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okujou_no_yurirei-san:2831

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今日やっと、あたしと美夕は、陸上部を引退することができた。

同級生や他の運動部の子より、二ヶ月近くかな、長く部活できたことになる。10月まで引退しないなんて、文化部か委員会くらいだし。

今月の頭にあった国体も、満足できる成績が残せたと思う。あたしも美夕も、それぞれエントリーした種目で、年代別の決勝まで進むことができたし。

特に美夕、予選からすごかった。自己ベストを次々、叩き出していて。

三年になってから、あまりタイムが出てなかったけど、それを一気に取り戻したみたいで。

これなら、美夕が不安に思ってた、大学からの推薦もけっこう増えるかもしれない。あたしと同じ大学からの推薦も。

美夕は、あたしが選んだところから推薦がもらえなかったら、一般入試も考えていたみたいだけど、たぶん、大丈夫じゃないかな。

稲本美夕

お疲れさま、茉莉。

網島茉莉

美夕もね、お疲れ。

さっきまで、この部室で、新しい部長と副部長の発表して、引継ぎして。その後、後輩のみんなから、引退を祝ってもらって。

花とか、プレゼントとかもらっちゃった。ちょっと感動。もらったもの、今はすみにまとめさせてもらってるけど、持って帰るの、大変かも。

引退式の後、あたしと美夕だけ、もうちょっと部室に残させてもらってる。

やっぱり、いろいろ思い出したりするんだよね。みんなも気を遣ってくれたのかな。先に帰ってしまって。

網島茉莉

まぁ、これからもちょくちょく顔を出すことになるんだけどさ。引退ってことは現役じゃないんだよね。なんか変な感じ。

稲本美夕

そうね、週に何回かは、練習に参加させてもらうんだし。どうしよう、あまり口出ししない方がいいのよね?

網島茉莉

まぁね。そのへんは新しい部長たちにまかせちゃおうよ。

稲本美夕

うん、わかってはいるんだけど……。

美夕のことだから、いろいろ口を出してうるさがれるの、気にしてるんだろうな。

確かに引退はしたけど、美夕の言う通り、これからも練習に参加させてもらう。

大学からの推薦はもらえるだろうけど、もっと確実にするためには、セレクションっていう競技会に参加した方がいいから。

それが、この先、冬に入るくらいまである。そこでいい記録だせば、もっとたくさんの大学から推薦がもらえると思う。

美夕は、春先の記録を気にして、けっこう力を入れるみたい。あたしも、美夕が参加するなら、一緒に出てみようと思ってる。

網島茉莉

引退しちゃったんだなぁ……。

稲本美夕

茉莉、花束もらった時、泣きそうになったでしょ。

網島茉莉

う、わ、悪い? そりゃ、感動するじゃん。今までお疲れさまでした、ありがとうございましたってさ。

網島茉莉

かわいい後輩たちからそう言われたんだよ?ほんとに、あとちょっとで涙出るとこだったよ。

稲本美夕

悪くないわよ。私もそうだもの。

網島茉莉

やっぱ、じーんとくるよね?

稲本美夕

そうね。次は、こういうの、卒業式の時かしら。

網島茉莉

卒業かぁ……。まだあと、半年もあるんだよね。

稲本美夕

そうね。

そう考えると、けっこう先に思える。半年って、三年間の学校生活の6分の1だし。

これから、まだ後期の授業があって、大学を選んで、一応、入試と面接を受けるんだよね。

勉強もちょっとはやらなきゃな。あたし、陸上ばっかで、あまり成績よくないし。

美夕はけっこう成績いいけど。ほんと、しっかりしてるんだから。あたしも勉強、教えてもらわなきゃ。

網島茉莉

大学、一緒のとこ、受けるんだよね?

