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limit_panic:koroshiai3b
3day/殺し合い3B.ks
Lines: 269
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[Kyouka]
「さて、そろそろ殺しましょうか」
>

ぶううううっ!
>

[Mana]
「ちょ、ちょっと鏡香!
>

どうしてそうなるわけ!?」
>

食後のお茶をしているところ、
>

例の時間帯が始まると同時に、
>

鏡香は殺る気満々でした。
>

[Kyouka]
「どうしてって、
>

当然じゃない。
>

あの虫けらが邪魔だからよ」
>

[Mana]
「だからって、
>

そんなお茶するみたいに
>

簡単に言わないでよ!」
>

[Kyouka]
「なぁに、まな?
>

あなた、アイツをかばうつもりかしら?」
>

[Mana]
「そういうわけじゃ、ないけど」
>

[Kyouka]
「あら。ならいいじゃない。
>

どちらがまなにとってふさわしい存在か、拳と拳で語り合うのが、
>

一番手っとり早いですから」
>

拳と拳って……。
>

[Mana]
「じゃなくて!
>

ダメダメだめぇ~っ!
>

暴力反対! こぶし禁止!」
>

[Kyouka]
「な、なによ。
>

じゃあどうやって戦えというの、まなは」
>

[Mana]
「うー」
>

戦うっていう発想から、
>

抜け出せないのかなぁ。
>

なにか、なにか二人が納得する
>

別の方法を提案できれば……。
>

[Kurumi]
「やっぱりここにいたか」
>

[Mana]
「胡桃っ!?」
>

[Kyouka]
「あら、飛んで火にいるなんとやら、
>

ですわね。ちょうど今から虫を駆除に
>

いこうかと話していたところですわ」
>

[Kurumi]
「どっちが駆除される側だか、
>

思い知らせてやろーじゃないか?」
>

あわわわわ。
>

またしても一触即発な雰囲気に。
>

どーして二人が顔を合わせると、
>

こうすぐ売り言葉に買い言葉に
>

なりますかねぇ。
>

[Kyouka]
「いいですわ。どちらが上か、
>

拳を合わせればはっきりと分かること」
>

[Kurumi]
「ククッ、そういうこと……だよなァッ!」
>

[Mana]
「胡桃っ!」
>

先にしかけたのは、やはり胡桃。
>

拳を握りしめて鏡香に襲いかかる。
>

二人の争いが激しくなる前に、
>

なにか二人が納得する別の方法を……。
>

[Mana]
「ん? 拳?
>

そうだっ!」
>

[Kyouka]
「真正面からつっこんでばかり、
>

これだからバカの相手は退屈ですわ」
>

[Kurumi]
「な――っ」
>

[Mana]
「野球拳だああぁぁぁぁ!!」
>

正面から飛び込む胡桃を鏡香の拳がとらえようとしていた、その直前。
>

私はとんでもない単語を
>

叫んでいました。
>

[Kurumi]
「い、今なんて?
>

お姉ちゃん?」
>

[Kyouka]
「やきゅうけん……って、
>

あの酔っぱらいとかがやる、
>

じゃんけんに負けたら服を脱いでいく、
>

あれかしら?」
>

[Inoue]
「拳はこぶしでも、野球拳、ですか。
>

まな様、なかなか良いご趣味を
>

お持ちのようですね……」
>

ふわぁぁ、皆さんの視線が痛いです。
>

ザクザク刺さります。
>

ともあれ、
>

二人は今混乱して動きを止めています。
>

今のうちにたたみかければ!
>

[Mana]
「野球拳ったら野球拳!
>

それともなに!?
>

二人とも自信がないのかしら!」
>

こんな安っぽい挑発に、
>

果たしてのってくれるかどうか……。
>

[Kyouka]
「も、もちろん!
>

のぞむところですわ!」
>

[Kurumi]
「く、胡桃だって!
>

野球拳くらい、へっちゃらだよ!」
>

…………なんて心配は
>

いらなかったようです。
>

[Mana]
「単純(バカ)な人達でよかったー」
>

[Inoue]
「簡単にルールを説明しますと」
>

