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atelier_no_koibito_tachi:s012
;//S012「璃紗がいないと、美夜がおろおろ」
#savetitle 璃紗がいないと、美夜がおろおろ

;//※ここは美夜視点で

;**璃紗の部屋
#bg bg01c
#wipe hshutter


;♂MP17
#bgm 0 bgm17


#cg 1 tmi03s 400 0
#wipe fade



#mes on
#system on


#voice miya_0810
【Miya】「………………」
璃紗がお母様からの置き手紙を読んでから、彼女の様子はずっと変だった。
璃紗はずっと、お母様の再婚話には反対していたようで。
以前はそれなりに仲の良かった母娘は、今では気持ちが完全にすれ違っていた。
別々に暮らすようになってしまった二人は、余計にすれ違うようになってしまったのだろう。
わたくしは何とか、話し合いだけでもできないものかと、勧めてみたけれど……


#cg 1 tmi03s 200 0
#cg 2 tri03s 600 0
#wipe fade



#voice risa_1010
【Risa】「美夜……本当にごめんなさい」
璃紗に何度も、謝られてしまった。
愛しい璃紗に、そんな悲しい顔をさせるつもりではなかったのに。
#voice risa_1011
【Risa】「悪いけど、今日はもう……帰ってもらえる?」
#voice miya_0811
【Miya】「璃紗……」
#voice risa_1012
【Risa】「一人に、して欲しいの……お願い」
泣きそうな顔で、わたくしから視線を逸らす璃紗。
このまま璃紗を一人置いていくなんて、したくはない。
でも彼女の気持ちも、よくわかった。
わたくしも、一人になりたい時があるから……
#voice miya_0812
【Miya】「わかったわ。でもあんまり思いつめないでね、璃紗」
#voice risa_1013
【Risa】「ええ……気をつけるわ」
後ろ髪引かれる思いがしたけれど、わたくしはそのまま帰路についた。


;**住宅街
#cg all clear
#bg bg08c
#wipe fade


いつも途中まで、璃紗が送ってくれることが多かった帰り道。
璃紗がいないのなら、久しぶりに車を呼んでも良いのだけれど。
わたくしは一人、ひたすら家までの道を歩き続けていた。
頭の中は、璃紗のことでいっぱいで。
彼女のことが、心配で仕方なかった。


#cg 1 tmi03s 400 0
#wipe fade



#voice miya_0813
【Miya】「本当に、大丈夫なのかしら……」
璃紗は面倒見がよくて、しっかりはしているけれど。
#voice miya_0814
【Miya】「結構そそっかしくて、空回りすることが多いのよね」
考えすぎて、おかしな方向に行ってしまわなければいいけど……
#voice miya_0815
【Miya】「それに……真面目過ぎるのよ」
それが璃紗の良いところではあるけれど。
#voice miya_0816
【Miya】「わたくしとは、正反対よね……」
自分が璃紗の立場ならどうなっていたか、考えてみた。


#cg 1 tmi08s 400 0
#wipe fade



#voice miya_0817
【Miya】「結婚相手を見極めて、気に入らなかったら、画策して追い出すわ」
#voice miya_0818
【Miya】「または……全く興味を示さずに、親の勝手にさせる……そんなところかしら」
わたくしだったら璃紗みたいに、悩んだりしなさそうね。


#cg 1 tmi03s 400 0
#wipe fade



#voice miya_0819
【Miya】「でも……そんな簡単なことじゃないのよね、きっと」
今は和解しているとはいえ、わたくしの家と璃紗の家では、やはり比べられない。


#cg 1 tmi08s 400 0
#wipe fade



#voice miya_0820
【Miya】「離婚する前までは、きっと仲の良い母娘だったに違いないわ」
それは今の璃紗を見ていれば、よくわかる。
仲が良かっただけに、お母様のことが許せないんだわ。