稲本美夕

ええ、そうよ。でも、茉莉がいちばんいいって思うとこ、選んでいいわ。

網島茉莉

あたしは、美夕と一緒ならどこでもいいんだけど。

稲本美夕

私は、茉莉と同じとこから推薦、もらえなくてもついていくわ。

網島茉莉

じゃ、一緒に選ぼうよ。美夕、練習環境とか、勉強できることとか、いっぱい調べてたでしょ?

稲本美夕

ん、そうね。推薦の話、来たら教えて。私も教える。二人で考えましょう。

網島茉莉

うん。

あたしは、まだ先のこととか、全然、考えてないけど。

美夕は、競技だけじゃなくて、指導者の道ってのも考えているみたい。そのための勉強もできる大学に進みたいって言ってた。

できるなら、教師の資格もとってみたいって。ほんと、美夕ってしっかりしてる。あたしなんて、できるだけ長く選手でいられたらいいなってくらいなのに。

だから、一緒に大学を選べるのはうれしいし、心強い。ここまでがんばってきてよかった。

進路の選択肢も、陸上のおかげで増えたんだし。美夕と一緒にいられるための、進路も。

稲本美夕

やっぱり、県外の大学かしらね。

網島茉莉

ま、そうだよね。

稲本美夕

東京の近くだけじゃなくて、それ以外にもいい環境の大学、けっこうあるのよ。

網島茉莉

そうなんだ。

県内の大学がいやなんじゃなくて、とにかく、自宅からは通えないとこってのが、あたしと美夕の進路のスタート地点。

でなきゃ、二人して一緒に、家を出ること、できないから。

大学に進んだら、一緒に住むって約束してる。女同士ならその方が安全ってことで、お互いの両親にも納得してもらってるし。

ちょっとずるいって気もするけど、そこから、あたしと美夕の二人の生活が始められる。

今までずっと隠れてきたことを、二人で暮らす部屋の中では、気にしないですむ。

あたしがずっとガマンして、美夕もずっと注意してきたこと。やっと、ね。

網島茉莉

まずは、大学決めて……、決まってから?二人で住む部屋、探しに行こうね。

稲本美夕

うん……。たぶん、年明けよ?

網島茉莉

そっか。二人暮らしかぁ。

稲本美夕

家事は半分ずつだからね? 茉莉にも掃除とか料理とか、やってもらうわよ?

網島茉莉

あー、わかってるよ。でも、最初のうちはいろいろわかんないよ? あたし、全然、料理とかしたことないし。

稲本美夕

まぁ、私もそんなにないんだけど。でも、ゆっくり憶えていきましょ。

網島茉莉

ん、そだね。

きっと、時間はたくさんあるんだし。二人でこれから、一緒に暮らしていく時間は。

その最初のちょっとの間なら、たぶん、失敗も愛嬌だよね。でも、愛想尽かされないうちに憶えないと。

そういう努力って大切だって、身にしみたから。

美夕が好きだってだけじゃダメ。美夕から愛されてるってだけじゃダメ。

美夕のこと考えて、あたしも努力しないと。でも、そういう努力、ちゃんと続けていれば、あたしと美夕は大丈夫。

こないだ、確かにそう思えたから。

網島茉莉

料理も掃除も、がんばって憶えるよ。美夕に嫌われたくないから。

稲本美夕

茉莉……、うん、がんばってね。私も、茉莉に嫌われないようにがんばる。

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稲本美夕

ずっと、一緒にいたいもの。

網島茉莉

美夕……。

あ、美夕の手が、あたしの手に重なってる。

稲本美夕

茉莉……。

美夕が、そっとあたしに体を預けてきてる。肩のあたりから、美夕の体の重さ、感じられる。

網島茉莉

あ、美夕……。

うわ、すぐ近くに美夕の顔。あたしの肩に頭、乗っけて。

もうちょっと美夕がこっち向いて、あたしが首を伸ばせば……、キス、できるくらい……。

いや、待って、これ、ヤバい。

網島茉莉

み、美夕……。

マズい、すごい、キスしたくなる位置だってば。シチュエーションもそうだし!

