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okujou_no_yurirei-san:2812

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今日も一日、練習ばっかり。疲れた、もう、気分がいいほど疲れた!

合宿もようやく今日で折り返しかな? 七日目の14日は休養日だから、半分越えたことになるのかな。

ここまで、暑い中でのキツい練習と、おいしいご飯の繰り返し。なにこの飴とムチ。

陸上部に割り当てられた時間でシャワーを使って、ようやく汗と疲れを流せた感じ。

気力とエネルギーは、結奈ちゃんのご飯で補給して。今日もとてもおいしかった!

あとは、夜、ぐっすり寝て体を回復させて、また明日の練習に備える。うん、完璧な合宿だ。

あたしは、ちょっと美夕とのスキンシップが足りてないんだけど。ちょっとじゃない、割と深刻なんだけど。

美夕のガードが堅いんだよなぁ……。

みんなで、シャワー室からの帰り道。

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稲本美夕

ねぇ、比奈。

狛野比奈

ん?

稲本美夕

ちょっとタイム、伸びてきてるわね。

狛野比奈

ん。やた。

稲本美夕

でも、あのこともちょっとは考えておいてね?

狛野比奈

んー……、ん、わかりました。

なんだろ、比奈と美夕が話してる。ちょっと難しい話っぽい? だったら、あたしはあんまり口を挟まない方がいいかな? よくわかんないし。

稲本美夕

まだ、比奈もこれから体が成長するかもしれないから、すぐに決めなくてもいいと思ってるし。

狛野比奈

ん、はい。

稲本美夕

でも、早い方がいい場合もあるの。それで話だけしてみたのよ。

狛野比奈

ん……。

そろそろいいかな? 美夕はあたしの隣。その向こうに比奈だから、首を突っ込んでみた。だって、美夕と比奈、両方とも気になるしね。

網島茉莉

なに、比奈。美夕からお説教?

稲本美夕

ちがうわよ。

網島茉莉

でも、美夕のアドバイス、ためになるからちゃんと聞いておきなよ。

狛野比奈

ん。

網島茉莉

合宿、疲れるけどさ、がんばんな、比奈。あたしたちの卒業後のエースになりなよ。ま、みんなにがんばってほしいけどね。

網島茉莉

遠い、他の県の空の下から活躍を願ってるよ。なんてね。

狛野比奈

茉莉先輩、大学、他の県のとこ、行くんですか?

網島茉莉

ん? そのつもり。まだどこか決めてないけどね。美夕と一緒のとこ。

稲本美夕

ちょっと茉莉?

網島茉莉

ま、さすがに通えないから下宿っていうか、一人暮らしするんだけどね。あ、美夕も一緒だから二人暮らしか。

狛野比奈

そうなんですか。

稲本美夕

茉莉……! ちょっとしゃべりすぎ……!

網島茉莉

いいじゃん、もう、親も了解してることなんだしさ。

狛野比奈

美夕先輩と一緒、なんですか。

網島茉莉

ま、女の子同士だし、その方が安全だからね。

狛野比奈

一人暮らし……、二人暮らし? すごいですね。

ああ、そんな尊敬の眼差し、かわいくて仕方ない。二人暮らしするってだけで、すごいって言われると思わなかったけど。

こういう、素直にすごいって言えるのが、比奈のいいとこ。年上にはたまんないってば。

網島茉莉

比奈も大学行くなら、そのうち考えることになるよ。あ、比奈だったら結奈ちゃんと一緒に住んじゃえば?

狛野比奈

結奈ねぇと……。二人で?

網島茉莉

そそ、それだったら、今までとあんまり変わんないでしょ。

稲本美夕

そうそう、比奈、結奈ちゃんのことだけどね。

あ、美夕、話題を変えにきた。いいじゃん、このくらいのこと。親がもう了解してるんだから、そのうち、みんなも知ることになるんだし。

稲本美夕

とても、助かってるの。毎日、おいしいご飯作ってくれて。栄養も問題ないしね。

網島茉莉

そだね。ご飯がおいしいと、がんばる気になれるし。みんなもずいぶん、結奈ちゃんのご飯でやる気、回復してるよね。

狛野比奈

ん……。

お、比奈、うれしそう。やっぱり、お姉さんが褒められるとうれしいんだろうな。

稲本美夕

結奈ちゃんがマネージャーとかやってくれると、すごい助かりそう。

網島茉莉

あ、いいね、それ。あんな美人の子がマネージャーだったら、あたし、大歓迎。

稲本美夕

……私は、結奈ちゃんのまじめさとか、そういうとこを評価してるのよ?

網島茉莉

いや、わかってるってば。にらまないでよ、美夕。

網島茉莉

あ、噂をすれば。

にらんでくる美夕から視線を逸らしてみたら、廊下の向こうに、その結奈ちゃんの姿が。お風呂セットかな? タオルと巾着袋、持ってる。

網島茉莉

お、結奈ちゃん、これからシャワー?