[Inoue]
「適当な掛け声の後、
>

じゃんけんを行います」
>

[Inoue]
「負けた人が服を脱ぎます。
>

最終的にあられもない姿に
>

なってしまった人の負けでございます」
>

[Mana]
「井上さん……間違ってないですけど、
>

真面目に説明されると、その……」
>

[Inoue]
「負けた方が衣服を脱いでいく、
>

という、郷土芸能が間違った形で
>

認識されてしまった結果、
>

生み出された遊びです」
>

へー。そうだったんだ。
>

[Kyouka]
「ありがとう、井上。
>

ルールは把握しましたわ。
>

これでもう、私に敗北はなくってよ。
>

みぐるみはいでさしあげます」
>

[Kurumi]
「お姉ちゃんの前で貧相な裸体を
>

さらさないように、
>

せいぜい気をつけるんだね」
>

早くも臨戦態勢の二人。
>

この二人って対決できれば
>

なんでもいいんじゃないかなぁって、
>

最近思うんですが……。
>

[Mana]
「え? 何の音?」
>

ダイニングの外からすさまじい騒音が。
>

[Gurasan]
「野球拳だとおおお!
>

うおおお俺にもおお!!」
>

[Maccho]
「見せてくれええええ!!!」
>

[Mana]
「ははは……この二人でしたか」
>

ホント、私の周りって
>

単純(バカ)な人ばっかりですねぇ。
>

恵まれてないなぁ、私の人間関係。
>

[Inoue]
「まったく。白宮家の従者たる者が
>

なんとはしたない。
>

少々お見苦しい場面になりますので、音声のみでお楽しみくださいませ」
>

[Mana]
「へ? あっ、井上さん?」
>

不可解な台詞を残して井上さんは
>

走ってきた鈴木さんと田中さんの方へ悠然と歩いて行き……。
>

しばらくお待ちください・・・
>

うわー……井上さんすご……。
>

わわ。そんな逆間接……あっちゃー。
>

あの二人、原型とどめてるかなー?
>

[Kyouka]
「けれどまな。
>

野球拳だなんて、
>

どういう了見かしら?」
>

と、自分の従者が従者によって
>

虐殺されているにも関わらず、
>

顔色一つ変えない鏡香が好きです。
>

[Mana]
「いや、だから、つまりそのー。
>

拳を使うなら、野球拳でいいんじゃないかなーって……」
>

いえ別に誰かを脱がそうなんて
>

全然考えてないんですからね?
>

[Kyouka]
「なぁんだ……。
>

てっきり私はまた、私のはだかを
>

見たがっているのかとばっかり……」
>

[Mana]
「へ? なんかいった?」
>

[Kyouka]
「なんでもありませんっ!
>

さぁ、始めるわよ!」
>

[Inoue]
「では私が公平にジャッジを
>

つとめさせていただきます。
>

お二人とも、準備はよろしいですか?」
>

[Kyouka]
「フフフフフ」
>

[Kurumi]
「ククククク」
>

不気味すぎます、二人とも……。
>

けれどどちらが勝っても負けても、
>

どちらかの裸が見れ……って、
>

何考えてるんですか私はっ!
>

[Inoue]
「それでは! 始め!」
>

結果は胡桃の全戦全勝。
>

そう言えば鏡香って、
>

神がかり的にじゃんけん
>

弱いんでしたっけ……。
>

[Kyouka]
「いやあぁぁぁ~!!
>

もういやぁぁぁ~~!」
>

鏡香さん、かなりまいってるご様子。
>

それに引き換え……。
>

[Kurumi]
「ハーッハッハッハ!
>

良い恰好じゃないか、えぇ?」
>

[Kurumi]
「格式高い白宮家のお嬢様が、さぁ、
>

一般庶民の前で、こぉんなあられもない恰好をさらすなんて」
>

[Kyouka]
「いやいやいやいやいやっ!
>

聞こえないっ! 
>

なにも聞こえないもんっ!」
>

[Kurumi]
「恥じらう姿だけは、
>

いっちょう前に乙女ってわけかい?
>

あっはっははは!」
>

我が妹君。
>

絶好調です。はい。
>

[Kyouka]
「やめでぇぇ~……。
>

もういやあぁぁぁ……」
>

[Kurumi]
「バカ言っちゃいけない。
>