が、ガマンできなくなるって。ダメダメ、ここ、学校! ここ、部室!

稲本美夕

茉莉……。

って、美夕がこっち向いた!

ま、待って、美夕! ここじゃキスしちゃダメだって! そういうルールだよね?

だから、そんなあたしがたまんなくなりそうなことやめて! そんな顔しないで!

網島茉莉

あ、あのさ、美夕……。

ちょっと離れてくれる? すごい残念だけど、そう言いかけたんだけど。

稲本美夕

いいの……。

み、美夕!? な、なんて言ったの? あたし、幻聴まで聞こえてきた?

稲本美夕

キス、して……。

網島茉莉

み、美夕!? え、ちょ、ちょっと……。あの、ここ……。

稲本美夕

うん、わかってる……。でも、キスしてほしいの……。

網島茉莉

だ、だって……!

稲本美夕

茉莉、ずっとがまんしてたでしょ? いい子にしてた、ご褒美。

網島茉莉

え!? ほんと!?

稲本美夕

ううん、嘘。

網島茉莉

あ、あれ!?

稲本美夕

私が、茉莉にキスしてほしいの。抱きしめてほしいの。

網島茉莉

美夕……。

美夕の声が、あたしの耳に届いてくる。ため息みたいな小さな声で、でも、はっきりと。

稲本美夕

ルール、ルールって言って、がまんさせてごめんね?

あやまらないでよ、美夕。二人で決めたことなんだし。そりゃ、あたし、しょっちゅう破りそうになっちゃったけどさ。

でも、美夕がちゃんと、あたしとのこと、考えてくれてたの、わかってるんだから。

稲本美夕

私もずっと、がまんしてたの……。ほんとよ?

網島茉莉

う、うん……。

信じる。簡単に信じられる、それくらい、美夕の囁いてくる声が乗った息は、熱くて。

稲本美夕

最後くらい、いいわよね……。

網島茉莉

うん……。

稲本美夕

私も、ここで、茉莉との思い出、ほしかったの……。

網島茉莉

うん、美夕……。

そうだね。夏合宿の時は、美夕を怒らせちゃったけど。

あたしが、美夕の真剣さをわかってあげられなかったんだけど。

今なら、いいよね。あたしは、美夕の手を握って。

美夕の唇に、自分のを重ねていった。

網島茉莉

めずらしいね、美夕の方から攻めてくるなんてさ……。

稲本美夕

そ、そう……?

うわ、ジャージ脱いだら、けっこう寒い。

最初は私からさせて、なんて、かわいく美夕にお願いされたから、言われるままに脱いだんだけど……。

稲本美夕

茉莉、寒い?

網島茉莉

う、うん、けっこう。

ジャージもシャツも脱いで、ブラも外して、上半身は真っ裸。腰から下はスカートとパンツはいてるから、まだマシだけど。

稲本美夕

鳥肌、立ってるわよ。……ん。

網島茉莉

ひぅ!

その鳥肌が立った肌の、首筋のところを、美夕の舌が這ってく。

感じるというより、寒さを感じてた肌に、いきなりあったかい舌が通ったのにびっくりした。

稲本美夕

……もうちょっと、色っぽい声、出してくれてもいいじゃない。

網島茉莉

いや、無理、今のは無理だって!

稲本美夕

私、下手になってる……?

網島茉莉

いや、ちがうって! そんなことない、絶対!

ああもう、かわいいなぁ、ずるい! そんな顔と声されたら、次からは意地でも感じたくなっちゃうじゃん。

網島茉莉

美夕の舌、気持ちいいよ。……もっとして。

稲本美夕

うん……。ん、ちゅ……。

網島茉莉

あっ……、ふぁ……。

今度は大丈夫。

美夕の舌が這ったところから、じわっと気持ちいいのが湧いてくる。熱い舌でなめられた後、肌がひやっとするのも心地いいくらい。

網島茉莉

んっく……。久しぶりだよね、Hするの……。

稲本美夕

ん、んん……。……そうね。

網島茉莉

半年ぶり、くらい……?