#cg 1 tmi03s 400 0
#wipe fade



#voice miya_0821
【Miya】「ああ……明日はいつもの璃紗に戻っていると、いいのだけれど……」


;**暗転
#mes off
#mes clear
#system off
#bg black
#cg all clear
#wipe fade



;**教室
#bg bg04a
#wipe fade


#mes on
#system on


#voice mobjyoa_0016
【Girl A】「あらっ、美夜さんごきげんよう。今朝はお早いのですね」


#cg 1 tmi01s 400 0
#wipe fade



#voice miya_0822
【Miya】「……ごきげんよう」
翌日になって。
璃紗の事が気がかりで、少し早めに登校してきたけれど、まだ璃紗は来ていなかった。
#voice miya_0823
【Miya】「早く来すぎたのね」
苦手な早起きをしたので、まだ少し頭がぼーっとする。
このままアトリエに行って、濃いめの紅茶でも飲みたい。
でもいつ、璃紗が来るかわからないし……
わたくしは席に座ってじっとしながら、教室のドアを見つめ続けた。
璃紗がやってくるのを、待ちながら……

;//SE:チャイムの音
;♀SE001
#se 0 SE001


しかし授業が始まる時間になっても、璃紗は現れない。


#cg 1 tmi03s 400 0
#wipe fade



#voice miya_0824
【Miya】「遅刻……あの璃紗が、そんな……ありえないわ」
登校途中で、誰かに用事でも頼まれたのかもしれない。


#cg 1 tmi01s 400 0
#wipe fade



#voice miya_0825
【Miya】「そうだわ、きっとそれね」
何でもいいから、早く来てちょうだい。
こんなにわたくしを、待たせるなんて……


;**暗転
#mes off
#mes clear
#system off
#bg black
#cg all clear
#wipe fade



#mes on
#system on


しかし、その後のホームルームで。
担任の先生から、璃紗は今日は休みだと告げられた。


;**教室
#bg bg04a
#wipe fade


#voice mobjyoa_0017
【Girl A】「璃紗さんがお休みなんて、めずらしいですわね」
#voice mobjyob_0015
【Girl B】「ええ、初めてじゃないかしら」
#voice mobtann_0000
【Teacher】「そこ、お喋りはそれくらいにして。もう授業を始めますよ」


#cg 1 tmi03s 400 0
#wipe fade



#voice miya_0826
【Miya】「璃紗が……学校を、休み……?」
クラスメイトが話していたように、同じクラスになってから、璃紗が休むところなんて見たことなかった。
学校に行けば必ず、璃紗に会える。
それがわたくしの中では、当たり前の事だったのに。
#voice miya_0827
【Miya】「昨日のこと……かなりショックだったのね、璃紗」
璃紗のことが心配で、心配で……
いつしかわたくしの頭の中は、璃紗のことだけでいっぱいになった。


;**暗転
#mes off
#mes clear
#system off
#bg black
#cg all clear
#wipe fade



;**教室
#bg bg04a
#wipe fade


#mes on
#system on


#voice mobjyoa_0018
【Girl A】「美夜さん、美夜さんっ」


#cg 1 tmi03s 400 0
#wipe fade



#voice miya_0828
【Miya】「……えっ、何かしら?」
ずーっと、ぼんやりしていた。
顔を上げると隣の席の子が、わたくしを心配そうに見つめていた。
#voice mobjyoa_0019
【Girl A】「あの……もう、授業は終わりましたよ」


#cg 1 tmi04s 400 0
#wipe fade



#voice miya_0829
【Miya】「……あっ」


#cg 1 tmi01s 400 0
#wipe fade



周りを見れば、みんな楽しくお喋りをしている。
いつの間にか、休み時間になっていたようね。
なのにわたくしは、前の授業のノートや教科書を出したまま、ひたすらぼんやり黒板を眺めていたみたい。
今日何度目かわからないけれど、もう一度璃紗の席を見る。


#cg 1 tmi03s 400 0
#wipe fade



#voice miya_0830
【Miya】「やっぱり、いないわ……」


#cg 1 clear
#wipe fade


わたくしは机の上のモノを片付けると、自分の机に突っ伏した。
#voice mobjyoa_0020
【Girl A】「美夜さん……具合でも悪いのかしら……」
隣で心配そうな声がしたけれど、反応せずに目を閉じた。


;**暗転
#mes off
#mes clear
#system off
#bg black
#cg all clear
#wipe fade



;**教室
#bg bg04a
#wipe fade


#mes on
#system on


#voice mobjyoa_0021
【Girl A】「美夜さん、美夜さんっ」
また隣の席の子が、声をかけてきた。
目を開けると、相手はほっとしたような表情になった。
#voice mobjyoa_0022
【Girl A】「もうお昼になりましたよ、美夜さん」
彼女の手にはお弁当の包みがあった、きっと友達とランチに行くのだと思う。
#voice mobjyoa_0023
【Girl A】「大丈夫ですか?」


