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okujou_no_yurirei-san:3042

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剣峰桐

そうそう! やっぱりソロはそれなりに時間かかるけど手応えが違うんだよね。

阿野藤

あ、確かにそれ、わかるな~。パーティのほうがサクサク進めるし楽しいってのはもちろんあるんだけど、それとは違うおもしろさだよね~。

剣峰桐

力を尽くして戦うってのが、ね。ハマるんだよね!

阿野藤

うわ、桐ってストイック~。というか、マゾ?

剣峰桐

え、ちょ、ちょっと、いきなりハシゴ外さないでよ。阿野だって同じでしょ?

阿野藤

わかるけど、ソロでヤリコミはなかなか厳しいんだよねー、集会所は。やっぱ。双剣だと、特にね~。足止めて殴り合いになっちゃうし。

剣峰桐

えー。ていうか、双剣が足を止めるな! ガードできない武器は殴り合うな!

阿野藤

えー、双剣って言ったら、乱舞でしょ?

剣峰桐

こ、この乱舞厨が……!

梅雨もそろそろ終わりで、晴れた日も暑い日も多くなってきたころ。桐とあたしが話していたのは今ハマってるゲームのこと。ポータブルゲーム機の狩りゲー。

話の合うゲーム友達がいるってのはほんと、ありがたいよね。ゲームで遊ぶって言ってもいろんなゲームがあるんだもの。

その点、桐はありがたい友達。アクション好きだけど、そこまでうまくもないあたしからすると、桐は驚くぐらいストイックなゲーマーなのだ。

まぁ、使うキャラや装備はいっつも、かわいさ優先なとこもスジガネ入ってるけどさ。

知り合えてよかったと思う。心から! 趣味の合う子と出会うのってある意味、運だよね~。

桐と知り合ったのは一年のころ。確か、あたしがケータイに付けてたネコ型マスコットのストラップを見て……。

「あっ。限定品じゃない、それ!?」

って声かけてきたのが桐だった。どこでだってあんまり目立ちたくないあたしとしては、しまった、と思わなくもなかったけど……。

結果的にはよかった。うん。桐、いいヤツだしね~。ゲームもうまいし。少なくともあたしよりずっとうまいはず。

実績解除とかあたしより早いし、あたしの苦手な難しいFPSでもスイスイ進むし。

阿野藤

てわけで、集会所、やろ? やっぱりあたしはヌルく一緒に狩りたいって思うんだよね~。ね、桐サマ、素材、取りに行かない?

剣峰桐

望むところ! 弓使いはやっぱり、前衛がいてこそだしさ。あとね、別に、パーティプレイが苦手なわけじゃなくてさ……。

三山音七

阿野~、いる~?

阿野藤

あれ、ねな?

剣峰桐

今日も眠そうな顔してるねー。これから一狩りいこうって話してたんだけど、混ざる?

三山音七

まざる、まざる~。眠いよ今日も。眠いけどさ、ゲームは別~。あ、そうだ~。

三山音七

阿野~、借りてたゲーム返すよ~。やっぱり3は2より作り込みがちょっと浅いねぇ。

阿野藤

はっやいねぇ。あたしなんて、ガチのFPSはそんなに得意じゃないとはいえ、一週間以上かかったのに……。ねなは1日でクリアしちゃうんだ~。

三山音七

よゆ~、よゆ~。

阿野藤

さっすがぁ。

阿野藤

(……だから、ねなって、いっつも寝不足なのかな?)

阿野藤

それじゃ、狩りに行きますか。ねな、ちゃんと寝ないで参加してよ~。

三山音七

だいじょぶだよ~。

ちなみに、ねなは槍使い。あたしたち3人の中では一番うまい。でも、かなり大きな問題があって……。

阿野藤

(2時間以上プレイしてると寝落ちしちゃうんだよね、ねな。ちゃんと時間見とこう)

阿野藤

(……)

阿野藤

(……あれ?)

ゲーム機を両手に持って、いざ電源を入れようとしてあたしは気付いた。

……ねな、一人でこの教室まで来たの?

阿野藤

ねな?

三山音七

ん~。

阿野藤

一人なの?

いつも、三人一緒なはずなのに。こうしてあたしたちがゲームする時だって、あとの二人もそばにいることが普通だったはず。

そのねなが、一人。なぜ?

三山音七

あー、まぁ、いろいろあんのよ~。さ、狩り行こ~。依頼請けた~。貼った~。

剣峰桐

あっ! ちょっと待って! 装備パーティ用に変えてくる!

阿野藤

(……?)

内心で首をかしげかけて、ああ、とあたしは思い出す。そういえば、そうだよ、結奈がねなたち三人のこと、最近よく、話題にしてたっけ。

……ってことは、あれ、幽霊絡み?

でも、あの地縛霊と結奈とねなたちにどんな関係があるんだろう。わからない。

あたしの知らないところで、なにかが起こってるのは確か。だって、ねなはこうして一人でいる。いつもとちがう。

阿野藤

(気になる。気になってるな、あたし)

ゲーム機の液晶ディスプレイに映るあたしの分身、露出のきわどい鎧を身に着けたプレイヤーキャラクターを見つめながら、あたしは考えてしまう。

結奈が「巻き込まれてる」状況のことを思うと、なんだろ、もちろん心配。心配だけど、でも、同時にこんな想像もする。

たとえば、結奈が、ちょっと前のラノベの主人公みたく、ねなを守ったりしながら、なにかと暗闘したりしていて……。

『すべての悲しみを私が終わらせるわ!』

みたいな! みたいな、ちょっとアレなセリフを吐いている、とか……、考えて……。

剣峰桐

阿野、エロ装備見ながら、なに、ニヤニヤしてんの? ちょっとキモいよ?

三山音七

阿野が不審だね~。

阿野藤

……はっ。

阿野藤

う、うわ、え、えと、なんでもないですよ?さー、部位破壊サクっと決めちゃうぞ~?

あ、危ない危ない。なにをニヤニヤしてるんだあたしはっ。うわわ、恥ずかしい!

でも、それにしても……。

もし結奈が幽霊と関わって、なにかをしているのなら、あたしは、あたしの力の話をしてみてもいいのかな……。

でも……。

三山音七

阿野~、そっち行ったよ~。

阿野藤

わ、わっ、あれいつの間に!? もうゲーム始まってた!?

剣峰桐

あー、これは一乙からかな~?

阿野藤

ぬ、ぬぬ、そーはいくかーっ!

やっぱり、そんなこと、簡単にできないよねぇ……。

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okujou_no_yurirei-san/3042.txt · Last modified: 2018/05/22 17:15 (external edit)