稲本美夕

そんなに、なるかしら……。……ちゅ。

網島茉莉

ふぅん!

うわ、弱いとこ、憶えられてた。耳のそばの首筋。

稲本美夕

ちゃんと、憶えてるわ。……ん、ふぅん……、んん……。

稲本美夕

ん、ちゅ……。……茉莉の、弱点。ここよね……? ……んん。

網島茉莉

んぅ! そ、そう、そこ……。

そこ、そこにキスされると、一気に体が熱くなる。顎が自然と持ち上がっちゃう。

網島茉莉

あ、はぁ……、ふぅん……! み、美夕ぅ……、そこ、当たり……。もっと、吸って……。強く、キスしていいよ……。

稲本美夕

ダメよ……、痕がついちゃうでしょ……。

網島茉莉

いいよ、キスマークくらい……。たまには、つけてよ……。

稲本美夕

ダメ……。首筋は目立つから……。

もう……。こういうとこ、簡単に流されてくれないなぁ。

そういえば、前にうっかり美夕につけちゃった時は、すっごい怒られたっけ……。ファンデ、買ってあげるまで、口きいて、くれなくて……。

そんなことも、あったなぁ……。

稲本美夕

茉莉……?

網島茉莉

ひゃぅ!

い、いきなりおっぱい揉まれた!

稲本美夕

なに、考えてるの……? ちゃんと、私の方、見て……。

網島茉莉

んっ、み、美夕とのこと、思い出してたんだってばぁ……。あ、はぁ……!

稲本美夕

ほんとう……?

網島茉莉

ほ、ほんとだってば……! だ、だから、強い……!

稲本美夕

……んむ。

網島茉莉

んく!

あ、ち、乳首……。あぅ、歯、歯が、当たってる……!

稲本美夕

んは……。左の方が、ちょっとだけ、弱いのよね。

な、なんで知ってるの!? それ、教えたことなかったのに!

稲本美夕

私だって……、茉莉とHするの、嫌いじゃないのよ……。茉莉にさわるの、好きなの……。だから……。

稲本美夕

茉莉のこと、ちゃんと見ているんだから……。

網島茉莉

んんっ! あっ、ちょ、やっ! ふぁ、ああっ! 美夕っ!

稲本美夕

実は茉莉、けっこう感じやすいってこと、知ってたんだから……。

網島茉莉

あっ、ああっ! 美夕、だ、だめっ! ふあっ、あっ、んああっ……!

美夕の唇で、指で、そして言葉で、どんどん、隠していたとこが見つけられていく。

網島茉莉

んぁっ! だ、だめ! だめだってば、そこぉ……!

稲本美夕

んん……、そう、ここも、だめなの……。ん、ちゅ……。

網島茉莉

ひぅぅ……! んっ、はぁ……。

半年ぶりだからかな……。ほんと、感じやすくなってる。積極的に攻めてくる美夕っていうのも、また、新鮮で。

その美夕の手が、そっとスカートの中に入ってきて。

網島茉莉

あっ……、美夕、ちょっと待って……!

止めようとしたんだけど。

網島茉莉

あぅ……!

間に合わなくて。思いっきり、あそこ、なであげられて。

網島茉莉

あ、あ……、ああ……。も、もう……、今日の下着、けっこう気に入ってるから、汚したくないのに……。

稲本美夕

……少しは、私の気持ち、わかった? 茉莉に何枚、ダメにされたと思ってるの?

網島茉莉

ご、ごめんなさい……。ん、んんっ! だ、だから、ごめんってば、あっ……!

ああ、もう、これ絶対、染みになる……。

網島茉莉

あぅ、く、んんっ! んはっ、あ、ああ……!はぁ、はぁ……。ん、んんっ!