#cg 1 tmi01s 400 0
#wipe fade



#voice miya_0831
【Miya】「平気よ。ちゃんとお弁当、持ってきてあるから」
そう答えると、彼女は会釈をして、待たせていた友達の方へ行ってしまった。
食べ物の匂いと、楽しそうに談話する声。


#cg 1 tmi03s 400 0
#wipe fade



#voice miya_0832
【Miya】「もう……お昼になっていたのね……」
私はぼんやりとお弁当箱を取り出して、その場に広げた。
#voice miya_0833
【Miya】「いただきます……」
一人の食事なんて、慣れているのに。
なんだかとても、味気なく感じてしまうわ。
それに……
何故かしら、いつもと味付けさえも違うように思えてしまう。
#voice miya_0834
【Miya】「ぱくっ……なぜかしら、シェフは変わっていないのに……」
#voice mobjyob_0016
【Girl B】「あっ、美夜さん……それ、私のおかずですわ」
#voice miya_0835
【Miya】「ぱくぱく……もぐ……」
#voice mobjyoa_0024
【Girl A】「あらっ、私のおかず、いつの間になくなっていますわ」
#voice mobjyob_0017
【Girl B】「今、美夜さんが食べてましたわよ。よほどお腹が空いているのでしょうか?」
#voice mobjyoa_0025
【Girl A】「ええ、無心で食べ続けていますわ。でも美夜さんに食べて頂くなら、光栄ですわ」
#voice mobjyob_0018
【Girl B】「そうですわね。美夜さん、もっと食べてください」
#voice miya_0836
【Miya】「ぱく……ぱくぱくっ……はぁ〜」
やっぱり隣に璃紗がいないと、つまらないわ。
#voice miya_0837
【Miya】「………………」

;ぽとっ
;♀SE010
#se 0 SE010


#voice mobjyob_0019
【Girl B】「美夜さん、おかずを落としましたよ?」

;ぽとっ、ぽとっ
;♀SE011
#se 0 SE011


#voice mobjyoa_0026
【Girl A】「美夜さん? 何か考えごとをなさっているのかしら……自分のお弁当を食べ始めた途端、おかずをぽろぽろ落としてますわ」

;ぽとっ、ぽとっ、ぽとっ
;♀SE012
#se 0 SE012


#voice miya_0838
【Miya】「ダメだわ、全然食欲がわかないわ……」
わたくしは立ち上がり、お弁当箱をしまった。
ご飯も喉を通らないって、こういうことを言うのかしら。
それに食欲がなくなると、味覚も変になるっていうことも、今日初めて知ったわ。
外の自販機で、お茶でも買って来ましょう。
わたくしはそのまま、教室を飛び出していった。
#voice mobjyob_0020
【Girl B】「どうしたんでしょうか、美夜さん?」
#voice mobjyoa_0027
【Girl A】「私たちのお弁当を食べて、お腹いっぱいになってしまったんじゃないかしら」
#voice mobjyob_0021
【Girl B】「ああ、なるほど……随分と召しあがりましたものね」


;**暗転
#mes off
#mes clear
#system off
#bg black
#cg all clear
#wipe fade



;**教室
#bg bg04a
#wipe fade


#mes on
#system on


#voice mobjyob_0022
【Girl B】「どうかなさったの?」
#voice mobjyoa_0028
【Girl A】「ええ、今日の美夜さん、おかしいですね」
#voice mobjyob_0023
【Girl B】「わたくしもそう思いましたわ。さっきの授業、先生に当てられたことに気づかず、ずっとぼんやりなさって」
#voice mobjyoa_0029
【Girl A】「やっと答えたと思えば、見当違いなことを仰ってました」
#voice mobjyob_0024
【Girl B】「天才の美夜さんが、あのようなミスをするなんて」
#voice mobjyoa_0030
【Girl A】「お昼も珍しく、教室で食べていましたわね」
#voice mobjyob_0025
【Girl B】「とても美味しそうな、お重弁当でしたね」
#voice mobjyoa_0031
【Girl A】「でもあれ、ほとんどこぼして食べてなかったみたいですわ」
#voice mobjyoa_0032
【Girl A】「本当に……どうなされたのでしょうか?」
#voice mobjyob_0026
【Girl B】「ねぇ……あらっ、美夜さんがいませんわ」
#voice mobjyoa_0033
【Girl A】「変ですわね、さっきまで確かにいたのに……」
#voice mobjyoa_0034
【Girl A】「カバンもありませんわ。早退してしまわれたのでしょうか?」
#voice mobjyob_0027
【Girl B】「やはり具合が悪かったのかも知れませんね」


