった。

赤くなったり青くなったり、なにか言いかけてやめたり、もじもじしたり。……なんだろ、桐らしくねぇ。もっとファンクだったよな、桐って。

剣峰桐

……実はね、私も、付き合ってる人がいるんだ。

やっとまともにしゃべったと思ったら、そんなことだし。

……や、でも、ちょっとびっくりしたかな。桐ってなんか、そんなカンジしねーから。

古場陽香

へぇ、そうなんだ! あー、なんか意外……。

剣峰桐

相手、女の人。

古場陽香

……へ。

なんつった?

……あー、さすがにこりゃビックリしたかも。

別にオレ自身がこんなんだし、女と女でもモンダイねぇと思うけどさ。でも、ビックリはするんだよな。

もしかしてステージの上でキスした時とか、オレと愛来の噂を聞いた時、みんなオレが思う以上にビックリしてたのかな……。

剣峰桐

秘密だからね? 絶対よ?

耳まで真っ赤にして、怒ってるみたいな表情で、グイッと身を乗りだしてくる桐。

……これ、桐にとってはものすげぇ勇気のいるコクハクだったんだろうな。

剣峰桐

だ、だから、陽香と有遊さんのこと、他人事とは思えなくて。

それなのに、オレのこと心配して、打ち明けてくれたんだ。

剣峰桐

……応援してるからね。力になれることがあったら言ってよ?

剣峰桐

あと、くれぐれも慎重に行動しなよ。陽香は、とにかくバカ……、大胆なんだから。

言い換えんなよ、ビミョーに傷つくから。

でも、……なんか、なんかアレだ。

ぐわーっとテンションが上がるわけじゃねーんだけど、でもなんかうれしいっつーか、ありがてぇっつーか。

古場陽香

桐、あんがとな。

えっと、カンシャの気持ちを伝えたい時は、きれいなお辞儀をするといいって愛来が言ってたな。

ぐっと頭下げて、身体を直角に曲げてと。

古場陽香

(これくらい? これくらいか、直角って。……イテテ、ずっとやってっと案外腰にくるぜ、これ)

古場陽香

(カンシャって、どれくらいで伝わるんだろ。十秒くらいでいいかな? いいよな? 腰イテェし)

顔を上げると、桐は笑ってた。頭下げる前はすっげー緊張してたようだけど、どっかにいったみたいだ。よかった。

古場陽香

や、マジカンシャ。すっげーあんがと。

剣峰桐

一応、友達だからね。

古場陽香

一応かー。

ま、一応でもいいや。

オレは愛来に会うために桐と別れる。何人かの視線が突き刺さってきて、ちょっと鬱陶しいけど、気にしない。

愛来に会えたら、今のこと、ちょっとだけ話そうかな。

桐の秘密は話せないけど、オレらのこと応援してくれてるオーディエンスがいるぜ、って。

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okujou_no_yurirei-san/3124.txt · Last modified: 2018/05/22 17:15 (external edit)