網島茉莉

あっ、ちょ、美夕ぅ! だめ、ゆ、指は……!あ、あたし……、キツい方だから!

稲本美夕

うん、知ってる……。だから、ちょっとだけにする……。

網島茉莉

ちょっとって……! ん、くぅ! あっ、い、ふぅ……!

ちょっとでも痛いんだけど……、ピリピリってするのが、今日は、ヤバい……!

網島茉莉

あぅ! ん、んくっ! んはっ、あっ、あっ……! や、あ、あああっ!

もう、これ以上は……。これ以上、本気の美夕に攻められたら。

網島茉莉

だ、だめ! 美夕! ご、ごめん、もうだめ!こ、交代して……。お願い……。

稲本美夕

……ギブアップする?

網島茉莉

そうじゃない、けど……。せっかく……、久しぶりなんだしさぁ……。一人で先にイくの、やだよ……。

網島茉莉

美夕と一緒が、いい……。

稲本美夕

……うん……。

ようやく、美夕の体が離れてくれる。助かったけど、この瞬間ってけっこうさびしい。

稲本美夕

それじゃ、茉莉……。

だからすぐ、さわりたくなっちゃうんだよね。

稲本美夕

私の服、脱がせるところから、してね……。茉莉、好きだものね。私の服、脱がせるの。

網島茉莉

うん……。

ああもう、今日はもう、こんな流れでいいや。こういうのもけっこう刺激的だし。

あたしは、ちょっと観念して、美夕の背中にまわり、服を脱がせていく。

……全部、脱がしてやる。それから徹底的に、さわりまくってあげるからね。

網島茉莉

あたしの感じやすいってのはバレちゃったけどさ。

お互い、服は全部、脱ぎ捨てて。久しぶりに、相手の裸、ゆっくり見ることができた。

網島茉莉

美夕は、結局、される方が好きなんだよね。

稲本美夕

……うん……。

だから、相性はすごくいいと思うんだよね、あたしたち。

来歴が陸上部の謎とされている、背もたれのない、長椅子。今はそれがちょうどいいベッド代わり。

そこに美夕を寝かせて、あたしはその美夕の上に。うん、こっちの方がしっくりくる。攻め美夕はたまにで十分。

半年分、思いっきり美夕に感じてもらおう。さっきのお返しも乗せて。

稲本美夕

茉莉……、ね、キスして……。

網島茉莉

うん……。ん、ちゅ……、んん……。

稲本美夕

ん、んん……、ふぅん、ん、んぅ……。

キスすれば、舌が自然に絡み合う。

網島茉莉

ん、ちゅ……。ぁむ……。

稲本美夕

んはぁ……、あ、や……。

そのまま、いっぱいいろんなとこに、キスを移していく。頬も、耳も。首筋とか、肩とか。

稲本美夕

あ、んん……、茉莉ぃ……。

網島茉莉

うん、わかってる……。ここでしょ……。

稲本美夕

んっ、そ、そう……。あっ、はぁ……。

背中とか、脇腹とか、もちろん胸にも、さわっていく。キスしていく。

網島茉莉

次は……、こっちね……。

稲本美夕

う、うん……。あ、あん……。あ、ぁ……。

美夕が甘えてくるところは全部わかる。次はここって、教えてくれるのは美夕の体だから。ちょっとした仕草や、体の捩り方で送ってくる合図。

いつの間にか、全部、憶えてた。次は、胸でいいんだよね。

網島茉莉

美夕、さぁ……。

稲本美夕

んん……、な、なぁに……?

網島茉莉

まだ、おっぱい大きくなってるみたいだよね……。ん……、ちゅ……。

稲本美夕

ふぅん!

半年前の記憶と比べれば、はっきりとわかるし、その間も隙を突いて抱きついた時とかに、確認してる。

網島茉莉

ずるいなぁ……。んん……。

稲本美夕

あっ、あはぁ……! そっちばっか……。だ、だって……、スタートが、遅かったんだもの……。ん、あ、あん!