遠見結奈

あ、網島先輩。ええ、そうです。

稲本美夕

ごめんね、同じ陸上部の合宿なのに、一人だけ時間がずれちゃって。

もともと、結奈ちゃんは一度、合宿の申請した時の人数から予定外に増えたものだから。

ちょっと陸上部のみんなとは、シャワーの時間の割り当て、ずれちゃったんだよね。

遠見結奈

あ、いえ。後から急に増えたの、私ですし。

網島茉莉

お願いしたの、こっちだからねー。先にもらっちゃって悪い感じ。

遠見結奈

ん、でも、後片付けとか、明日の朝食の準備とかで時間、使ってましたから。気にしないでください。

やっぱいい子だなぁ、結奈ちゃんって。ほんと、気に入っちゃう。

料理がうまくて、気遣いもできるし。ほんと、比奈はいいお姉さんがいてくれるんだな。

網島茉莉

今日の冷たいシチュー、とってもおいしかった! あれ、どうやって作るの? シチューは冷たいのに、ジャガイモやお肉はほんのり温かくってさ、おもしろいよね。

遠見結奈

あれは、出汁をとったスープをカボチャと一緒にミキサーにかけて、冷やしておくんです。野菜やお肉は別に煮ておいて、盛りつけの時にシチューをかけるんです。

網島茉莉

あー、なるほど。

稲本美夕

とてもおいしかったわ。冷たいばっかりだとお腹も冷えちゃうけど、野菜が温かいからその心配もないのよね。今日は暑かったからとても食べやすかったわ。

遠見結奈

どうもです。

ほんと、今日の夕ご飯も絶品だった。いくら褒めても褒めたりない。あたしと美夕で結奈ちゃんにお礼言ってたら、間から比奈が顔を出してきた。

狛野比奈

結奈ねぇ。

遠見結奈

あ、比奈……。

ん? 結奈ちゃん、比奈にはお姉さんって顔になるんだね。

遠見結奈

あ、もう、またちゃんと乾かしてない。髪が傷むから、水気はちゃんと取った方がいいって言ってるでしょ。

狛野比奈

すぐに乾くよ。ね、明日の朝ご飯、なに?

遠見結奈

え? えっと、おにぎりのバイキング。

狛野比奈

えっと、高菜とひじきと鶏そぼろ!

遠見結奈

はいはい、ちゃんと入れといてあげるから。

狛野比奈

やた。

比奈も、結奈ちゃんには甘えた感じが出るみたい。ちょっとわかりにくい子だけど。うーん、こんな妹っぽい比奈を独占できるなんて、結奈ちゃん、うらやましいなぁ。

網島茉莉

バイキングって?

遠見結奈

あ、いろんな具のおにぎり、たくさん作っておくんで、それをいろいろ選んで食べてもらおうかなって。

遠見結奈

朝はけっこう、食べる量が人によってバラつくんで、そうした方がいろいろと無駄がでないかと思って。

遠見結奈

あ、もし余ったら、いろんなとこにお裾分けしてもいいですか?

網島茉莉

なるほどねー。いや、ほんといろいろ考えてるんだね、結奈ちゃん。

稲本美夕

朝は食欲がでない子もいるしね。いいわよ、余ったのは結奈ちゃんの好きにしていいから。

遠見結奈

はい。どうもです。

ほんと、料理については色々考えてるんだな。で、せっかくだし。

網島茉莉

ところでさ、リクエストって聞いてくれるの?比奈の好きなのばっかじゃなくってさ。あ、あたし、塩気強めの鮭とか好きなんだけど。

遠見結奈

え、ええ?

「あ、あたし、海苔の佃煮」「あたしもシャケ好き!」「高菜! 高菜!」「かやくご飯とか、チャーハンとか、ご飯に味がついてるのがいいな」「絶対ツナマヨ!」

おお、みんなものってきた。やっぱり、おにぎりの具にはこだわり持ちたいよね。

稲本美夕

こら、みんな、いい加減にしなさい! 結奈ちゃんだって、そんなにたくさん作れるわけないでしょう!

はい、ここで陸上部のお母さんが登場。いいタイミングだこと。

稲本美夕

気にしないでいいからね、結奈ちゃん。予定通りに作ってくれればいいから。

遠見結奈

あ、はい。

稲本美夕

ほら、みんな、戻るわよ。ごめんね、結奈ちゃん、引き留めて。シャワーの時間、なくなっちゃうわね。

網島茉莉

明日もよろしくね。楽しみにしてるから!

遠見結奈

は、はい。

美夕が、みんなを結奈ちゃんから引き離すように。ほんとに結奈ちゃんのシャワータイム、なくなっちゃうもんね。

あ、ついでにあたしも引っ張ってってくれるの? 比奈だけは、もうちょっとだけ結奈ちゃんと話してるみたいだけど。

そこで結奈ちゃんはシャワー、使いに行って、あたしたちはそれぞれの部屋に戻る。

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網島茉莉

なんか、結奈ちゃん、変じゃなかった? 元気なさそうな感じ?

あたしは、ちょっと感じてたことを、隣を歩く美夕に言ってみる。

稲本美夕

そうね……。毎日暑いから、体調悪いのかしら。心配ね。

網島茉莉

……あたしの前だから緊張しちゃったかな?罪な女だよね、あたしも。

稲本美夕

………………。

バカにするでもなく、軽蔑するでもなく、ただ冷たい美夕の視線が痛いってば。

網島茉莉

調子に乗りました、ごめんなさい。

稲本美夕

くだらないこと、言わないの。あと。

あ、やっぱり、美夕の冷たい声もいいなぁ。

稲本美夕

腰に手を回してこないで。つねるわよ?

網島茉莉

はい、ごめん。

バレてた。ああ、でもいい加減、この程度じゃガマンできなくなりそう。

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okujou_no_yurirei-san/2812.txt · Last modified: 2013/06/01 22:49 (external edit)