まだ脱ぐものが、残ってるだろう?」
>

妹君鬼畜です。
>

いいぞもっとや……ごほんごほん。
>

[Kyouka]
「もう……っく……許して……。
>

お願い……だから……」
>

[Kurumi]
「ぷっ! 泣きだしちゃったよ!
>

許して欲しい?
>

なら全裸になってもらおうか?
>

あっはっはっはっは!」
>

ああ……お母さん、お父さん。
>

私達のかわいい胡桃はこんなにも
>

たくましく育っていますよ。
>

それはもうひねくれ曲がった方向に。
>

[Kyouka]
「おねが……しますっ……。
>

許して……くだしゃい……」
>

[Mana]
「ぐっ!?」
>

普段気丈な鏡香だけに、
>

こんな部分を見てしまうと……。
>

い、いけないいけない!
>

私は普通! 私はノーマル!
>

[Kyouka]
「ひぐっ……ふぇ……っくちゅん!
>

かぜ、ひいちゃうじゃない……」
>

[Mana]
「うぐっ!?」
>

こ、こんな可愛らしい鏡香見たことない!
>

で、でででででもダメです!
>

萌えちゃダメだ、萌えちゃダメだ。
>

そうだこんな時は素数を
>

数えればいいってどこかで見ました!
>

えぇっと……。
>

1って素数に入るんでしたっけ!?
>

[Mana]
「あああ、早速いきづまりましたぁ!」
>

[Kyouka]
「まなぁ……寒いよぉ……」
>

[Mana]
「びくぅっ!?」
>

[Kyouka]
「まなぁ……たすけてぇ……」
>

[Mana]
「くうぅぅっ!」
>

もう無理。もう我慢出来ない。
>

イタダキマス――じゃなくてっ!
>

これ以上こんな状態の鏡香を
>

ほうっておけない!
>

[Kurumi]
「さぁて、トドメといこうか?
>

1回くらい勝たせてやっても
>

いいんだけどさぁ。
>

アッハッハッハ!」
>

[Mana]
「胡桃っ!」
>

[Kurumi]
「ど、どうしたの、お姉ちゃん?
>

まさか……
>

ソイツをかばおうっていうんじゃ――」
>

[Mana]
「もうこれ以上はやめてあげて!
>

鏡香だって……
>

こんなに泣いて謝ってるじゃない!」
>

[Kurumi]
「そんな……お姉ちゃんが、
>

ソイツの味方だなんて……」
>

[Mana]
「味方とか、そうじゃなくて!
>

もういいでしょう?
>

勝負はついてるじゃない!」
>

[Kurumi]
「ウソだ……。
>

お姉ちゃんが胡桃の敵だなんて……。
>

ウソだウソだウソだぁぁっ!!」
>

[Mana]
「あっ、ちょっと待って!
>

胡桃っ!」
>

[Kyouka]
「クススッ……甘いわねぇ、
>

甘すぎて胸やけしちゃいそう」
>

[Mana]
「鏡香!?」
>

走り去る胡桃を追おうとした私の後に、
>

服を着た鏡香が立っていた。
>

それも、
>

とびきりのあやしい笑みを浮かべて。
>

[Mana]
「鏡香……まさかアナタ!」
>

[Kyouka]
「なんのことかしら?
>

私はじゃんけんが弱い。
>

まなも良く知っているでしょう?」
>

[Mana]
「だからって、
>

そんなお芝居してまで胡桃を!」
>

[Kyouka]
「違うわ、まな。
>

あんな小娘はどうでもいい。
>

私はアナタのために全てやったの。
>

わかるかしら? 全てはまなのため」
>

がっしりと腕をつかまれる。
>

先程までの弱気な鏡香とはまるで違う。
>

[Mana]
「っく!」
>

[Kyouka]
「ほら、私の方へ一歩踏み出して。
>

そうすれば……ッフフ。
>

さっきよりもっとイイ声で
>

ささやいてあげる」
>

[Mana]
「離してっ!」
>

鏡香の腕を振り払うと、
>

胡桃の走り去った方へ、
>

逃げるように走った。
>

[Kyouka]
「そう……。
>

まな、あなたの気持ちはよく分かったわ」
>

[Kyouka]
「けれど、人のココロは変わるもの。
>

私があなたに、変えられたようにね」
>
limit_panic/koroshiai3b.txt · Last modified: 2018/05/22 17:15 (external edit)