網島茉莉

また、お揃いの下着、買いに行こうね……。ちゃんとサイズの合ったヤツ。

稲本美夕

う、うん……! あっ、は、はぁん……!

そんな言葉や約束を重ねながら、あたしは美夕を抱き締める。腕じゃなくて、唇と、指で。

美夕の声を、引き出していく。それであたしをいっぱいにするために。

かわいい声で、自分の体、埋め尽くすために。

稲本美夕

はぁ、はぁ……、ま、茉莉……。わ、私……、もう、もう……。

網島茉莉

ん……、わかってる……。

たまんなくなってきたんだよね。あたしはゆっくり指をすべらせて、美夕の脚の間へと向ける。

熱くなってる美夕のそこに、指を使っていく。最後の瞬間だけ、美夕はここを求めるから。

稲本美夕

んんっ! あっ、はぁ、あんん……! んく、あっ、ふぁぁ……!

ほら、美夕の声がまた、変わる。あたしもその声で、体の芯が熱くなる。それだけで、あたしは十分。感じすぎる体より、美夕の声で心が満たされる方が好き。

稲本美夕

あ、んっ、はぁ……。ま、茉莉ぃ……。

網島茉莉

なに、美夕……。

稲本美夕

手、握って……。

網島茉莉

うん……。

椅子の上で、頼りなく浮いていた美夕の手を握る。

稲本美夕

離さないで……。

網島茉莉

うん……。

指を絡めて。

稲本美夕

ずっと……、ずっとよ……。

網島茉莉

うん……、ずっとだよ……。

きゅって、少し強く、握りしめる。

稲本美夕

一緒に、ね……。

網島茉莉

うん、美夕……。

稲本美夕

あっ、んんっ! あっ、は、んあああっ!

つないだ手はそのままに、もう片方の手の指で、美夕を導く。

稲本美夕

あ、はぁ……、んっ、も、もう……、茉莉、わ、私……!

網島茉莉

うん、あたしも……。美夕、……ん、ちゅ……。んん、んむ……。

唇を重ねて、舌を絡める。いつでもいいよって、それで教えてあげる。

稲本美夕

ん、んふ……、ん、んん……! んぁ……、ん、んはぁ……! あっ、あっ、あああっ!

美夕の空いていた腕が、あたしの肩に回される。背中に指を這わせてくる。

網島茉莉

美夕、美夕……! 愛してる……。

稲本美夕

んんっ! わ、私も……! 茉莉、あ、愛して、る……!

美夕の声で、あたしの体はいっぱいになる。そして、その瞬間、背中の美夕の指に、力がこもって。

稲本美夕

んんんっ、あっ……! ……あ、……ぁ、ぁぁ……。

抜けていく……。同時に、あたしの中も、美夕の声で、完全に満たされて。

網島茉莉

ん……! くっ……! ふぁ……! っ……!……はぁぁぁ…………。

体の力が抜けていく。美夕の体に、身を預けるように重なっていく。

稲本美夕

……ぁ……、はぁ……、はぁ……。

網島茉莉

ふぁ……、あ、ん、はぁぁ…………。

手はね、ぎゅっと握ったままで。

網島茉莉

はぁ……。久しぶりだと……、刺激、強いなぁ……。

稲本美夕

うん……。ちょっと……、思い出すと、恥ずかしい……。

網島茉莉

いや、かわいかったよ、美夕。

稲本美夕

……バカ。

二人でまだ、ほとんど裸のまま、抱き合ってる。

ここが学校の部室だってこと考えると、クラクラする。すごい、ドキドキもする。

学校でするのって、こんな気持ちだったんだ。うわ、今でよかった。もっと早く知ってたら、絶対、病みつきになってたかも。

脱いだ服をちょっと体に引っかけてるだけだから、けっこう寒い。時間、何時なんだろ。さっきより冷えてきてるのはわかる。

でも、だきしめてる美夕の体が、すごく温かい。なんだか、このまま眠っちゃいそうなくらい、心地よい。

絶対、風邪ひくだろうけど。

網島茉莉

美夕……。

稲本美夕

茉莉……。

でも、もうちょっとだけこうしていたい。あと、何回か、こうしてキスしていたい。

学校の部室の中、ちょっとこうしてハラハラドキドキしながら……。

網島茉莉

!?