;**暗転
#mes off
#mes clear
#system off
#bg black
#cg all clear
#wipe fade



;**住宅街
#bg bg08a
#wipe fade


#cg 1 tmi03s 400 0
#wipe fade



#voice miya_0839
【Miya】「はぁ、はぁ……璃紗……」
璃紗の事が心配で、もう授業なんか受けていられなかった。
わたくしは勝手に早退して、璃紗の家へと向かっていた。
何度か携帯でメールを送ってみたけれど、返事はなかった。
#voice miya_0840
【Miya】「璃紗の、あの性格上……元気じゃなくても、相手に心配かけないように、無理してでも元気だって返事をするに決まってるわ」
それすら来ないと言うことは……きっと、よほどのことがあったに違いない。
不安で不安で、胃が痛んでくる。
#voice miya_0841
【Miya】「わたくしがこんなに取り乱してしまうのは、貴女だけなのよ、璃紗……」
いつもより長く感じる、彼女の家への道のり。
#voice miya_0842
【Miya】「はぁ、はぁはぁ……やっと着いたわ」
わたくしは震える手で、インターフォンを押した。

;♀SE013
#se 0 SE013


;**暗転
#mes off
#mes clear
#system off
#bg black
#cg all clear
#wipe fade



;**璃紗の部屋
#bg bg01a
#wipe fade


#cg 1 tmi03s 400 0
#wipe fade



#mes on
#system on


#voice miya_0843
【Miya】「璃紗……大丈夫?」


#cg 1 tmi03s 200 0
#cg 2 tri03f 600 0
#wipe fade



#voice risa_1014
【Risa】「う、うん……平気、よ……」
璃紗の部屋に入ると、なんと彼女は熱を出して寝込んでいた。
#voice miya_0844
【Miya】「服、わざわざ着替えたの?」
ベッドの横にはパジャマが脱ぎ捨てられていた。
#voice risa_1015
【Risa】「お客様の前で、パジャマはちょっと……それに汗もかいているから、着替えたかったのよ」
ぼーっとした様子で、璃紗はそう答える。
璃紗の汗の匂いがついたパジャマに、心奪われそうになったけれど。
今は璃紗の方が心配だった。
#voice miya_0845
【Miya】「急に熱だなんて……昨日、あの後何かあったの?」
額に手を当てる。
確かにまだ、ちょっと熱い。
#voice risa_1016
【Risa】「美夜が帰った後は、いつも通り勉強して、家のことをしていただけよ……ただ」
#voice miya_0846
【Miya】「……ただ?」
#voice risa_1017
【Risa】「ずっとママのことを悩んでいて、色々と考えていたら……今朝、熱が出ちゃったのよ」
#voice miya_0847
【Miya】「それって、知恵熱ってヤツかしら?」
#voice risa_1018
【Risa】「ち、違うわよ、子供じゃないんだからっ」
起き上がってそう叫んだ璃紗は、まだ熱でくらくらしているのか、そのまま布団に戻る。


#cg 2 tri03p 600 0
#wipe fade



#voice risa_1019
【Risa】「ああ、二年になって早々に休んでしまうなんて、不覚よっ」
#voice miya_0848
【Miya】「璃紗は変なこと、気にするのね」
#voice risa_1020
【Risa】「変じゃないわよ。今年こそ、皆勤賞ねらってたのに〜」
熱は心配だけど、思ったより璃紗は元気そうで、安心した。
でも、考えすぎて寝込むなんて……


#cg 1 tmi01s 200 0
#wipe fade



#voice miya_0849
【Miya】「……なんか、璃紗らしいわね」
元気になったら、璃紗をからかう良いネタになりそうだわ……フフッ。


;**暗転
#mes off
#mes clear
#system off
#bg black
#cg all clear
#wipe fade



;♂MS
#bgm 0 stop 1000


;//END
#next2 S013

atelier_no_koibito_tachi/s012.txt · Last modified: 2013/06/01 22:49 (external edit)