稲本美夕

え、な、なに、今の音!

網島茉莉

さ、さぁ……。

二人同時に、飛び起きた。眠たくなるような空気も全部、吹き飛んじゃった。

なに、今の音。思いっきり、どこかのドアが閉まった音?

稲本美夕

あ、茉莉! 今、時間! 何時!?

網島茉莉

え、えっと……。ケータイどこだ? 美夕、あたしのスカート、どこにやった?

稲本美夕

あ、こっちにあるわ。

網島茉莉

ケータイ、ポケットの中。

稲本美夕

う、うん……。

美夕があたしのスカートのポケットの中から、ケータイを取りだして開く。そして、美夕の目が見開かれる。

稲本美夕

嘘! こんな時間!?

網島茉莉

え、何時?

稲本美夕

茉莉! すぐに服着て! もうすぐ見回りの先生、来るかも!

網島茉莉

ええ!?

み、見回り? もうそんな時間?

というか、先生にこんなとこ、見つかるわけにいかないじゃん!

網島茉莉

ブ、ブラ、パンツ! あ、これ、美夕の!

稲本美夕

う、うん。このシャツ、茉莉のよね?

網島茉莉

うわっ! パンツ、濡れてて気持ち悪い!美夕~。

稲本美夕

ご、ごめんってば! でも、早くして!

二人で慌てて、服を着る。ブラつけて、Tシャツ着て、スカートはいて、靴下、はいて。

稲本美夕

荷物持って! すぐに帰るわよ!

網島茉莉

う、うん!

美夕と一緒に、今日もらった花束やプレゼントを抱え上げる。やっぱり、けっこうな荷物だ、これ。うれしいから置いてくことなんてできないけど。

稲本美夕

鍵、しめた?

網島茉莉

オッケ!

稲本美夕

じゃ、行くわよ。

網島茉莉

うん!

二人して、雲見櫓の廊下を走る。すぐに、見回りの先生とすれ違うことになって。

網島茉莉

先生、さよなら!

稲本美夕

さようなら!

挨拶して、その横を走り抜ける。

危なかったぁ。けっこう危機一髪。あのドアの音が聞こえてこなかったら、絶対に見つかってた。

ほんと、学校でするのってスリルある。美夕が絶対ダメって言ってたの、よくわかった。

稲本美夕

く、ふふ……。

網島茉莉

あはははは!

走りながら、なんだか二人とも、笑えてきて。走りながら、思いっきり笑って。

外はすっかり日が落ちていて、もう夜になっていた。けっこう長い間、部室にいたんだ。

落ち着いて考えれば、あんなに急いで部室をでなくてもよかったかもしれない。

服だけ着て、見回りの先生、やり過ごしちゃえばシャワーとか浴びることもできたかも。

でも、そんなのどうでもいい。美夕と、今は、軽いランニングのペースで、正門へと向かってる。

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網島茉莉

あー、危なかった。

稲本美夕

ほんとね。

そんなこと、言いながら。手をつなぎながら、走ってる。

網島茉莉

ねぇ、美夕。

稲本美夕

なに?

ずっと、こうしていようね。

こんなふうに走っていこう。二人でさ。

できる限り長い間、陸上、続けていこうよ。あたしたち、走るの大好きなんだし。

スプリントができなくなったら、ジョギングで。走るのキツくなってきたら、ウォーキングで。

ずっと、一緒にいようね、美夕。

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okujou_no_yurirei-san/2831.txt · Last modified: 2013/06/01 22:49 (external edit)